注文住宅営業の職務経歴書は契約棟数だけ?引渡棟数と来場からの率で示す
この記事の結論
注文住宅営業の職務経歴書は、契約棟数だけでなく引渡棟数を並べ、どちらの年度で数えた数字かを明記します。契約から引渡しまで1年前後かかるため、契約12棟・契約金額4億2,000万円/引渡10棟・売上計上3億4,000万円(記入例)と2本立てにしないと、実績が二重にも過小にも見えます。展示場の来場240組からアポイント96組・契約12棟(記入例)まで段階を書けば、集客に乗っただけの数字ではないと読まれます。
この記事は注文住宅営業の実績を、契約と引渡しの分割・来場からの段階別の率・土地探しの関与で書き切ることを決めきるためのものです。職務要約から自己PRまでの全体の型、実績指標の対応表、数字で示せる実績がない場合の書き方、社名や売上を書いてよいかの判断は、営業職の職務経歴書にまとめています。様式そのものを探している方は、そちらの入力フォームからそのまま作れます。
入力フォームへ注文住宅営業とは(職務経歴書での扱い)
注文住宅営業とは、お客様が持っている土地、または新たに探した土地に、一棟ごとに設計した住宅を建てる工事請負契約をまとめる営業です。求人票ではハウスメーカー営業、住宅営業、展示場営業、工務店営業とも呼ばれます。売るのは完成した建物ではなく、これから建てる建物の設計と施工の約束なので、初めての接客から契約まで数か月、契約から引渡しまでさらに1年前後かかります。
職務経歴書で手が止まるのは、その長さが年度をまたぐところです。今年の契約が来年の売上になるため、契約棟数と引渡棟数のどちらを書けばよいのか決まりません。展示場の来場は会社が広告費を払って集めているので、契約棟数を自分の力として説明しにくいという迷いもあります。設計・インテリアコーディネーター・工事担当との分業で、どこまでを自分の成果と呼べるのかも線が引きにくいところです。本記事はこの3つを軸に据え、地主に向けた土地活用(賃貸住宅・アパートの建築請負)と、建設会社・ゼネコンの受注営業も後半の節で扱います。
すでに建てた建物や、建築条件付きの土地とセットで売る分譲マンション・分譲戸建の販売は新築分譲(マンション・戸建)販売営業の職務経歴書で扱います。土地や中古住宅の売主と買主の間に立つ媒介は売買仲介営業の職務経歴書、すでにある住まいに手を入れる改修工事はリフォーム営業の職務経歴書の範囲です。建材や住宅設備をメーカーの側から販売店・工務店へ売る仕事は、商流と粗利という別の型を持つため、本記事では扱いません。
求人票で「注文住宅の提案営業」「住宅展示場での接客」「土地活用の提案営業」「建築請負の受注営業」と書かれている仕事は、本記事の範囲です。分譲と注文の両方を扱う会社に在籍していた場合は、注文の分を本記事の型で書き、分譲の分は総戸数と販売期間を添えて別に書きます。
職務経歴書の完成記入例(注文住宅営業)
先に完成形を示します。住宅展示場に常駐して注文住宅を担当した8年間を、直近1年の数字を中心にまとめた例です。数値はすべて記入例で、棟数と金額、率と分母、契約と引渡しの関係が割り切れるようにそろえています。
記入例
職務要約
住宅メーカーの営業として8年間、住宅展示場に常駐し、注文住宅の初回接客から契約、引渡しまでを一貫して担当してきました。直近1年は契約12棟・契約金額4億2,000万円(1棟平均3,500万円)、目標10棟に対し達成率120%、展示場7名中2位です(記入例)。同じ年度に引き渡したのは10棟・売上計上額3億4,000万円で、契約の数字と引渡しの数字は分けて管理しています(記入例)。契約12棟のうち7棟は土地をお持ちでないお客様で、提携する仲介会社12社と組んだ土地探しから担当しました(記入例)。
職務経歴
株式会社〇〇〇〇(注文住宅の設計・施工/従業員約600名・年間引渡棟数約400棟) ○○○○年○月〜現在 〇〇支店 〇〇住宅公園展示場 主任(記入例)
- 【所属】〇〇住宅公園展示場(営業7名・支店長1名) 主任(○○○○年○月〜)(記入例)
- 【営業対象】個人のお客様(30〜50代のご夫婦、世帯年収600〜1,200万円、初めての住宅取得が中心)。土地をお持ちの方と、土地探しから始める方の両方(記入例)
- 【商材】木造2階建てを中心とした注文住宅(延床30〜45坪、請負金額2,600万〜4,800万円、平均3,500万円)。外構工事、太陽光発電・蓄電池、住宅ローンの資金計画を付帯(記入例)
- 【営業手法】住宅展示場のモデルハウスでの初回接客を起点に、敷地調査・プラン提示・資金計画・見積提示・契約までを担当。着工後は設計担当・工事担当と組んで打合せに同席し、引渡しまで窓口を継続。提携する仲介会社12社への売地情報の依頼と、引渡し済みのお客様への点検訪問からの紹介依頼を併走(記入例)
- 【実績・成果】(直近1年・すべて記入例)
- 契約 12棟、契約金額 4億2,000万円(1棟平均3,500万円)。目標10棟に対し達成率120%、展示場7名中2位(記入例)
- 前年(契約10棟・3億4,000万円・1棟平均3,400万円)に対し、棟数120%・金額123.5%(記入例)
- 引渡し(売上計上)10棟・3億4,000万円(1棟平均3,400万円)。契約年度と引渡年度は別に数えています(記入例)
- 期末の受注残(契約済み・未引渡し)8棟・2億8,000万円。期首7棟+契約12棟−解約1棟−引渡10棟=8棟(記入例)
- 期中の解約 1棟・3,200万円(解約率8.3%/前年は10棟中2棟・20.0%)。解約を除く純契約 11棟・3億8,800万円(記入例)
- 担当来場 年240組(月平均20組)→ 次回アポイント96組(40.0%)→ 敷地調査・プラン提示48組(アポイントの50.0%)→ 見積・資金計画の提示24組(プラン提示の50.0%)→ 契約12棟(見積提示の50.0%、来場全体の5.0%)(記入例)
- 来場の出所:住宅展示場168組(契約7棟・4.2%)/自社サイト・住宅情報サイトからの見学予約36組(契約1棟)/引渡し済みのお客様と提携先からの紹介24組(契約3棟・12.5%)/構造見学会・地域イベント12組(契約1棟)(記入例)
- 土地をお持ちでないお客様 契約12棟中7棟(58.3%)。提携する仲介会社12社へ月平均18件(年216件)の売地情報を依頼し、7棟のうち5棟は自分が紹介した土地で成約(71.4%)(記入例)
- 初回来場から契約までの平均期間 9.5か月(土地をお持ちの5棟は平均6か月、土地探しからの7棟は平均12か月)(記入例)
- 付帯:外構工事 8棟(契約の66.7%)・受注額1,440万円(1棟平均180万円)/太陽光発電・蓄電池 5棟(41.7%)(記入例)
- 住宅ローン:資金計画の作成 年24件、事前審査の申込18件 → 承認16件(88.9%)(記入例)
- 着工後の打合せ同席 1棟あたり平均7回、変更契約の取りまとめ 年8件・合計720万円(1件平均90万円)(記入例)
- 引渡し後の点検訪問 年32件。引渡し済みのお客様からの紹介来場 24組・契約3棟(記入例)
- ※お客様名・建築地の住所・棟あたりの原価と値引き額は、守秘義務と個人情報保護のため、間取り・延床面積・請負金額の帯で記載しています
活かせる経験・知識・スキル
- 住宅展示場での初回接客と次回アポイントの取得(年240組・アポイント率40.0%)(記入例)
- 敷地調査と法規の確認をふまえたプラン提示・資金計画の作成(年48件・24件)(記入例)
- 土地探しからの住宅取得の支援(提携する仲介会社12社、土地探しからの契約7棟)(記入例)
- 建設工事請負契約の締結と、着工から引渡しまでの打合せ同席・変更契約の取りまとめ
- 住宅ローンの資金計画と事前審査の段取り(申込18件・承認16件)(記入例)
資格
- 宅地建物取引士(○○○○年○月 登録)
- 2級ファイナンシャル・プランニング技能士(○○○○年○月 取得)
- 普通自動車第一種運転免許(○○○○年○月 取得)
記入例の数字は、棟数×平均請負金額が契約金額と一致し、受注残の増減が足し算で追えるように置いています。12棟×3,500万円=4億2,000万円、引渡10棟×3,400万円=3億4,000万円、期首の受注残7棟+契約12棟−解約1棟−引渡10棟=期末8棟という関係です(いずれも記入例)。段階別の率も240組→96組→48組→24組→12棟と半分ずつに割り切れます(いずれも記入例)。面接で最初に確かめられるのは率の高さではなく、契約と引渡しという2つの時点をきちんと分けているかどうかです。
職務経歴書は、履歴書では書ききれない具体的な職務内容と実績を伝える書類だと、ハローワークインターネットサービスの「履歴書・職務経歴書の書き方」でも位置づけられています。注文住宅でいう「具体的」とは、間取りや仕様を細かく書くことではなく、どの時点の数字なのかと、その棟数がどれだけの来場から生まれたのかを読み手が追える状態にすることです。入力フォームの「業務内容と実績・成果」は【所属】【営業対象】【商材】【営業手法】【実績・成果】の5ブロックを1つの欄に続けて書く形なので、注文住宅営業の情報は次のように振り分けます。
- 【所属】展示場名(または支店・担当エリア)、営業人数、役職と就任時期。「〇〇住宅公園展示場(営業7名)主任」(記入例)のように、順位の分母になる人数まで書きます。
- 【営業対象】お客様の年代・世帯年収の帯と、土地をお持ちの方か土地探しから始める方か。分母である来場の質を決める情報です。
- 【商材】構造と階数、延床面積の帯、請負金額の帯と平均。棟単価の根拠になり、応募先の価格帯と近いかどうかの判断材料にもなります。
- 【営業手法】来場の出所、初回接客から契約までのどこを主に担当したか、着工後にどこまで関わったか、土地探しの体制。受け身に見せないための欄です。
- 【実績・成果】契約棟数と契約金額を組にした行から始め、引渡し、受注残、解約、段階別の率、土地、付帯の順に並べます。各行に分母と期間を添えます。
職務要約の組み立て方そのものは営業職の職務経歴書の書き方、数字にできる実績が手元にない期間の扱いは営業職の職務経歴書(数字で示せる実績がない場合)にまとめています。
契約から引渡しまで1年前後かかる実績は、どの年度で数えるか
契約ベースと引渡ベースの2本を並べ、どちらの年度で数えた数字かを行の中に書きます。注文住宅は、契約したその年に売上が立つ商売ではありません。実施設計と仕様の決定に数か月、着工から完成までにさらに半年前後かかり、会社の売上として計上するのは引き渡した時点とする会社が一般的です。契約棟数だけを書くと会社の売上と食い違い、引渡棟数だけを書くと自分が取った契約の量が消えます。どちらか一方に丸めた瞬間に、実績は二重にも過小にも読まれます。
| 指標 | 書き方(記入例) | 押さえどころ |
|---|---|---|
| 契約棟数 | 年12棟(目標10棟・達成率120%) | 自分が取った量。単独では弱く、次の2行と組にする |
| 契約金額(請負金額) | 4億2,000万円(12棟×平均3,500万円) | 棟数と同じ行に置く。消費税の扱いを社内基準にそろえる |
| 1棟平均請負金額 | 3,500万円(2,600万〜4,800万円) | 価格帯が伝わる。応募先の商品との近さを測る材料 |
| 引渡棟数 | 10棟(売上計上3億4,000万円) | 引渡しで売上を立てる会社では会社の数字と一致する。契約年度とずれる前提で書く |
| 受注残 | 期末8棟・2億8,000万円(期首7棟+契約12−解約1−引渡10) | 契約は取ったが引渡し前の量。退職時の引き継ぎ量にもなる |
| 解約 | 1棟・3,200万円(解約率8.3%/前年20.0%) | 住宅固有の指標。低いこと自体が成果になる |
| 目標達成率 | 棟数120%(12/10) | 棟数目標か金額目標かを必ず書く |
| 前年比 | 棟数120%・金額123.5%(前年10棟・3億4,000万円) | 前年の実数を括弧で添えると伸びの重さが分かる |
| 展示場内順位 | 7名中2位(通年) | 分母(展示場の営業人数)と評価期間が必須 |
| 棟あたり原価・値引き額 | (書かない) | 会社の原価が逆算できる。面接でも触れない |
契約と引渡しを分ける習慣は、書類の外にも根拠があります。注文住宅の契約は建設工事の請負契約にあたり、建設業法では請負契約の当事者が契約の内容を書面などに記載して相互に交付することとされ、工事内容、請負代金の額、着手と完成の時期、検査と引渡しの時期といった事項を定めることが求められています(2026年9月時点)。条文はe-Gov法令検索の建設業法で確認できます。契約・着工・完成・引渡しが書面の上でも別の時点として扱われているのだから、職務経歴書でもその区別をそのまま使えばよい、というのが素直な考え方です。制度の定めは記入例の数字とは別のものとして扱い、書類には自分が取った契約と引き渡した棟の実績だけを書きます。
受注残を書くと、退職のタイミングをめぐる説明が一気に楽になります。「期末の受注残8棟・2億8,000万円」(記入例)という行があれば、在職中に取った契約のうち引渡しが翌期以降になる分がどれだけあるかが読み手に伝わり、退職後に完成した棟を自分の売上として書いていないことも同時に示せます。逆に、前任者が契約した棟の引渡しに立ち会っただけの場合は、引渡棟数の行に「前任者からの引き継ぎ3棟を含む」(記入例)と添えます。誰が取った契約かを書かずに引渡棟数だけを並べると、面接で契約時期を聞かれたときに説明がつきません。
棟単価や粗利率が社外秘とされている会社では、請負金額の帯と達成率に置き換えます。「1棟平均3,500万円」を書けない場合は「請負金額2,600万〜4,800万円の価格帯を担当」(記入例)とし、粗利は「粗利目標に対する達成率106%」(記入例)のように率だけを残します。伏せる対象と置き換えの型は守秘義務で社名・数値が書けないときの職務経歴書にまとめています。分母と期間をそろえる一般的な考え方は営業職の職務経歴書(営業実績を数字でどう書くか)を参照してください。
注文住宅の営業として、年間12棟・4億2,000万円を売り上げました。(記入例)
契約の数字なのか引渡しの数字なのかが読めません。会社の売上計上は引渡し時点なので、読み手が社内の物差しで受け取ると4億2,000万円という金額と会社の実績が合わず、面接で数え方の説明から始めることになります。
【契約ベース】○○年度 契約12棟・契約金額4億2,000万円(1棟平均3,500万円/目標10棟・達成率120%、展示場7名中2位)。うち期中の解約1棟・3,200万円(解約率8.3%)
【引渡ベース】同年度 引渡10棟・売上計上3億4,000万円。期末の受注残(契約済み・未引渡し)8棟・2億8,000万円(期首7棟+契約12棟−解約1棟−引渡10棟)(いずれも記入例)
2つの時点が見出しで分かれ、受注残の増減が足し算で追えます。契約を取る力と、着工から引渡しまで顧客を離さない力の両方が、別々の行として読めます(いずれも記入例)。
年度の途中で目標に届かなかったときも、契約と引渡しを分けたまま書きます。契約は目標どおり取れたが、着工の遅れで引渡しが翌期にずれた年度は、引渡棟数だけを見ると未達に見えます。事情を1行添えたうえで契約の数字を並べる書き方は目標未達・成績が悪いときの職務経歴書で扱っています。
展示場の来場で決まる契約を、自分の実績としてどう書くか
来場組数は分母として置き、次回アポイント・プラン提示・見積提示・契約の4段の率で自分の数字を示します。住宅展示場への来場は、会社がモデルハウスの建築費と出展料、広告費を払って集めているものです。契約棟数だけを書くと、集客の強い展示場に配属されていただけの人と区別がつきません。区別をつくるのは、同じ来場を受けた同僚と差がつく段の率です。
| 段階 | 組数・棟数 | 率と分母 | 注文住宅での意味 |
|---|---|---|---|
| 担当来場 | 年240組(月平均20組) | —(展示場の集客に依存) | 自分の実績ではなく分母。出所の内訳を1行で添える |
| 次回アポイント | 96組 | 40.0%(96/240) | 初回接客で次の約束を取れたかが出る段 |
| 敷地調査・プラン提示 | 48組 | 50.0%(48/96) | 建てる土地と要望を図面まで具体化できたかが出る段 |
| 見積・資金計画の提示 | 24組 | 50.0%(24/48) | 予算と毎月の返済に着地させられたかが出る段 |
| 契約 | 12棟 | 50.0%(12/24)/来場の5.0%(12/240) | 請負契約をまとめきる力が出る段 |
| 期中の解約 | 1棟 | 8.3%(1/12) | 住宅固有の段。低いこと自体が成果になる |
| 引渡し | 10棟 | —(契約年度とずれる) | 同じ表に混ぜない。別の年度の分母で数える |
段の数と呼び方は会社ごとに違います。初回接客のあとに「再来場」を1段置く会社もあれば、プラン提示と見積提示をまとめて「提案」と呼ぶ会社もあります。大事なのは段の数をそろえることではなく、それぞれの段で分母を書くことです。「アポイント率40.0%(96/240)」(記入例)と分母を括弧に入れておけば、読み手が自社の段の呼び方に読み替えられます。分母のない率だけを並べると、どの段の話をしているのか分からず、数字が多いほど読みにくい書類になります。
来場の出所は、内訳を1行にとどめます。「住宅展示場168組・自社サイトと住宅情報サイトからの見学予約36組・引渡し済みのお客様と提携先からの紹介24組・構造見学会と地域イベント12組」(記入例)と書けば、展示場の集客構造が伝わります。そのうえで、出所ごとの契約率を1行足すと自分の強みが立ちます。記入例では展示場からの168組で7棟(4.2%)、紹介の24組で3棟(12.5%)が決まっており、紹介の来場が少ない組数で高い率を出していることが読めます。反響を段階に分けて率で示す考え方と、媒体ごとに分母を分けて歩留まりを比べる方法は反響営業の職務経歴書で扱っているため、注文住宅の書類では住宅固有の段(敷地調査・プラン提示・解約)と出所の内訳までにとどめます。
紹介受注の比率は、注文住宅で最も説得力のある1行になりやすい指標です。引渡し済みのお客様から次のお客様を紹介されるのは、契約を取った時点ではなく、着工から引渡し、その後の点検までを丁寧に運んだ結果だからです。「契約12棟のうち紹介起点3棟(25.0%)、紹介来場24組は前年の12組から倍増」(記入例)のように、比率と組数の両方を書きます。会社の広告費に頼らずに自分で分母をつくれる人だと読まれ、展示場の集客力が違う会社へ移っても再現できる実績として評価されます。
順位を書くときは、分母と期間を必ず添えます。「展示場7名中2位(通年)」「支店32名中5位(契約棟数・通年)」(いずれも記入例)のように、何人中の何位で、何を基準にした順位なのかまで書きます。順位の付け方と表彰歴の扱いは表彰歴・社内順位の職務経歴書にまとめています。
展示場にご来場いただいたお客様に丁寧にご対応し、年間12棟の契約をいただきました。(記入例)
段も率も分母もないため、展示場の集客力と自分の貢献が分けられません。同じ展示場の営業なら全員が書ける文になっており、来場が半分の展示場でも同じ棟数を出せる人かどうかが読めません。
担当来場 年240組(月平均20組)に対し、次回アポイント96組(40.0%/展示場平均32%)、敷地調査・プラン提示48組、見積・資金計画の提示24組、契約12棟(来場の5.0%)。出所別では展示場168組から7棟(4.2%)、引渡し済みのお客様からの紹介24組から3棟(12.5%)。紹介来場は前年の12組から24組へ増やしました(いずれも記入例)
展示場平均と並べたことで、同じ来場を受けた同僚との差が読めます。紹介の行があるため、会社が集めた分母だけに乗っていたのではなく、自分でも分母をつくっていたことが伝わります(いずれも記入例)。
土地をお持ちでないお客様の土地探しは、どこまで実績に書けるか
土地探しからの契約棟数と比率を書き、そのうち自分が紹介した土地で決まった棟数を分けて書きます。注文住宅の商談は、土地の有無で長さも仕事の中身も変わります。土地をお持ちのお客様なら敷地調査から始められますが、土地がない場合は売地を探し、現地を見て、周辺の相場と法規の制限を確かめ、土地代と建物代を合わせた資金計画に載せるところまでが仕事になります。この工程を担当した経験は、建物だけを売ってきた人との差になります。
| 項目 | 土地をお持ちのお客様 | 土地探しから始めるお客様 |
|---|---|---|
| 分母(担当来場) | 90組 | 150組 |
| 契約棟数 | 5棟(来場の5.6%) | 7棟(来場の4.7%) |
| 契約金額 | 1億7,500万円(1棟平均3,500万円) | 2億4,500万円(1棟平均3,500万円) |
| 初回来場から契約までの期間 | 平均6か月 | 平均12か月 |
| 自分が動く範囲 | 敷地調査、法規と接道の確認、既存建物の解体計画 | 売地情報の収集、現地確認、仲介会社との調整、土地代と建物代を合わせた資金計画 |
| 押さえどころ | 敷地条件をどう読み解いて設計に落としたか | 自社が紹介した土地で決まった棟数(7棟中5棟・71.4%)を分けて書く |
記入例では、建物の請負金額の平均に土地の有無で差を付けていません。差が出るのは金額ではなく期間で、土地をお持ちの5棟が平均6か月、土地探しからの7棟が平均12か月です(いずれも記入例)。この差は、書類の上では不利にも有利にもなります。棟数だけを見れば1棟あたりに倍の時間がかかっている一方で、1年近く離れずに追いきった商談を7棟まとめたという読み方もできるためです。だからこそ、期間を隠さずに書き、その間に何をしていたかを行にします。
土地探しの行動量は、仲介会社との関係で書きます。「提携する仲介会社12社へ月平均18件(年216件)の売地情報を依頼し、そのうち60件をお客様へ提案、24件を現地でご案内、5件が土地の購入に至りました」(記入例)のように、情報の量から現地案内、購入決定までを4段で並べます。棟数が7棟しかなくても、その裏で216件の情報を動かしていたことが伝われば、土地から探す商談を任せられる人だと読まれます。自社で土地を仕入れて販売する会社に在籍していた場合は、仲介会社経由か自社の分譲地かを分けて書きます。
土地の売買や媒介を伴う場面では、宅地建物取引業法の規制がかかり、重要事項の説明は宅地建物取引士が行うこととされています(2026年9月時点)。条文はe-Gov法令検索の宅地建物取引業法で確認できます。自分が宅地建物取引士として説明まで行ったのか、提携先の仲介会社が媒介し自分は同席したのかで、書ける役割が変わります。資格を持っていない場合は「提携仲介会社による重要事項説明への同席と、土地・建物を合わせた資金計画の作成(年24件)」(記入例)のように、自分が実際に担った工程で書きます。
土地探しからのお客様も多く、土地の紹介もあわせて対応しました。(記入例)
「多く」が何棟なのか、紹介した土地で決まったのか、他社が見つけた土地に建てただけなのかが分かりません。土地から探す商談の長さと難しさを知っている読み手ほど、この一文からは何も読み取れません。
契約12棟のうち7棟(58.3%)は土地をお持ちでないお客様で、うち5棟(71.4%)は自分が紹介した土地で成約。提携する仲介会社12社へ月平均18件(年216件)の売地情報を依頼し、60件を提案・24件を現地案内。土地探しからの商談は初回来場から契約まで平均12か月で、土地をお持ちの5棟(平均6か月)と分けて管理しています(いずれも記入例)
棟数・比率・行動量・期間が1か所にそろい、7棟のうち5棟という内訳まで割れています。土地から入る商談を長く追える人だと判断でき、土地探しの体制が違う会社でも何を持ち込めるかが読めます(いずれも記入例)。
設計・インテリアコーディネーター・工事担当との分業は、どう書き分けるか
工程を並べ、自分が主担当だった範囲と同席した範囲を分けたうえで、成果は主担当だった工程の数字で書きます。注文住宅は一人で完結しない仕事です。プランは設計担当が引き、仕様やインテリアはコーディネーターが詰め、着工後は工事担当が現場を回します。分業がある以上、すべてを自分の成果のように書けば面接で崩れ、逆に遠慮しすぎると営業として何をしたのかが消えます。
| 工程 | 主に動く担当 | 自分の関与(記入例) | 実績として書けること |
|---|---|---|---|
| 初回接客・ヒアリング | 営業 | 主担当(年240組) | 次回アポイント率40.0% |
| 敷地調査・法規の確認 | 営業・設計 | 主担当(役所調査に同行、年48件) | プラン提示48件 |
| プラン・仕様の提案 | 設計 | 同席(要望の整理と優先順位づけ) | プラン提示から見積提示までの通過率50.0% |
| インテリア・設備の選定 | インテリアコーディネーター | 同席(予算内での取捨選択の調整) | 変更契約 年8件・720万円 |
| 資金計画・住宅ローン | 営業 | 主担当(年24件) | 事前審査 申込18件・承認16件(88.9%) |
| 見積・請負契約 | 営業 | 主担当 | 契約12棟・4億2,000万円 |
| 着工〜引渡し | 工事担当(現場監督) | 同席(打合せ 1棟平均7回、変更の取りまとめ) | 解約率8.3%(前年20.0%) |
| 引渡し後の点検 | アフターサービス部門 | 同席(点検訪問 年32件) | 紹介来場24組・紹介起点の契約3棟 |
「主担当」と「同席」を書き分けると、書類の信頼が上がります。プランの評価を自分の実績として書けば、面接で図面の意図を問われたときに答えられません。一方で、要望を整理して設計担当に渡し、予算に収まるよう仕様の優先順位を決めた仕事は、間違いなく営業の成果です。「設計担当と組み、要望の優先順位を整理したうえでプランを提示(年48件)、提示から見積提示までの通過率50.0%」(記入例)と書けば、自分の役割と数字が一致します。
着工後の関与は、解約率と変更契約で数字にできます。契約から引渡しまでの1年前後は、仕様の変更、追加費用、工期の遅れといった不安が出やすい期間です。打合せに同席して不安をその場で処理した結果が、解約率8.3%(前年20.0%)という行になります(記入例)。変更契約は、追加の要望を正式な契約として整理した件数と金額で書きます。「変更契約 年8件・合計720万円(1件平均90万円)」(記入例)と書けば、追加要望を口約束で流さず契約に落とせる人だと伝わります。
展示場やチームの棟数しか手元になく、自分の分が切り出せない場合は、先に分け方を決めます。展示場の年間契約63棟を営業7名で割った平均9棟(記入例)という書き方は、実際には人によって差があるため使えません。自分の契約棟数が分かる資料(受注台帳の控え、給与明細の歩合の内訳、表彰の記録)から復元し、復元した数字だと分かる形で書きます。切り出し方の考え方はチーム実績しかない営業の職務経歴書にまとめています。
「上棟」「実施設計」「変更契約」「受注残」「棟単価」「請負」「初回接客」といった住宅業界の言葉は、業界内では通じますが、他業界から来た人事の読み手には伝わりません。初出で「受注残(契約済みでまだ引き渡していない棟数)」のように一般語を添えます(記入例)。社内KPIや業界語を一般語へ直す手順そのものは社内用語・社内KPIを翻訳する職務経歴書で扱っています。
お客様の理想の住まいを実現するため、設計・インテリア・工事の各担当と連携し、引渡しまで責任を持って対応しました。(記入例)
連携したという事実だけで、自分が何を決め、何を数字にしたのかがありません。分業のある職場なら誰でも書ける文で、営業としての判断が1つも見えません。
・初回接客から請負契約までを主担当(年240組・契約12棟)。設計担当へは要望の優先順位を整理して引き継ぎ、プラン提示48件から見積提示24件(通過率50.0%)
・着工後は工事担当と組んで打合せに同席(1棟平均7回)、追加要望は変更契約8件・720万円として整理。契約後の解約は1棟(8.3%/前年20.0%)(いずれも記入例)
主担当の工程と同席の工程が分かれ、それぞれに数字が付いています。解約率の改善が着工後の関与によるものだと読め、引渡しまで顧客を離さない営業だという評価につながります(いずれも記入例)。
土地活用や建設請負の受注は、注文住宅と同じ型で書けるか
契約と引渡しを分ける型はそのまま使え、入れ替えるのは分母と1件あたりの規模だけです。地主に賃貸住宅を建ててもらう土地活用も、建設会社・ゼネコンが受ける建築工事も、注文住宅と同じ建築請負です。契約から完成までの時間が長く、年度をまたぐ点も同じです。違うのは、分母が展示場の来場ではなく面談や引合であること、1件あたりの金額が一桁大きく件数が少ないことの2点です。
| 項目 | 注文住宅(個人) | 土地活用(地主・法人) | 建設請負(民間・公共) |
|---|---|---|---|
| 分母 | 展示場来場 年240組 | 地主面談 年96件 | 引合・入札参加 年24件 |
| 主指標 | 契約12棟・4億2,000万円 | 受注2棟・3億6,000万円(1棟平均1億8,000万円) | 民間受注6件・12億円(1件平均2億円) |
| 提案の中身 | 間取り・仕様・資金計画 | 収支計画、建てたあとの入居と管理の見通し | 設計事務所・施主への技術提案、入札図書 |
| 契約までの期間 | 平均9.5か月 | 平均18か月 | 平均24か月 |
| 足す1行 | 解約率8.3% | 事業計画の提出18件→受注2件(11.1%) | 入札参加24件→落札5件(件数ベース20.8%)・4億円 |
| 帰属の注意 | 設計・工事担当との分業 | 税理士・金融機関の紹介ルートは共有資産 | 技術部門・見積部門との共同提案 |
土地活用は、年間の受注が1〜3件という仕事です。件数の少なさをそのまま書くと弱く見えるため、受注に至るまでの段を並べて厚みを出します。「地主面談 年96件(月平均8件)→ 収支計画の提示36件 → 事業計画書の提出18件 → 受注2棟(提出の11.1%)・受注高3億6,000万円」(記入例)のように4段にすると、1件の受注の後ろに96件の面談があったことが伝わります。紹介ルートも数えられます。「税理士事務所4社・金融機関3か店・不動産仲介5社の計12ルートを構築し、うち年間で案件が出たルート5つ」(記入例)と書けば、飛び込みだけに頼らず案件を持ってこられる人だと読まれます。
土地活用の提案には、相続や税、賃貸事業の収支といった論点が入ります。職務経歴書に書くときは、自分が判断した部分と専門家につないだ部分を分けます。「税理士・金融機関と連携し、収支計画と資金調達の前提を整理(自分は事業計画書の作成と説明を担当)」(記入例)のように書けば、越権に見えません。想定入居率や賃料の水準を書く場合も、「事業計画上の前提として提示した数値」と断り、実際の運用結果と混ぜないようにします。建てたあとの賃貸経営そのものを担う仕事は別の職種です。収益物件を投資家に販売する仕事との切り分けは投資用不動産営業の職務経歴書で扱っています。
建設会社・ゼネコンの受注営業では、民間と公共を必ず分けます。「受注高10億円」(記入例)の中身が、施主に企画提案して勝ち取った民間工事なのか、入札で価格が決まった公共工事なのかで、示している能力がまったく違うためです。民間は受注件数・受注高・リピート施主の比率、公共は応札した件数と落札した件数で書きます。「民間 受注6件・12億円(うちリピート施主4件・66.7%)、設計事務所への訪問 年144件」「公共 入札参加24件のうち落札5件(件数ベース20.8%)・落札額4億円」(いずれも記入例)のように2本立てにします。
公共側の行では、分母が件数であることを行の中で示します。「落札率20.8%」(記入例)とだけ置くと、調達の場では別の意味を持つ比率と取り違えられ、勝率を示したつもりの行が意図と反対に受け取られます。分母の取り違えを避ける書き方と、入札の実務・資格審査の書き方は官公庁・自治体営業(公共・入札)の職務経歴書にまとめているため、建築請負の書類では民間と公共の分割までにとどめます。
施工管理から営業へ移った経歴の場合、営業としての受注実績が数年分しかないことがあります。そのときは、施工管理として担当した工事の規模(延床面積・工期・請負金額の帯)と、現場で顧客の追加要望を変更契約にまとめた件数を先に書きます。図面と原価を読める営業は建築請負の現場で強みになるため、営業年数の短さより、工事を分かっていることを前に出すほうが伝わります。
よくある質問
展示場の異動が多く、来場数も客層も違います。どう並べますか?
会社は1つにまとめ、展示場ごとに期間を区切って実績を並べます。都心の展示場と郊外の展示場では、来場組数も請負金額の帯も違うため、同じ表に「担当来場」と「1棟平均請負金額」の行を置くと違いが説明できます。「〇〇展示場(来場年180組・平均3,100万円)契約9棟」「〇〇住宅公園展示場(来場年240組・平均3,500万円)契約12棟」(いずれも記入例)のように書けば、棟数の増減が集客と価格帯の違いによるものだと伝わり、条件の違う展示場でも数字をつくれる人として読まれます。
在職中に引渡しまで至らなかった契約は、実績として書けますか?
書けます。契約ベースの行に入れたうえで、引渡しが退職後になる棟数を受注残として明記します。「契約12棟・4億2,000万円(うち退職時点で未引渡し8棟・2億8,000万円)」(記入例)と書けば、契約を取った事実と、売上計上がまだであることの両方が同時に伝わります。逆に、未引渡しの棟を引渡実績として書くと、完成時期を聞かれた時点で食い違いが出ます。引き継いだ棟がある場合も「前任者からの引き継ぎ3棟を含む」(記入例)と1行添えるほうが、書類全体の信頼が上がります。
工務店から大手の住宅メーカーへ応募します。棟数の見え方が違って不利になりませんか?
棟数の絶対値ではなく、分母と単価を添えて比べられる形にします。年間5棟でも、担当来場が年60組で1棟平均4,200万円なら、来場からの契約率は8.3%で、来場240組から12棟(5.0%)よりも高い率です(いずれも記入例)。加えて、工務店では設計・現場・資金計画まで一人で担う範囲が広いことが多いため、主担当だった工程の数を書きます。会社の規模が違うほど、率と担当範囲で語ったほうが読み手は比較できます。
契約棟数が年に数棟しかなく、少なく見えます。どう補いますか?
棟数の後ろにある行動量と、1棟あたりの重さを書きます。年4棟でも、1棟平均4,500万円なら契約金額は1億8,000万円になり、土地探しから担当した棟が3棟あれば商談期間の長さも伝わります(いずれも記入例)。来場組数、プラン提示件数、資金計画の作成件数、現地案内件数のように、棟数より分母の大きい指標を並べると、動いた量が見えます。数字が手元にない場合の復元と、行動量への置き換えは実績が数字にできない職務経歴書にまとめています。
注文住宅営業から分譲販売や不動産仲介へ応募するとき、何を前に出しますか?
分譲へ進むなら、来場からの契約率と接客の量、資金計画と住宅ローンの実務を前に出します。完成した建物を売る仕事では商談期間が短くなるため、月あたりの接客組数と決めきる率が読まれます。仲介へ進むなら、土地探しで動かした売地情報の件数、提携仲介会社との調整、宅地建物取引士としての実務を前に出します。どちらへ進む場合も、契約から引渡しまで1年前後の商談を管理してきた経験は、手続きの多い取引を任せられる根拠として書く価値があります。
参照した情報
- ハローワークインターネットサービス「履歴書・職務経歴書の書き方」 — 確認日 2026年9月6日
運営 オルグロー株式会社(運営会社)。この記事は、当社が運営する履歴書・職務経歴書作成ツール「営業の履歴書作成ツール」の編集部が制作し、当社が編集責任を負います。外部ライターへの委託や、他社記事の転載はしていません。
記事内の数値について 売上・件数・達成率・順位などの数値はすべて記入例です。当社サービスの実績や、特定の個人の経歴ではありません。
制作方法 構成と下書きに生成AIを使い、当社の担当者が数値の検算、入力フォームの欄名・並びとの整合、参照情報との照合を行っています。詳しくは編集方針に記載しています。
更新 公開 /最終更新 。記入例・表・結論を変えたときだけ最終更新日を上げています。募集要項に指定がある場合は、そちらが優先されます。