SES営業の職務経歴書は単価が書けない?稼働人数と面談通過率で示す
この記事の結論
SES営業の職務経歴書は、売上額ではなく「担当稼働人数→稼働率・待機率→新規取引先数→面談通過率→契約更新率」の順に、時点と分母を添えて書きます。単価が社外秘の会社では、絶対額を伏せて「平均単価 60万〜95万円帯」「更新時の単価改定 14名・平均+5万円/月(記入例)」のように帯と差分で示します。エンジニアとの面談同行や案件マッチングは、人事の仕事ではなく提案の工程として【営業手法】の欄に書きます。
この記事はSES営業の実績を稼働人数・稼働率・面談通過率で書き切ることを決めきるためのものです。職務要約から自己PRまでの全体の型、実績指標の対応表、数字で示せる実績がない場合の書き方、社名や売上を書いてよいかの判断は、営業職の職務経歴書にまとめています。様式そのものを探している方は、そちらの入力フォームからそのまま作れます。
入力フォームへSES営業とは(職務経歴書での扱い)
SES営業とは、自社が雇用するエンジニアの稼働を準委任契約で顧客に提供し、案件の獲得から参画・契約更新までを担当する営業です。売るものが完成した製品や成果物ではなく人の稼働時間なので、成果は受注額より先に「何名を、どの単価で、どれだけ止めずに稼働させたか」で測られます。職務経歴書で手が止まるのは、売上が会社の稼働売上として自動的に積み上がるように見え、自分の実績が「担当人数」だけになってしまうからです。
本記事では、顧客から案件を受け取る側と、エンジニアを面談・参画させる側の両方を担う営業を対象にします。求人票に「SES営業」「IT営業(SES)」「エンジニア派遣営業」「技術者派遣営業」「ITコーディネーター(営業)」と書かれている仕事が範囲です。システム開発を一括で請け負い、案件ごとに受注額を積む営業はSIer・受託開発営業の職務経歴書、自社プロダクトを年額で売る営業はSaaS営業の職務経歴書、求職者を企業へ紹介して成功報酬を受け取る営業は人材紹介営業の職務経歴書で扱います。事務職や製造職を労働者派遣契約で派遣する人材派遣営業は、扱う職種と登録スタッフの集め方が違うため、本記事の範囲には含めません。
職務経歴書の完成記入例(SES営業)
先に完成形を示します。メンバーとして担当していた3年間と、主任として顧客開拓まで持った直近1年を、同じ会社の中で期間を分けて書いた例です。数値はすべて記入例で、人数と単価を掛けると売上に、分子を分母で割ると率になるようにそろえています。
記入例
職務要約
ITサービス企業でSES営業として4年間、顧客からの案件獲得と、自社エンジニアの面談・参画・稼働管理の両方を担当してきました。自社所属エンジニアの稼働人数を28名から36名へ増やし、稼働率を80%から90%へ、顧客面談からの参画決定率を30%から37.5%へ引き上げています。直近1年は主任として新規取引先の開拓と契約更新の単価交渉も担当しました(記入例)。
職務経歴
株式会社〇〇〇〇(ITサービス業・従業員約200名・非上場) ○○○○年○月〜現在 SES事業部 営業課(記入例)
- 【所属】SES事業部 営業課(課内6名)。1〜3年目はメンバー、直近1年は主任(記入例)
- 【営業対象】従業員300〜3,000名規模の事業会社の情報システム部門、システムインテグレーターの調達部門、受託開発会社のプロジェクトマネージャー(記入例)
- 【商材】自社所属エンジニア(インフラ構築・運用、業務システムの開発)の技術支援。準委任契約、月額単価 60万〜95万円帯(記入例)
- 【営業手法】既存取引先への案件ヒアリングと要員提案、電話と紹介による新規取引先の開拓、エンジニアとの面談前準備・顧客面談への同行、参画後の月次フォローと契約更新の単価交渉
- 【実績・成果】直近1年(主任)
- ・担当稼働人数 期末44名(自社所属36名+協力会社の要員8名)(記入例)
- ・自社所属の内訳 期首28名+新規参画24名−契約終了16名=期末36名(記入例)
- ・期末稼働人数の目標40名に対し実績44名、達成率110%(記入例)
- ・稼働率90%(期末時点。担当する自社所属エンジニア40名のうち稼働36名、待機4名で待機率10%)(記入例)
- ・待機期間 契約終了から次の参画まで平均12日(部門の基準は20日以内)(記入例)
- ・月間稼働売上 期末時点 3,080万円(44名×平均単価70万円)(記入例)
- ・年間稼働売上 3億3,600万円(年間平均40名×平均単価70万円×12か月)(記入例)
- ・顧客から受領した案件 年間400件、うち要員をエントリー 160件(40%)(記入例)
- ・顧客面談 64件(エントリーに対する書類通過率40%)、参画決定 24件(面談通過率37.5%。いずれも自社所属エンジニア分)(記入例)
- ・新規取引先 9社(商談25社に対し36%。うち一次請け6社)(記入例)
- ・契約更新率95%(3か月更新の契約 年間延べ140件のうち133件が継続。顧客側のプロジェクト完了による満了は分母に含めていません)(記入例)
- ・更新時の単価改定 14名、平均+5万円/月(12か月換算で840万円の増収)(記入例)
- 【実績・成果】1〜3年目(メンバー)
- ・担当稼働人数 3年目末28名(すべて自社所属)、稼働率80%(担当エンジニア35名のうち稼働28名、待機7名で待機率20%)(記入例)
- ・月間稼働売上 3年目末 1,736万円(28名×平均単価62万円)(記入例)
- ・顧客面談 年間90件、参画決定 27件(面談通過率30%)(記入例)
- ・新規取引先 年間6社(商談20社に対し30%)(記入例)
- ※顧客ごとの契約単価と協力会社への支払条件は守秘義務のため、平均単価と単価帯で記載しています。
活かせる経験・知識・スキル
- 案件と要員のマッチング(要求スキル・単価・稼働開始時期の3条件での優先順位づけ)
- エンジニアの技術経歴書(スキルシート)の整理と、顧客面談の想定質問の事前共有・面談同行
- 契約終了の60日前から次の参画先を提案する月次の稼働見通し表の作成(記入例)
- 準委任契約と労働者派遣契約の違いを踏まえた契約形態の確認と、指揮命令に関する条件のすり合わせ
- インフラ領域の基礎知識(Linux、AWS、ネットワーク)による要員要件の読み解き
資格
- 基本情報技術者試験(○○○○年○月合格)
- 普通自動車第一種運転免許(○○○○年○月取得)
記入例の数字は、人数と単価を掛けると稼働売上になり、率は分母で割り切れるように置いています。自分の数字に置き換えるときも、稼働人数がいつ時点の人数か、率の分母が案件数か面談数かを先に確かめてください。面接で最初に確認されるのは、人数の多さではなく、その人数がどの時点のもので、どこまでが自分の担当かという点です。
売上が会社の稼働売上になるとき、何を自分の実績に書くか
自分の数字は「担当稼働人数」を軸に置き、稼働売上は人数と平均単価から計算した根拠つきの金額として添えます。SES営業の売上は、参画したエンジニアが働いているかぎり毎月自動的に立つため、金額だけを書くと「前任から引き継いだ稼働をそのまま持っていただけ」と読まれます。読み手が知りたいのは、その人数のうち何名を自分が増やし、何名を止めずに維持したかです。
| 指標 | 書き方(記入例) | 押さえどころ |
|---|---|---|
| 担当稼働人数 | 期末44名(自社所属36名+協力会社8名)。自社所属は期首28名+新規参画24名−契約終了16名 | いつ時点の人数かを必ず書く。増減の内訳を添えると自分の貢献が見える |
| 月間・年間稼働売上 | 期末 月3,080万円(44名×平均単価70万円)/年間 3億3,600万円(年間平均40名×平均単価70万円×12か月) | 金額だけを書かない。人数×単価×期間の式を括弧で添える |
| 稼働率・待機率 | 稼働率90%(担当する自社所属エンジニア40名のうち稼働36名、待機4名) | 分母が自社所属だけか協力会社を含むかを明記する |
| 待機期間 | 契約終了から次の参画まで平均12日(部門の基準は20日以内) | 短いほど成果。部門の基準と並べると速さが伝わる |
| 新規取引先数 | 年間9社(商談25社に対し36%。うち一次請け6社) | 既存の稼働と切り離せる、数少ない「自分が増やした」数字 |
| 案件受領数・エントリー数 | 案件400件、エントリー160件(40%) | 行動量。単独では弱いので面談通過率と組にする |
| 面談通過率 | 顧客面談64件、参画決定24件(37.5%) | 顧客の判定なので自分では操作できず、信用されやすい |
| 契約更新率 | 95%(3か月更新の契約 年間延べ140件のうち133件が継続) | 更新の周期(3か月・6か月)と、プロジェクト完了による満了を分母に含めるかを書かないと延べ件数が読めない |
| 単価改定 | 更新時の改定14名、平均+5万円/月(12か月換算で840万円) | 絶対額でなく差分。交渉の成果として読まれる |
指標を並べるときに気をつけるのは、稼働人数が「残高」の指標だという点です。売上や受注件数はその期間に積み上がった量ですが、稼働人数はある時点で何名が動いているかを表します。期首・期末・期中平均のどれで書いたかを示さずに「担当44名」とだけ置くと、年間で延べ44名なのか、常時44名なのかが分かりません(記入例)。記入例のように期首と期末を並べ、増えた分と終わった分を内訳で示すと、1行で規模と自分の動きの両方が伝わります。
チーム全体の稼働人数しか手元にない場合は、上段にチームの規模、下段に自分の担当分を分けて書きます。分け方はチーム実績しかない営業の職務経歴書にまとめています。分母と期間をそろえる一般的な考え方は営業実績を数字でどう書くかを参照してください。
単価とマージンが社外秘のとき、どこまで書けるか
契約単価は絶対額でなく「帯」と「改定の差分」で書き、エンジニアへの支払単価と協力会社への支払条件は書きません。SES事業では、請求単価と支払単価の差がそのまま粗利になるため、両方を並べて書くと自社の利益率を開示したことになります。片方だけを書いても、もう一方が業界の相場から推定できてしまう点は同じです。
| 情報 | 扱い | 書き方(記入例) |
|---|---|---|
| 顧客への請求単価(平均) | 担当ポートフォリオの説明として書ける | 平均単価70万円/月 |
| 顧客への請求単価(個別) | 帯に置き換える | 月額単価 60万〜95万円帯 |
| エンジニアへの支払単価・給与 | 書かない。原価と個人の処遇に当たる | (記載しない) |
| 協力会社への支払単価・支払サイト | 書かない。取引条件そのもの | (記載しない) |
| 粗利額・マージン率 | 書かない。面接でも触れない | (記載しない) |
| 単価アップの成果 | 差分と人数で書く | 更新時の改定14名、平均+5万円/月 |
| 単価帯の変化 | 担当領域が上がったことの根拠として書く | 平均単価 62万円から70万円へ |
| 顧客名 | 業種+規模+商流の位置に置き換える | 従業員約2,000名の金融系事業会社(一次請け) |
単価アップは、SES営業で最も自分の交渉の成果が出やすい項目です。参画中のエンジニアは、契約更新のたびに継続か終了かを判断されます。その場で単価を上げるには、稼働実績と顧客側の評価を材料に、更新の1〜2か月前から交渉を始める必要があります。差分と人数で書けば、単価の絶対額を出さずに交渉の成果を示せます。
エンジニア1名あたり月80万円で受注し、支払は55万円のため粗利率31%を確保。担当4名で年間の粗利は1,200万円でした。(記入例)
請求単価と支払単価の両方が出ているため、自社の利益率と協力会社の取引条件をそのまま開示した形になります。読み手には「取引条件を外で話す人」と映ります。
月額単価60万〜95万円帯(平均70万円)の技術支援を担当。契約更新時の単価改定を14名に対して実施し、平均+5万円/月(12か月換算で840万円の増収)。平均単価は着任時の62万円から70万円へ上がりました(記入例)。
※顧客ごとの契約単価と協力会社への支払条件は守秘義務のため、平均単価と単価帯で記載しています。
原価に当たる数字は1つも出ていませんが、担当している商材の重さ(60万〜95万円帯)と交渉の成果(14名・平均+5万円)は読み取れます。62万円から70万円への変化が、担当領域が上がった根拠にもなります。
伏せた数字を注記で1行断っておくと、空欄や「非公開」より評価されます。何を伏せ、代わりに何で示したかを書く型そのものは守秘義務で社名・数値が書けないときの職務経歴書にまとめています。
顧客側とエンジニア側、どちらの数字を前に出すか
応募先の分業の形で決め、営業専任の求人なら顧客側の数字を、コーディネーター兼務の求人ならエンジニア側の数字を先に置きます。SES営業は、案件を取ってくる仕事と、その案件に人を当てる仕事の2つでできています。会社によっては前者を「営業」、後者を「リクルーター」「コーディネーター」と分けており、求人票の業務内容を読めばどちらを採りたいかが分かります。
| 面 | 相手 | 主な業務 | 実績になる指標(記入例) |
|---|---|---|---|
| 顧客側(案件を取る) | 情報システム部門、システムインテグレーターの調達部門、受託開発会社のプロジェクトマネージャー | 案件のヒアリング、要員提案、単価交渉、契約更新、商流の開拓 | 新規取引先9社、案件受領400件、契約更新率95%、一次請け6社 |
| エンジニア側(人を当てる) | 自社所属エンジニア、協力会社の担当者 | スキルシートの整理、面談前準備、面談同行、参画後のフォロー、待機の解消 | 面談通過率37.5%、待機期間平均12日、稼働率90% |
両方を担当していた場合は、両方を書いたうえで順序で強弱をつけます。営業専任の求人に応募するなら、新規取引先数と契約更新率を実績の先頭に置き、面談通過率を後ろに回します。逆にコーディネーター色の強い求人なら、面談通過率と待機期間の短縮を先頭に置きます。同じ内容でも、先頭の3行で応募先が求める面が見えるかどうかで、読まれ方が変わります。
エンジニア側の業務は「人事や事務の仕事」に見えやすいため、営業の工程として書き直します。面談同行は付き添いではなく、顧客の要求とエンジニアの経験を突き合わせて、面談の場で埋まっていない条件を補う提案です。スキルシートの整理も、書類の清書ではなく、顧客の求人要件に合わせた提案書づくりに当たります。待機率のように「下がることが成果になる指標」の書き方そのものはカスタマーサクセスの職務経歴書で扱っています。
エンジニアの面談に同行し、スキルシートの作成を支援しました。稼働管理も担当していました。
事務作業の列挙に見えます。何のために同行したのか、その結果どうなったのかが無いため、営業としての成果に結びつきません。
顧客の要求スキルと参画時期を踏まえて技術経歴書を整理し、想定質問を事前に共有したうえで顧客面談へ同行。面談で確認された未経験領域については、参画後3か月の育成計画を提示して合意を取りました。顧客面談64件に対し参画決定24件(面談通過率37.5%、着任時は30%)(記入例)。
同行が「条件を埋める提案」だったことが分かり、通過率の改善という結果と結びついています。改善前の30%が並んでいるため、伸ばした幅も読み取れます。
BPO・業務受託の営業は、席数と稼働人員をどう書くか
売るものが人の稼働である点は同じなので、単位を「名」から「席」に置き換え、受託した業務の範囲と体制の内訳を添えます。コールセンターやバックオフィスの業務受託を売る営業は、契約が「1件いくら」ではなく「何席を何か月」で決まります。SES営業と同じく、金額だけを書くと規模が伝わらず、席数だけを書くと単価の重さが伝わりません。
| 指標 | 書き方(記入例) | 押さえどころ |
|---|---|---|
| 新規受託件数・受託席数 | 新規受託 年間4件、受託席数 合計60席 | 件数と席数を組にする。1件あたりの規模が見える |
| 月額受託金額 | 合計3,000万円(60席×平均月額50万円) | 席数×単価の式を添える。単価が社外秘なら席数と件数まで |
| 立ち上げ期間 | 受託決定から稼働開始まで平均45日 | 採用・研修・システム接続を含む工程管理の実績になる |
| 契約継続率 | 92%(更新対象25件のうち23件が継続) | 受託は更新が前提。継続率は運用品質の代理指標 |
| 受託業務の範囲 | 受電一次対応、データ入力、請求書発行の3業務 | 「BPO」だけでは中身が伝わらない。業務名で書く |
| 品質の合意水準 | 応答率90%以上、1件あたり処理時間の目標を月次で報告 | 顧客と合意した水準を書くと、運用に踏み込んだ営業だと分かる |
BPOの受託営業で見落とされやすいのは、立ち上げ期間と体制の内訳です。受託が決まってから稼働が始まるまでには、人員の採用、業務マニュアルの作成、顧客システムへの接続といった工程があり、そこを回すのも営業の仕事です。「受託決定から稼働開始まで平均45日(記入例)」のように工程の期間を書くと、契約を取るだけの営業ではないことが伝わります。センター内でのテレアポやテレマーケティング業務そのものの書き方はテレアポ・アウトバウンドコールの職務経歴書で扱っています。
人月・客先常駐などの業界語は、入力欄にどう書くか
業界語は初出で一般語に置き換え、【所属】【営業対象】【商材】【営業手法】【実績・成果】の5ブロックに情報を振り分けます。読み手が人事や別業界の営業責任者である以上、「BP」「アサイン」「顔合わせ」をそのまま書いても、何をした仕事なのかは伝わりません。ハローワークインターネットサービス「履歴書・職務経歴書の書き方」でも、職務経歴書は履歴書では書ききれない具体的なキャリアを伝える書類と位置づけられています。SES営業でいう「具体的」とは、契約形態と商流の位置を書き、読み手が実績の数字を正しい前提で読めるようにすることです。
| 業界語 | 職務経歴書での書き方 |
|---|---|
| SES | 準委任契約による技術支援(顧客先の開発・運用チームへの参画) |
| 客先常駐 | 顧客の開発チームに参画しての業務 |
| 人月・人月単価 | エンジニア1名が1か月稼働する量/エンジニア1名あたりの月額単価 |
| BP・パートナー | 協力会社(他社に所属するエンジニアを再委託で手配する取引先) |
| 一次請け・二次請け | 契約の商流上の位置(発注元と直接契約か、元請けを経由するか) |
| 要員・アサイン | 参画するエンジニア/参画先の決定 |
| 面談・顔合わせ | 参画前に顧客とエンジニアが実施する事前面談 |
| スキルシート | エンジニアの技術経歴書 |
| 待機・アイドル | 契約終了後、次の参画先が決まっていない状態 |
| 単価アップ交渉 | 契約更新時の単価改定交渉 |
| エンド直 | 発注元の事業会社との直接契約 |
商流の位置は、伏せるより書いたほうが有利に働きます。二次請け・三次請けが中心だったことを隠すと、面談通過率や単価の水準に説明がつかず、面接で必ず確認されます。逆に「新規取引先9社のうち一次請け6社(記入例)」のように内訳で書けば、商流を上げる動きをしていた事実が実績になります。準委任契約と労働者派遣契約では指揮命令の所在が異なり、労働者派遣に当たる働き方は労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律の対象になります(2026年時点)。自社の契約形態を職務経歴書に書くときは、実際の契約書の名称に合わせ、判断が分かれる論点には踏み込まないでおくと安全です。
SES営業として、BPを含めた要員のアサインと客先への顔合わせを担当。人月単価の交渉も行いました。
業界の外では、どの語も意味が取れません。何名を、どこへ、どの契約で参画させたのかが分からず、実績の規模も読めません。
準委任契約による技術支援の営業として、自社所属エンジニアと協力会社の要員を、顧客の開発・運用チームへ参画させるまでを担当。参画前の事前面談に同行し、契約更新時の月額単価の改定交渉まで行いました。担当稼働人数 期末44名(自社所属36名、協力会社の要員8名)(記入例)。
契約形態・相手・工程が一般語で書かれ、稼働人数の内訳まで示されています。業界の外の読み手でも、仕事の範囲と規模が判断できます。
入力フォームの「業務内容と実績・成果」は1つの欄に5ブロックを続けて書く形なので、SES営業固有の情報をそれぞれに振り分けます。
- 【所属】部門名、役職、課の人数、営業とコーディネーターのどちらを担当していたか。「SES事業部 営業課 主任(課内6名)」(記入例)のように1行で書きます。
- 【営業対象】顧客の業種と規模、話す相手の部門(情報システム部門・調達部門・プロジェクトマネージャー)、商流の位置。案件の質を決める情報です。
- 【商材】自社所属か協力会社か、技術領域(インフラ・アプリ開発)、契約形態(準委任)、月額単価の帯。稼働売上の根拠になります。
- 【営業手法】案件獲得の方法(既存の深耕・電話・紹介)と、エンジニア側の工程(面談前準備・面談同行・稼働後フォロー)。ツール名は名前だけを置き、使い方は「活かせる経験・知識・スキル」の欄へ回します。
- 【実績・成果】担当稼働人数→稼働率・待機率→稼働売上→新規取引先→面談通過率→契約更新率の順に、時点と分母を各行に添えます。伏せた項目がある会社は、末尾に注記を1行だけ置きます。
社内KPIの名称を一般語へ直す手順そのものは社内用語・社内KPIを翻訳する職務経歴書で扱っています。職務要約の組み立て方は営業職の職務経歴書の書き方に、実績を数字にできない期間の扱いは数字で示せる実績がない場合にまとめています。
よくある質問
営業とコーディネーターを兼務していた場合、職種名は何と書きますか?
職務経歴の【所属】には社内での正式な役職名を書き、担当範囲は【営業手法】で説明します。職務要約では「顧客からの案件獲得と、自社エンジニアの面談・参画・稼働管理の両方を担当」と1文で範囲を示すと、兼務が伝わります。求人票が営業とコーディネーターを分けている会社に応募するときは、応募先が募集している側の実績を実績欄の先頭に置きます。
担当稼働人数が減った年は、書かないほうがよいですか?
減った理由と、その年に自分が動かせた数字を並べて書きます。顧客側のプロジェクト終了や予算削減で契約終了が重なる年は、SES事業では珍しくありません。「契約終了18名のうち14名は顧客のプロジェクト完了によるもの。同年の新規参画は12名、待機期間は平均22日から13日へ短縮(記入例)」のように、外部要因と自分の打ち手を分けます。目標に届かなかった年そのものの書き方は目標未達・成績が悪いときの職務経歴書で扱っています。
協力会社の要員を扱っていた場合、自社エンジニアと分けて書きますか?
分けて書きます。自社所属の要員は採用・育成・待機のリスクを自社が負い、協力会社の要員は手配力と関係構築がものを言うため、必要な力が違います。「担当稼働人数 期末44名(自社所属36名、協力会社の要員8名)(記入例)」のように内訳を1行で示し、稼働率の分母には自社所属だけを使うと、率の意味が崩れません。
SES営業から自社サービスの営業へ応募するとき、何を前に出しますか?
新規取引先の開拓数と、顧客の要求を要件に落とす力です。SES営業は情報システム部門やプロジェクトマネージャーと日常的に話しているため、IT部門の決裁の流れを知っている点が強みになります。稼働人数の管理より、案件受領数から参画決定までの歩留まりと、新規取引先9社(商談25社に対し36%、記入例)のような開拓の数字を先頭に置きます。
技術系の資格は書いたほうがよいですか?
基本情報技術者試験やITパスポート試験、クラウドの認定資格は、資格欄に正式名称と取得年月で書きます。SES営業では、顧客の要求スキルを読み解いて要員を提案するため、技術の基礎知識があること自体が選考の材料になります。資格を持っていない場合は、「活かせる経験・知識・スキル」の欄に、扱ってきた技術領域(インフラ構築・運用、業務システムの開発)を1行で書けば十分です。
参照した情報
- ハローワークインターネットサービス「履歴書・職務経歴書の書き方」 — 確認日 2026年9月6日
運営 オルグロー株式会社(運営会社)。この記事は、当社が運営する履歴書・職務経歴書作成ツール「営業の履歴書作成ツール」の編集部が制作し、当社が編集責任を負います。外部ライターへの委託や、他社記事の転載はしていません。
記事内の数値について 売上・件数・達成率・順位などの数値はすべて記入例です。当社サービスの実績や、特定の個人の経歴ではありません。
制作方法 構成と下書きに生成AIを使い、当社の担当者が数値の検算、入力フォームの欄名・並びとの整合、参照情報との照合を行っています。詳しくは編集方針に記載しています。
更新 公開 /最終更新 。記入例・表・結論を変えたときだけ最終更新日を上げています。募集要項に指定がある場合は、そちらが優先されます。