不動産売買仲介の職務経歴書は成約件数だけ?仲介手数料と両手比率で示す
この記事の結論
不動産売買仲介の職務経歴書は、年間成約件数を軸に、仲介手数料売上を主として書き、取扱高(成約価格の合計)を括弧で添えます。1件の重さは価格帯と両手・片手で変わるため、成約24件・取扱高9億6,000万円・仲介手数料売上3,780万円・両手比率25%(記入例)のように並べます。売却を受託する元付けと、買主を見つける客付けは、媒介取得件数と専任率で分けて書きます。
この記事は不動産売買仲介の成果を、仲介手数料売上・取扱高・両手比率・媒介取得の4つで書き切ることを決めきるためのものです。職務要約から自己PRまでの全体の型、実績指標の対応表、数字で示せる実績がない場合の書き方、社名や売上を書いてよいかの判断は、営業職の職務経歴書にまとめています。様式そのものを探している方は、そちらの入力フォームからそのまま作れます。
入力フォームへ不動産売買仲介営業とは(職務経歴書での扱い)
不動産売買仲介営業とは、不動産を売りたい人と買いたい人の間に立ち、媒介契約の締結から販売活動・内見案内・条件交渉・売買契約・決済(引渡し)までを進め、成功報酬として仲介手数料を受け取る営業です。自社で在庫を持たないため、会社の売上になるのは物件の成約価格ではなく仲介手数料です。職務経歴書で手が止まるのは、2つある金額のどちらを「売上」として書くかという段階です。
本記事では、居住用の中古マンション・中古戸建・土地を個人のお客様に仲介する形を対象にします。賃貸の媒介は賃貸仲介営業の職務経歴書、収益物件や投資用区分マンションの販売は投資用不動産営業の職務経歴書、自社で物件を買い取って再販する仕入れ側は不動産買取再販・仕入れ営業の職務経歴書で扱います。売主・買主の一方または双方から手数料を受け取る立場なら本記事、自社が売主になって在庫を売る立場なら買取再販の書き方です。
職務経歴書は、応募先ごとに書く内容を選び直す書類です。ハローワークインターネットサービスの「履歴書・職務経歴書の書き方」でも、履歴書では書ききれない具体的な職務内容と実績を伝える書類と位置づけられています。売買仲介でいう「具体的」とは、成約件数に価格帯と手数料を添え、その1件を売主側で取ったのか買主側で取ったのかまで書くことです。
職務経歴書の完成記入例(不動産売買仲介営業)
先に完成形を示します。地場の売買仲介で売却受託を中心に3年、その後、店舗型の売買仲介で購入・売却の両方を4年担当した例です。数値はすべて記入例で、件数・単価・手数料が掛け算で合うようにそろえています。
記入例
職務要約
不動産の売買仲介営業として7年、居住用の中古マンション・中古戸建・土地を個人のお客様に仲介してきました。前職の地場業者では、チラシと旧客からの紹介で売却の媒介を取得する元付け中心の営業を3年、現職では不動産ポータルサイトの反響を起点に購入と売却の両方を4年担当しています。直近1年は成約24件・取扱高9億6,000万円、仲介手数料売上3,780万円(消費税を除く)で、目標3,000万円に対し達成率126%、店舗8名中2位でした(記入例)。
職務経歴
株式会社〇〇〇〇(不動産売買仲介・従業員約120名) ○○○○年○月〜現在 〇〇店 営業課(記入例)
- 【所属】〇〇店 営業課 主任(営業8名・店長1名)(記入例)
- 【営業対象】沿線の住宅地で住み替え・初回購入を検討する個人(30〜50代のファミリー層)と、相続・住み替えで自宅の売却を検討する個人(記入例)
- 【商材】居住用の中古マンション・中古戸建・土地の売買仲介(平均成約価格4,000万円、価格帯2,000万〜8,000万円)(記入例)
- 【営業手法】不動産ポータルサイト・自社サイト・売却査定サイトからの反響対応が中心。売却は訪問査定から媒介契約の取得、指定流通機構への登録、オープンハウス・チラシによる販売活動まで。購入は来店・内見の案内から資金計画、買付申込、売買契約、決済・引渡しまで一貫して担当
- 【実績・成果】(直近1年・売買契約ベース。仲介手数料は消費税を除く。すべて記入例)
- ・担当反響 年間360件(月30件。購入希望240件・売却相談120件)(記入例)
- ・成約 24件(目標20件に対し達成率120%)、取扱高 9億6,000万円(24件×平均成約価格4,000万円)(記入例)
- ・仲介手数料売上 3,780万円(両手6件×252万円+片手18件×126万円)。目標3,000万円に対し達成率126%、店舗8名中2位(記入例)
- ・内訳:元付け(売主から受託)12件(うち両手6件・片手6件)/客付け(買主側のみ)12件(片手12件)、両手比率25%(記入例)
- ・売却:売却相談120件→訪問査定48件(40%)→媒介契約24件(訪問査定の50%、うち専任・専属専任18件=専任率75%)→担当期間内の成約12件(媒介契約の50%)(記入例)
- ・購入:購入希望240件→来店・面談96件(40%)→内見案内48件(来店の50%)→客付けでの成約12件(購入希望に対し5%)(記入例)
- ・両手6件は元付け側で数え、購入の導線には重複して計上していません(元付け12件+客付け12件=成約24件)(記入例)
- ・提携金融機関への住宅ローン事前審査 申込30件・承認27件(承認率90%)(記入例)
- ・前年の仲介手数料売上2,800万円に対し前年比135%(記入例)
- ・売買契約25件のうち、ローン特約による白紙解除1件を除いた24件を成約として記載(記入例)
株式会社〇〇〇(不動産売買仲介・従業員約20名) ○○○○年○月〜○○○○年○月 営業部(記入例)
- 【所属】営業部(営業4名)(記入例)
- 【営業対象】市内とその周辺で自宅の売却・買い替えを検討する個人(記入例)
- 【商材】中古戸建・土地の売買仲介(平均成約価格2,400万円)(記入例)
- 【営業手法】ポスティング・折込チラシと旧客からの紹介で売却相談を集め、訪問査定から媒介契約の取得、自社での買主募集まで担当する元付け中心の営業
- 【実績・成果】(最終年度・売買契約ベース。仲介手数料は消費税を除く。すべて記入例)
- ・媒介契約 18件(うち専任・専属専任15件=専任率83%)(記入例)
- ・成約 15件、取扱高 3億6,000万円(15件×平均成約価格2,400万円)(記入例)
- ・仲介手数料売上 1,872万円(両手9件×156万円+片手6件×78万円)、両手比率60%(記入例)
活かせる経験・知識・スキル
- 売却相談の訪問査定と媒介契約の取得(取引事例をもとにした査定書の作成、売出価格の合意形成)
- 購入希望者の資金計画の組み立てと、提携金融機関への住宅ローン事前審査の取り次ぎ
- 重要事項説明書・売買契約書の作成補助、決済・引渡しの立ち会い、司法書士・金融機関との日程調整
- 指定流通機構への物件登録、販売図面の作成、オープンハウスの企画と実施
資格
- 宅地建物取引士(○○○○年○月 登録)
- 普通自動車第一種運転免許
入力フォームの「業務内容と実績・成果」は1つの欄に【所属】【営業対象】【商材】【営業手法】【実績・成果】を続けて書く形なので、売買仲介固有の情報をそれぞれに振り分けます。【営業対象】には物件の種別ではなく「誰か」(購入検討層と売却検討層)を、【商材】には物件種別と平均成約価格・価格帯を、【営業手法】には反響の出所と、売却・購入それぞれで担当した工程の範囲を書きます。【実績・成果】は、期間・計上基準・税の扱いを1行目に置いてから数字を並べます。職務要約の組み立て方そのものは営業職の職務経歴書の書き方にまとめています。
記入例の数字は、その場で検算できるように置いています。24件×平均4,000万円=9億6,000万円、両手6件×252万円+片手18件×126万円=3,780万円、元付け12件+客付け12件=24件(いずれも記入例)。売買仲介は1件の金額が大きいぶん、面接では必ず件数と金額の関係を確かめられます。自分の数字に置き換えるときも、掛け算と割り算が合うかを先に点検してください。
売上は取扱高と仲介手数料のどちらで書くか
仲介手数料売上を主として書き、取扱高(成約価格の合計)は括弧で添えます。売買仲介の会社の売上は仲介手数料であり、成約価格そのものは会社に入る金額ではありません。取扱高だけを「年間売上9億6,000万円」と書くと(記入例)、同業の読み手には桁が合わないことがすぐ分かります。
一方、手数料だけでは担当していた価格帯が見えません。手数料3,780万円が4,000万円台の物件24件から出たのか、1億円台の物件10件から出たのかで、必要な知識も商談の重さも変わります(記入例)。件数・取扱高・手数料の3つを同じ行にまとめると、1件の重さが1行で伝わります。分母と期間をそろえる一般的な考え方は営業実績を数字でどう書くかを参照してください。
| 指標 | 書き方(記入例) | 押さえどころ |
|---|---|---|
| 年間成約件数 | 成約24件(目標20件に対し達成率120%) | 件数が少ない仕事なので、目標と達成率を必ず併記する |
| 取扱高(成約価格の合計) | 9億6,000万円(24件×平均成約価格4,000万円) | 「売上」と呼ばない。括弧で単価の根拠を添える |
| 仲介手数料売上 | 3,780万円(消費税を除く) | 会社の売上に当たる数字。税込か税抜かを明記する |
| 平均成約価格・価格帯 | 平均4,000万円(2,000万〜8,000万円帯) | 担当していた価格帯が実力の目安として読まれる |
| 両手比率 | 両手6件/成約24件=25% | 会社の方針で上下する。比率だけでなく件数も書く |
| 媒介取得件数・専任率 | 媒介契約24件(専任・専属専任18件=75%) | 売却受託の実力。件数と専任率を組にする |
| 物件種別の内訳 | 中古マンション15件・中古戸建6件・土地3件 | 種別で必要な知識が違う。合計が成約件数と合うこと |
| 計上基準 | 売買契約25件のうちローン特約による解除1件を除き成約24件 | 契約ベースか決済ベースかを1行で明記する |
仲介手数料の料率は制度側の数字(2026年9月時点)
媒介の報酬額の上限は、宅地建物取引業法第46条に基づく国土交通大臣の告示で定められています。2026年9月時点では、売買価格400万円を超える場合に「価格×3%+6万円」に消費税を加えた額を一方から受け取れる上限とする速算式が広く使われ、低い価格帯の空家等については上限の特例が別に置かれています。特例の対象や上限額は改正が入っているため、自分の実績を金額で書くときは、勤務先の規程と最新の告示を確認したうえで、税込か税抜かを1行添えてください。記入例の126万円・252万円は、成約価格4,000万円・消費税を除く前提で計算した概算です。
年間売上9億6,000万円を達成し、社内表彰を受けました。
取扱高を「売上」と書いているため、同業の読み手には桁が合って見えません。件数も価格帯も無く、9億6,000万円が何件の積み上げなのかも分かりません(数値は記入例)。
年間成約24件、取扱高9億6,000万円(平均成約価格4,000万円)、仲介手数料売上3,780万円(消費税を除く)。目標3,000万円に対し達成率126%、店舗8名中2位(記入例)
会社に入る金額(手数料)と取引の規模(取扱高)が分かれ、件数・単価・達成率・順位が1行で読めます。24件×4,000万円=9億6,000万円と、その場で検算できる形です(いずれも記入例)。
両手・片手、元付け・客付けはどう書き分けるか
成約件数を「元付け」と「客付け」に分けたうえで、双方から手数料を受け取った件数を両手として添えます。元付けは売主から媒介契約を受託した側、客付けは他社が受託した物件に買主を付けた側です。同じ1件でも、売却の相談を受けて価格を決めるところから入ったのか、条件の決まった物件に買主を案内したのかで、経験の中身がまったく違います。
採用側が知りたいのは、応募者が入社後にどちらの仕事を任せられるかです。元付けの経験があれば売却受託の担当として、客付けの経験が厚ければ購入客の対応として配置を検討できます。両手・片手の別だけを書くと、その判断材料が抜け落ちます。
| 用語 | 意味 | 書き方(記入例) |
|---|---|---|
| 元付け | 売主から媒介契約を受託し、売却側を担当する立場 | 元付け12件(売主から受託。うち自社で買主も見つけた両手6件) |
| 客付け | 他社が受託した物件に買主を付け、購入側を担当する立場 | 客付け12件(買主側のみを担当、片手12件) |
| 両手 | 売主・買主の双方から報酬を受け取る成約 | 両手6件(成約24件の25%) |
| 片手 | 売主・買主の一方からのみ報酬を受け取る成約 | 片手18件(元付けの片手6件+客付け12件) |
| 分かれ・共同 | 売主側と買主側を別々の会社が担当する状態を指す業界語 | 用語のまま書かず「他社が客付けした6件」と書く |
| 追客・反響対応 | 問い合わせ後の継続接触を指す社内語 | 「未来店の問い合わせへの継続連絡」と言い換える |
両手比率は、高ければ高いほど評価されるとは限りません。比率は会社の集客力や物件の集め方に強く左右され、地場で売却受託が多い会社では自然に上がり、購入客の来店が多い店舗型では下がります。記入例では、地場業者の最終年度が両手比率60%、店舗型の直近1年が25%と大きく違いますが、手数料売上は後者のほうが大きくなっています(記入例)。比率だけを単独で書かず、件数と会社の売り方をセットで置いてください。
面接では、両手6件のうち何件が自社サイトからの購入問い合わせや過去の来店客への再提案から生まれたのかを聞かれます(記入例)。買主の見つけ方まで1行で書けると、営業としての手数が伝わります。「分かれ」「ヨミ」「上げ止まり」といった社内語をそのまま書かない手順は社内用語・社内KPIを翻訳する職務経歴書、店舗で1件を共同担当したときの分け方はチーム実績しかない営業の職務経歴書にまとめています。
年間24件を成約し、多くを両手で決めました。
「多く」が何件かが分からず、売主側と買主側のどちらから入った案件なのかも読み取れません。配属の判断材料になりません(数値は記入例)。
成約24件の内訳は、元付け12件(うち両手6件・片手6件)、客付け12件(片手12件)。両手比率25%。元付けの両手6件は、自社サイトからの購入問い合わせと過去の来店客への再提案で買主を見つけた案件です(記入例)
売却受託と購入対応の経験量が半々だと分かり、両手が偶然ではなく自社の集客を使った結果だと読めます。12件+12件=24件、両手6件÷24件=25%と検算もできます(いずれも記入例)。
媒介取得(売却の受託)の実績は何で示すか
売却の受託は「訪問査定→媒介契約→専任・専属専任の比率→成約」の4段で書きます。売買仲介で最も再現性を問われるのは、売却相談を媒介契約に変える力だからです。買主の案内は物件と条件が決まってから始まりますが、媒介取得は価格の根拠づくりと売主との合意形成が要るぶん、担当者の差が出ます。
媒介取得を数字にしていない職務経歴書は、成約件数が多くても「客付け専任の人」と読まれます。売却受託の実績があるなら、査定件数を分母に置いた取得率と、専任・専属専任の比率まで書いてください。専任率は、売主から預けきってもらえたかの目安として読まれます。
| 段階 | 書き方(記入例) | 押さえどころ |
|---|---|---|
| 査定 | 売却相談120件から訪問査定48件(40%) | 机上査定と訪問査定を分ける。訪問まで進んだ数が実力 |
| 媒介取得 | 媒介契約24件(訪問査定48件に対し50%) | 分母を査定件数にそろえる。相談件数と混ぜない |
| 媒介の種類 | 専任・専属専任18件(媒介契約24件の75%) | 一般媒介と分けて数える。件数と比率を両方書く |
| 販売活動 | オープンハウス 年24回(媒介契約1件あたり1回) | 受託後に何をしたかを1行。回数は件数と対応させる |
| 価格調整 | 売出価格からの改定提案 9件、うち成約7件 | 売主との合意形成の経験として読まれる |
| 成約 | 担当期間内の成約12件(媒介契約24件の50%) | 担当期間内に売り切れた件数だと分かるよう、数えた期間を添える |
専任媒介・専属専任媒介では、契約の有効期間の上限や、指定流通機構(レインズ)への物件登録・売主への業務報告の頻度について、宅地建物取引業法に定めが置かれています(2026年9月時点。細目は改正が入るため、最新の条文と勤務先の規程で確認してください)。定められた実務を回していた事実は【営業手法】のブロックに1行で書けば足り、実績の数字にはしません。実績の数字の柱に置くのは、査定・媒介取得・専任率・成約の4段で、オープンハウスの回数や価格改定の提案件数は、その4段を補う行として添えます。
買取業者への売却提案を扱っていた場合は、仲介での成約と分けて書きます。売主が買取を選ぶと仲介手数料の額も担当の役割も変わるため、同じ「成約」に混ぜると件数と手数料が合わなくなります。買取側の仕事そのものの書き方は不動産買取再販・仕入れ営業の職務経歴書の範囲です。
売却の相談を数多くいただき、専任媒介も多数獲得しました。
相談・査定・媒介契約のどの段階の話かが分からず、「多数」の分母もありません。専任と一般の区別も付いていません。
売却相談120件から訪問査定48件(40%)、媒介契約24件(訪問査定に対し50%)を取得。うち専任・専属専任18件(媒介契約の75%)。担当期間内に12件が成約(媒介契約の50%)(記入例)
段階ごとに分母が示され、査定に行けた割合、預けてもらえた割合、売り切れた割合が別々に読めます。48÷120=40%、24÷48=50%、18÷24=75%と検算できます(いずれも記入例)。
売り反響と買い反響は、なぜ分けて書くのか
売却相談(売り反響)と購入希望(買い反響)は、進む工程も分母も違うため、別々の系統として書きます。売り反響は訪問査定から媒介取得へ、買い反響は来店・面談から内見案内、買付申込へと進みます。合算して「反響360件から成約24件(成約率6.7%)」とだけ書くと(記入例)、売却受託と購入対応のどちらが強いのかが読み取れません。
所要期間も違います。買い反響は来店から数か月で成約に至ることがある一方、売り反響は媒介契約を取得してから成約まで数か月かかり、期間内に売れずに媒介契約が終わることもあります。同じ「反響からの成約率」という言葉でも、意味する仕事が別物です。
| 経路 | 分母 | 書き方(記入例) |
|---|---|---|
| 売却相談(売り反響) | 売却相談件数 | 売却相談120件→訪問査定48件(40%)→媒介契約24件(50%)→成約12件 |
| 購入希望(買い反響) | 購入希望の問い合わせ件数 | 購入希望240件→来店・面談96件(40%)→内見案内48件→客付けでの成約12件(購入希望に対し5%) |
| 紹介・旧客 | 紹介で受けた相談件数 | 紹介経由の成約 年4件(成約24件の17%) |
媒体ごとに分母を分ける方法と、段階別の歩留まりを書く一般的な型は反響営業の職務経歴書にまとめています。本記事で押さえるのは、売買仲介では分母が売り側と買い側の二系統に割れる、という一点です。ポータルサイトの名称は書かず「不動産ポータルサイト」「売却査定サイト」と種別で書けば、応募先が使っている媒体と違っても意味が通ります。
両手で決めた案件は、売り側と買い側の両方の導線に載せず、元付け側の1件として数えます。同じ成約を二度数えると、導線ごとの成約を足した数が年間成約件数を超え、手数料売上との割り算も合わなくなります。記入例では両手6件を元付け12件の内数に置き、購入の導線には客付け12件だけを載せています(記入例)。成約した物件を特定できる書き方を避け、種別・価格帯・エリアの粒度に置き換える型は守秘義務で社名・数値が書けないときの職務経歴書にまとめています。
契約と決済、どちらの年度で数えるか
勤務先の売上計上基準に合わせて数え、【実績・成果】の1行目に「売買契約ベース」「決済(引渡し)ベース」のどちらかを書きます。売買仲介は、売買契約から決済・引渡しまで1〜2か月あくのが普通で、年度をまたぐ案件が必ず出ます。仲介手数料を契約時と決済時に分けて受領する会社も多く、同じ1件が契約基準では今期、決済基準では翌期の実績になります。
基準を書かないまま件数と手数料を並べると、面接で関係を確認されたときに説明がずれます。「成約24件で手数料3,780万円」と書いたのに、手数料は決済済みの21件分だった、という食い違いが起きます(記入例)。期間・計上基準・税の扱いの3点を先に置けば、以降の行はすべて同じ物差しで読まれます。
計上基準の1行は、実績の先頭に置く
「(直近1年・売買契約ベース。仲介手数料は消費税を除く)」のように、期間・計上基準・税の扱いを【実績・成果】の1行目にまとめます(記入例)。勤務先が決済基準なら、期末時点で契約済み・決済前の案件は本体の件数に混ぜず、別の行に分けて書きます。転職活動中に進行している案件も同じ扱いで、確定していない数字は実績の行に入れません。
ローン特約による白紙解除も、売買仲介に固有の扱いです。売買契約まで進んでも、買主の住宅ローンが承認されなければ契約は解除され、仲介手数料は受け取れません。解除になった案件を成約件数に残すと、件数と手数料売上の割り算が合わなくなります。記入例では、売買契約25件のうちローン特約による解除1件を除いた24件を成約として書き、その旨を1行添えています(記入例)。
件数と金額で達成率が食い違う年度も出ます。記入例の直近1年は、件数の達成率が120%(成約24件/目標20件)、手数料売上の達成率が126%(3,780万円/3,000万円)で、高単価の案件が入ったぶん金額のほうが上回っています(記入例)。両方を書いたうえで、差が出た理由を1行添えると誤解がありません。順位や表彰を添えるときの分母の書き方は表彰歴・順位の職務経歴書、目標に届かなかった年度の書き方は目標未達・成績が悪いときの職務経歴書、数字が手元にない期間の扱いは数字で示せる実績がない場合にまとめています。
年間30件を担当し、売上目標を達成しました。
「担当」が媒介契約なのか売買契約なのか決済なのかが分からず、解除になった案件を含むのかも読み取れません。手数料売上との関係も検算できません(数値は記入例)。
(直近1年・売買契約ベース。仲介手数料は消費税を除く)成約24件(売買契約25件のうちローン特約による解除1件を除く)、取扱高9億6,000万円、仲介手数料売上3,780万円。件数の達成率120%(目標20件)、手数料売上の達成率126%(目標3,000万円)(記入例)
数え方が先に決まっているため、件数・取扱高・手数料が同じ物差しの数字だと分かります。件数と金額で達成率が違う理由も、平均成約価格を併記すれば1行で説明できます(いずれも記入例)。
よくある質問
宅地建物取引士は職務経歴書のどこに書きますか?
資格の欄に、登録年月を添えて書きます。合格しただけで登録が済んでいない場合は「合格(登録手続き中)」と実態どおりに書き、取得予定なら受験時期を添えます。実績の行に混ぜると、資格と成果の区別が付かなくなります。重要事項説明を自分で行っていた経験は、資格欄ではなく「活かせる経験・知識・スキル」に1行で書くと、実務まで任せられる人だと伝わります。
年間の成約件数が10件に届きません。少なく見えませんか?
件数の少なさは、価格帯と手数料でほぼ埋まります。平均成約価格が高いほど1件あたりの手数料は大きくなるため、成約8件でも取扱高と仲介手数料売上を並べれば規模が伝わります(記入例)。あわせて、媒介取得件数や内見案内の組数など、成約の手前の行動量を書いてください。件数が少ない年度ほど、1件あたりの重さと工程の数字で説明します。
客付け(買主側)だけを担当してきました。売却の受託経験がないと不利ですか?
不利とは限りません。購入客の対応を厚く採る会社もあり、来店から成約までの歩留まりが書けていれば十分に評価されます。書き方としては、客付け専業だと明記したうえで、購入希望の反響数を分母にした来店率・内見からの成約率・住宅ローン事前審査の承認率を並べます。売却受託に挑戦したい場合は、査定同行や媒介契約の書類作成に関わった経験を1行添えます。
賃貸仲介から売買仲介へ応募するとき、賃貸の実績はどう書きますか?
件数と金額をそのまま並べると、単価の桁が違うため比較されにくくなります。賃貸の実績は成約件数と繁忙期の担当量で示し、そのうえで売買につながる工程(重要事項説明、契約書の作成、物件調査、住宅ローン以外の資金相談)を別行で書きます。売買仲介の採用側が見るのは、契約実務の正確さと個人のお客様との合意形成の経験です。
前職で作った物件資料や顧客リストを、実績の証拠として面接に持参してよいですか?
持参しません。販売図面や査定書には売主・買主の個人情報と取引条件が含まれ、社外に持ち出すこと自体が問題になります。持ち出しをためらわない人だと判断されると、実績の評価より先に信用を失います。準備するのは、査定から媒介取得までの進め方や、価格改定を提案したときの説明の順序を、物件を特定せずに口頭で話せる状態にしておくことです。
参照した情報
- ハローワークインターネットサービス「履歴書・職務経歴書の書き方」 — 確認日 2026年9月6日
運営 オルグロー株式会社(運営会社)。この記事は、当社が運営する履歴書・職務経歴書作成ツール「営業の履歴書作成ツール」の編集部が制作し、当社が編集責任を負います。外部ライターへの委託や、他社記事の転載はしていません。
記事内の数値について 売上・件数・達成率・順位などの数値はすべて記入例です。当社サービスの実績や、特定の個人の経歴ではありません。
制作方法 構成と下書きに生成AIを使い、当社の担当者が数値の検算、入力フォームの欄名・並びとの整合、参照情報との照合を行っています。詳しくは編集方針に記載しています。
更新 公開 /最終更新 。記入例・表・結論を変えたときだけ最終更新日を上げています。募集要項に指定がある場合は、そちらが優先されます。