販売職から営業の職務経歴書は個人売上が無い?客単価とセット率で示す
この記事の結論
販売・接客・飲食から営業への職務経歴書は、店舗売上ではなく、個人売上・客単価・セット率・買上率・リピート率を営業の指標に読み替えて書きます。個人売上2,400万円・購入客1,200人・客単価2万円(記入例)のように分母と組にすると、接客の質が数字で伝わります。【営業対象】は来店客層、【商材】は取扱商品と価格帯、【営業手法】は声かけから再来店促進までの流れに置き換えると、営業未経験でも欄が埋まります。
この記事は販売・接客・飲食の店舗実績を、営業の指標に読み替えて職務経歴書に書き切ることを決めきるためのものです。職務要約から自己PRまでの全体の型、実績指標の対応表、数字で示せる実績がない場合の書き方、社名や売上を書いてよいかの判断は、営業職の職務経歴書にまとめています。様式そのものを探している方は、そちらの入力フォームからそのまま作れます。
入力フォームへ販売・接客・飲食から営業への転職とは(職務経歴書での扱い)
販売・接客・飲食から営業への転職とは、店舗に来たお客様へ商品やサービスを売ってきた人が、自分から客先へ出向いて売る営業職へ移る転職です。仕事の中身は近いのに、書類の型がまるで違うため、職務経歴書の【実績・成果】で手が止まります。売上は店舗単位で集計され、個人の数字は月末の集計表を見ないと分からず、目標も「店舗予算」として渡されていたからです。
本記事は、アパレル・雑貨・家電・化粧品などの店舗販売、ホテルやレジャー施設の接客、飲食店のホール・店長を経験した人が、営業職へ応募するときの職務経歴書を対象にします。副店長・店長として店舗の数字と人を見ていた期間も、営業のマネジメント経験として扱える範囲まで含めて書きます。事務・技術職・公務員・医療職など、店舗以外の職種から営業へ移る場合の変換表は営業未経験(異職種から営業へ)の職務経歴書にまとめています。社会人3〜4年目までで在籍期間の短さが気になる場合は第二新卒・20代の営業の職務経歴書、履歴書側の志望動機と自己PRは営業未経験の履歴書で扱います。
気をつけたいのは、販売職として書き慣れた並べ方が、そのままでは営業職の読み手に届かないことです。販売職どうしの応募なら、店舗規模・取扱ブランド・接客歴が並んでいれば経験の厚みが伝わります。営業職に出すときは、同じ経験を「目標に対していくら売ったか」「どの分母に対して何%決めたか」という営業の読み方に並べ替える必要があり、並べ替えないまま提出すると、経験の量に関係なく「数字を持ったことがない人」として読まれます。
職務経歴書の完成記入例(アパレル販売・飲食店長から営業へ)
先に完成形を示します。アパレル店舗の販売職(副店長)5年と、その前の飲食店ホール・店長3年を、営業職への応募用に並べ替えた例です。数値はすべて記入例で、件数・人数・金額・率が割り切れるようにそろえています。
記入例
職務要約
店舗での対面販売を8年経験し、直近5年はアパレル店舗で副店長として個人予算を持って売場に立っています。直近1年は個人売上2,400万円(店舗売上1億2,000万円の20.0%)、個人目標2,160万円に対し達成率111%、スタッフ8名中2位です(記入例)。購入いただいた1,200名のうち480名の会員登録を進め、入荷連絡を続けることで再来店による購入を360名(購入客の30.0%)まで積み上げました(記入例)。前職の飲食店では店長として年商9,600万円と24名の運営を担い、近隣120社への訪問から法人宴会の予約48件・売上576万円を新規に獲得しています(記入例)。来店を待つ売り方から、自分で見込み客をつくる売り方へ移りたいと考えています。
職務経歴
株式会社〇〇〇〇(アパレル専門店の運営・従業員約600名・直営45店舗) ○○○○年○月〜現在 〇〇店 副店長(記入例)
- 【所属】〇〇店(販売スタッフ8名・店長1名) 副店長(○○○○年○月〜)。レディース売場(スタッフ4名)の担当(記入例)
- 【営業対象】20〜40代の女性個人客(通勤着・休日着の購入層)。駅ビル内店舗のため、平日夕方と土日の来店が中心(記入例)
- 【商材】レディースアパレル(1点あたり5,000〜3万円、コート・アウターは3万〜6万円)。付帯としてポイント会員・ノベルティ企画(記入例)
- 【営業手法】入店客への声かけから、用途と予算のヒアリング、試着提案、他店在庫の取り寄せ、会計・会員登録、入荷連絡による再来店促進まで一貫担当。副店長として日次の客数・客単価・セット率の集計と朝礼での共有を担当
- 【実績・成果】(直近1年・すべて記入例)
- 個人売上 2,400万円(月平均200万円)。個人目標2,160万円(月180万円)に対し達成率111%、スタッフ8名中2位(記入例)
- 店舗売上1億2,000万円に対する個人の構成比 20.0%。担当売場(レディース・4名)の売上7,200万円のうち2,400万円(33.3%)(記入例)
- 前年(個人売上2,000万円)に対し120%。年間出勤240日、1日平均10万円(記入例)
- 接客客数 年4,800人(月平均400人)→ 購入客 1,200人(買上率25.0%/店舗平均21%)(記入例)
- 客単価 2万円(店舗平均1万7,000円)、販売点数2,760点・セット率2.3点(店舗平均1.9点)(記入例)
- 会員登録 480件(購入客の40.0%)。再来店による購入 360人(購入客の30.0%)、うち自分あての来店指名144人(再来店の40.0%)(記入例)
- 入荷連絡・取り置きからの来店240件 → 購入168件(70.0%)(記入例)
- 値引きに頼らない販売の比率(定価販売)78%、値引き販売22%(記入例)
株式会社〇〇〇(飲食店の運営・従業員約120名・15店舗) ○○○○年○月〜○○○○年○月 〇〇店 ホールスタッフ〜店長(記入例)
- 【所属】〇〇店(48席・スタッフ24名/社員3名・アルバイト21名) 店長(直近2年)(記入例)
- 【営業対象】オフィス街の会社員(平日夜の会食・歓送迎会)と近隣の家族客(記入例)
- 【商材】ディナー中心の飲食(客単価3,200円)、法人宴会プラン(1件平均12万円)(記入例)
- 【営業手法】店内の接客・予約対応に加え、近隣オフィスへの訪問による宴会予約の獲得(記入例)
- 【実績・成果】(店長就任後の1年・すべて記入例)
- 店舗年商 9,600万円(月平均800万円)、前年比108%(前年 月平均740万円)(記入例)
- 年間来店客数 3万人(月平均2,500人)×客単価3,200円(記入例)
- 近隣オフィス120社へ訪問し、法人宴会の予約48件・売上576万円を獲得(年商の6.0%)(記入例)
- 原価と人件費の合計比率 62%→58%(4ポイント改善)(記入例)
- 採用面接 年36名、アルバイトの1年定着率 55%→72%(記入例)
活かせる経験・知識・スキル
- 来店客の用途・予算の聞き取りと提案(年1,200人の購入対応・記入例)
- 顧客名簿の運用と再来店の設計(会員登録480件、入荷連絡からの購入168件・記入例)
- 法人先への訪問による新規獲得(近隣120社・宴会48件・記入例)
- 店舗数値の日次管理(客数・客単価・セット率の集計、原価と人件費の比率)
- スタッフ24名のシフト作成・採用面接・OJT(記入例)
資格
- 普通自動車第一種運転免許(○○○○年○月 取得)
- 食品衛生責任者(○○○○年○月 講習修了)
- リテールマーケティング(販売士)検定 3級(○○○○年○月 合格)
記入例の数字は、購入客数×客単価が個人売上と一致し、率の分母がすべて書かれているように置いています。1,200人×2万円=2,400万円、1,200人÷4,800人=25.0%、2,760点÷1,200人=2.3点、2,400万円÷1億2,000万円=20.0%という関係です(いずれも記入例)。営業職の面接で最初に確かめられるのは接客の姿勢ではなく、数字の出どころと分母の整合です。
職務経歴書は、履歴書では書ききれない具体的な職務内容と実績を伝える書類だと、ハローワークインターネットサービスの「履歴書・職務経歴書の書き方」でも位置づけられています。店舗経験でいう「具体的」とは、来店客の層と単価帯を書き、読み手が売上を正しい分母で読めるようにすることです。入力フォームの「業務内容と実績・成果」は【所属】【営業対象】【商材】【営業手法】【実績・成果】の5ブロックを1つの欄に続けて書く形なので、店舗の情報は次のように振り分けます。
- 【所属】店舗名(または商業施設の種類)、スタッフ人数、役職と就任時期。「〇〇店(販売スタッフ8名)副店長」(記入例)のように、順位の分母になる人数まで書きます。
- 【営業対象】来店客の年代・性別・用途、立地(駅ビル・路面・郊外モール・オフィス街)。営業でいう担当顧客層にあたり、買上率と客単価の前提になります。
- 【商材】取扱商品のカテゴリと価格帯、有形か無形か。「1点あたり5,000〜3万円」(記入例)のように帯で書くと、応募先の商材単価との距離が読めます。
- 【営業手法】声かけ・ヒアリング・提案・会計・再来店促進のどこを担当したか、外に出て取った売上があるか。受け身の接客に見せないための欄です。
- 【実績・成果】個人売上と分母を組にした行から始め、買上率・客単価・セット率、リピートと会員、店舗全体の数字の順に並べます。各行に期間と分母を添えます。
職務要約の組み立て方そのものは営業職の職務経歴書の書き方、数字にできる実績が手元にない期間の扱いは数字で示せる実績がない場合にまとめています。
店舗の売上しか無いとき、何を自分の実績として書くか
個人売上・買上率・客単価・セット率の4つを、それぞれ分母つきで並べます。店舗売上は立地と品ぞろえで大半が決まるため、そのまま書いても自分の力は伝わりません。営業の読み手が知りたいのは「同じ売場に立った同僚と、どこで差がついたか」で、差がつくのは接客した人数のうち何人が買ったか(買上率)、1人あたりいくら買ったか(客単価)、何点まとめて買ったか(セット率)の3か所です。
| 店舗での指標 | 営業での読まれ方 | 書き方(記入例) |
|---|---|---|
| 個人売上 | 担当売上・受注額 | 個人売上 年2,400万円(月平均200万円)、店舗売上1億2,000万円の20.0% |
| 個人予算の達成率 | 目標達成率 | 個人目標2,160万円に対し達成率111% |
| 買上率(購入客数÷接客客数) | 成約率・商談化率 | 買上率25.0%(1,200人/4,800人・店舗平均21%) |
| 客単価 | 平均受注単価 | 客単価2万円(2,400万円/1,200人・店舗平均1万7,000円) |
| セット率(販売点数÷購入客数) | クロスセル・複数商材の提案力 | セット率2.3点(2,760点/1,200人・店舗平均1.9点) |
| リピート率・指名来店 | 既存顧客の維持・継続率 | 再来店による購入360人(購入客の30.0%)、来店指名144人 |
| 会員登録・顧客名簿 | 見込み客リストの構築 | 会員登録480件(購入客の40.0%) |
| 入荷連絡・取り置き | 追客・フォロー | 連絡からの来店240件→購入168件(70.0%) |
| 定価販売の比率 | 値引きに頼らない提案力 | 定価販売78%・値引き販売22% |
| 店舗内順位 | 部内順位 | スタッフ8名中2位(通年) |
| 店舗売上・前年比 | 担当エリアの売上・前年比 | 店舗年商9,600万円・前年比108%(店長として) |
率を書くときは、分母の数え方まで1行に入れます。買上率の分母は、会社によって「入店客数」だったり「自分が声をかけた人数」だったりします。入店客数を分母にすると率は下がり、声をかけた人数を分母にすると上がるため、数字だけを並べると比べようがありません。「買上率25.0%(自分が接客した4,800人が分母)」(記入例)と書けば、読み手は率の重さを判断できます。
店舗の言葉のまま出すと通じない語もあります。「セット率」「UPT」「客数」「掛率」「消化率」「SV」「AM」といった語は、店舗経験のない読み手には意味が届きません。初出で「セット率(1人のお客様が同時に購入した点数)2.3点」(記入例)のように一般語を添えます。社内KPIや業界語を一般語へ直す手順そのものは社内用語・社内KPIを翻訳する職務経歴書で扱っています。
アパレル販売員として5年間、お客様一人ひとりに寄り添った接客を心がけ、店舗売上に貢献しました。(記入例)
売上も率も分母も無いため、店舗に何を残した人か読めません。同じ店の全員が書ける文で、営業職の選考では「数字を持ったことがない人」として読まれます。
個人売上 年2,400万円(月平均200万円/店舗売上1億2,000万円の20.0%)、個人目標2,160万円に対し達成率111%、スタッフ8名中2位。接客4,800人に対し購入1,200人(買上率25.0%/店舗平均21%)、客単価2万円、セット率2.3点(記入例)
個人の売上・目標・順位に加え、率とその分母が同じ場所にそろっています。1,200人×2万円=2,400万円と行の中で検算でき、店舗平均と並べたことで同僚との差も読めます(いずれも記入例)。
個人売上が集計されない店だったとき、帰属をどう書くか
個人売上が出ない会社では、担当売場・シフト時間・レジ通過のいずれかで自分の分を切り出し、切り出した根拠を括弧で添えます。個人予算がある会社なら迷いませんが、レジ担当が固定だったり、複数のスタッフで1人のお客様に対応したりする店舗では、個人の売上が集計されていないことがあります。「分からないから店舗売上だけ書く」と、帰属のはっきりしない数字が並び、読み手は判断を保留します。
| 切り出し方 | 書き方(記入例) | 使える場面 |
|---|---|---|
| 担当売場で切る | 担当売場(レディース・スタッフ4名)年間売上7,200万円のうち個人2,400万円(33.3%) | 売場やブランドごとに担当が分かれている店舗 |
| シフト時間で切る | 年間出勤240日、1日平均の個人売上10万円(240日×10万円=2,400万円) | 日報・日次売上だけが手元にある場合 |
| 構成比で切る | 店舗売上1億2,000万円に対する個人の構成比 20.0%(スタッフ8名の平均は12.5%) | 個人売上が出ていて、平均との差を示したい場合 |
| 役割で切る | 店舗売上のうち、自分が接客・会計まで担当した分(レジ通過ベース) | 複数名で接客し、最終対応者が記録される店舗 |
| 改善幅で切る | 担当売場の前年比118%(店舗全体は前年比104%) | 異動や担当替えの前後で比較できる場合 |
| 行動量で切る | 1日平均20人へ声かけ(月400人)、入荷連絡 月40件 | 売上がどうしても切り出せない場合の代替 |
スタッフ8名の平均構成比は12.5%(100%÷8名)なので、20.0%は平均の1.6倍にあたります(いずれも記入例)。平均を併記すると、順位を書かなくても位置が伝わります。順位を書くときの分母と評価期間の付け方は表彰歴・社内順位の職務経歴書、店舗やチームの数字しか手元になく自分の分をどうしても切り出せない場合の分け方はチーム実績しかない営業の職務経歴書にまとめています。
切り出した数字には、必ず出どころを添えます。「個人売上(レジの担当者別集計)」「担当売場の売上(月次の売場別実績)」「1日平均(自分の日報から算出・概算)」(いずれも記入例)のように、どの記録から取ったのかを括弧に入れます。概算であることを隠して丸い数字を書くより、概算と明示したうえで算出根拠を示すほうが信用されます。面接で「その数字はどこから出しましたか」と聞かれたときに、同じ言葉で答えられる形にしておきます。
店舗売上1億2,000万円を8名で達成し、売上向上に貢献しました。(記入例)
1億2,000万円は店舗の数字で、8名で割った1,500万円が自分の実績かどうかも分かりません。貢献の中身が書かれていないため、在籍していた事実しか伝わりません。
担当売場(レディース・スタッフ4名)の年間売上7,200万円のうち、個人売上2,400万円(33.3%/レジの担当者別集計)。店舗売上1億2,000万円に対する構成比は20.0%で、スタッフ8名の平均12.5%の1.6倍。年間出勤240日、1日平均10万円(記入例)
売場・店舗という2つの分母で自分の位置が示され、出どころも括弧に入っています。7,200万円と2,400万円、240日と10万円がどちらも2,400万円へ戻るため、面接でどちらから聞かれても同じ数字で答えられます(いずれも記入例)。
接客のヒアリングと提案は、営業のどの工程にあたるか
声かけ・ヒアリング・提案・クロージング・アフターの5工程に分け、店舗での行動をそれぞれの工程名で書き直します。営業の選考で見られているのは、商材の知識ではなく商談を進める型を持っているかどうかです。店舗の接客は、来店という起点が与えられている点を除けば、営業の商談とほぼ同じ工程を踏んでいます。工程名を営業側の言葉に置き換えるだけで、未経験の応募でも「型を持っている人」として読まれます。
| 営業の工程 | 店舗での行動 | 書き方(記入例) |
|---|---|---|
| アプローチ | 入店客への声かけ、フロアでの様子の観察 | 1日平均20人(月400人・年4,800人)へ声かけ |
| ヒアリング | 用途・予算・好み・使う場面の聞き取り | 用途と予算を確認したうえで3点前後を提案 |
| 提案・プレゼン | 試着提案、組み合わせの提示、比較説明 | 購入客1人あたり平均2.3点(セット率) |
| 条件調整 | 他店在庫の取り寄せ、直しの手配、納期の確認 | 取り寄せ手配 月20件、翌々日までの引き渡し |
| クロージング | 会計、会員登録、次回の来店案内 | 接客4,800人→購入1,200人(買上率25.0%) |
| アフター・追客 | 入荷連絡、来店御礼、サイズ直しの引き渡し | 連絡からの来店240件→購入168件(70.0%) |
| 新規開拓 | 近隣法人への訪問、イベント集客、外販 | 近隣オフィス120社訪問→宴会予約48件 |
飲食の接客も同じ形に置き換えられます。席へ案内してからの注文の取り方は提案、コースの説明と追加注文の打診は単価を上げる提案、予約の電話対応は問い合わせ対応、常連のお客様への次回予約の打診はアフターの追客です。宴会や法人利用の獲得のために近隣の会社を回った経験があれば、それは工程の置き換えではなく営業そのものなので、実績欄の上のほうに置きます。
置き換えるときに落としてはいけないのが、工程ごとの数字です。「ヒアリングを大切にしてきました」だけでは、何人に対して何を聞いたのかが分かりません。工程の名前と数字を必ず組にして、「声かけ 年4,800人 → 購入1,200人(買上率25.0%)→ 会員登録480件 → 再来店購入360人」(記入例)のように、1行で流れが追える形にします。営業の書類で歩留まりと呼ばれる書き方と同じ形になり、読み手は自社の商談の流れに置き換えて読めます。
お客様のご要望を丁寧にヒアリングし、最適な商品をご提案することを心がけていました。(記入例)
心がけは行動ではないため、何人に何をしたのかが残りません。営業の読み手は工程と数字を探しているので、姿勢だけの文は読み飛ばされます。
声かけ 年4,800人(1日平均20人)→ 用途と予算の聞き取りのうえ平均3点を提案 → 購入1,200人(買上率25.0%)→ 会員登録480件(購入客の40.0%)→ 入荷連絡からの再来店購入168件。声かけの前に滞在時間と手に取った商品を見て、話す順番を変える運用に統一してから、買上率は前年の20.0%から改善しました(記入例)
営業の5工程がそのまま並び、各工程に数字と分母が付いています。買上率の改善が運用の変更によるものだと書かれているため、再現できる力として読まれます(いずれも記入例)。
店長・副店長の経験は、営業のマネジメント経験として書けるか
予算・人・コストの3つのうち、自分が責任を負っていたものだけを書き、権限のなかったものは業務範囲として書きます。店長経験は、営業のマネジメント経験として高く読まれる場合と、「店番の延長」と読まれる場合に分かれます。分かれ目は、店舗の数字に対する責任を持っていたか、スタッフの採用・配置・評価に関与していたか、そして関与の範囲を書類に書いてあるかです。
| 店長としての仕事 | 営業側での読まれ方 | 書き方(記入例) |
|---|---|---|
| 店舗予算の達成責任 | 拠点・チームの数字を持った経験 | 店舗年商9,600万円、前年比108%(前年 月平均740万円) |
| 原価・人件費の管理 | 粗利とコストを見た経験 | 原価と人件費の合計比率 62%→58%(4ポイント改善) |
| シフト作成・労務 | メンバーの稼働管理 | スタッフ24名(社員3名・アルバイト21名)の月次シフト作成 |
| 採用・育成 | チームづくり・定着 | 採用面接 年36名、1年定着率 55%→72% |
| 販促・集客の企画 | 販促の立案と実行 | 近隣120社への訪問、宴会予約48件・576万円(年商の6.0%) |
| 本部・エリア担当との折衝 | 社内調整・報告 | 月次の数値報告と翌月の施策提案 |
| 発注・在庫の管理 | 在庫リスクの意識 | 食材ロス率の管理、定価販売比率78%(販売職の場合) |
| クレーム対応 | 顧客対応の一次窓口 | 一次対応と再発防止の共有(件数は書かなくてよい) |
数字の改善は、改善前と改善後を両方書きます。「原価と人件費の合計比率を58%に抑えました」(記入例)だけでは、もともと58%だったのか、下げた結果なのかが読めません。「62%→58%(4ポイント改善)」(記入例)と書き、何をして下げたのか(発注の締め切りの見直し、仕込み量の日別調整、ピーク時間帯のシフト再配置)を1行添えます。営業の管理職候補として読まれるかどうかは、下げた事実より、下げるために何を変えたかで決まります。
権限の範囲は正直に書きます。アルバイトの採用面接は担当したが社員の評価には関与していない、発注は担当したが仕入れ先の選定は本部が決めていた、という状態はよくあります。「採用面接(アルバイトのみ)年36名」「発注業務(仕入れ先の選定は本部)」(いずれも記入例)と括弧で範囲を書けば、誇張と受け取られません。管理職ポジションへの応募で必要になる部下人数・予算規模・評価権限の書き方は営業マネージャー・管理職の職務経歴書にまとめています。
店長として、スタッフのマネジメントと店舗運営全般を担当し、売上向上に努めました。(記入例)
人数も予算も改善幅も無いため、責任の重さが読めません。「運営全般」という語は範囲を広く見せますが、権限がどこまでだったかは伝わりません。
店長として店舗年商9,600万円・スタッフ24名(社員3名・アルバイト21名)の運営を担当。月平均800万円(前年740万円・前年比108%)、原価と人件費の合計比率62%→58%。採用面接(アルバイトのみ)年36名、1年定着率55%→72%。近隣オフィス120社への訪問で法人宴会48件・576万円を獲得(年商の6.0%)(記入例)
予算・人・コストの3つに数字が付き、採用の権限範囲まで括弧で示されています。48件×12万円=576万円、576万円÷9,600万円=6.0%と検算でき、外販の行があるため営業への適性も同時に読めます(いずれも記入例)。
応募先の営業のかたち別に、前に出す数字はどう変わるか
反響型なら買上率と客単価、新規開拓型なら外販・声かけの行動量、既存深耕型なら再来店と会員の維持を、実績欄の先頭に置きます。同じ店舗経験でも、応募先が売っている売り方によって、読み手が探している数字は違います。並び順を変えるだけで、書き直さずに応募先ごとの書類がつくれます。
| 応募先の売り方 | 先頭に置く実績 | 補強する行 |
|---|---|---|
| 反響営業・来店型 | 買上率25.0%(4,800人が分母)、客単価2万円 | 店舗平均との差、接客の流れを変えた運用 |
| 新規開拓営業 | 近隣120社訪問→宴会予約48件・576万円 | 1日平均20人への声かけ、断られた後の再接触 |
| ルート営業・既存深耕 | 再来店購入360人(30.0%)、会員登録480件 | 入荷連絡からの購入168件(70.0%) |
| 個人向けの高単価商材 | 客単価2万円、定価販売78% | アウター3万〜6万円帯の販売、値引きに頼らない提案 |
| 法人向け商材 | 法人宴会48件・1件12万円、決裁者との折衝 | 店舗数値の管理、原価と人件費の比率 |
| 店舗運営・SV職 | 店舗年商9,600万円・前年比108%、スタッフ24名 | 定着率55%→72%、採用面接36名 |
反響を受けてから成約までを担う売り方は、店舗の接客と工程がほぼ同じです。反響を段階に分けて率で示す考え方は反響営業の職務経歴書にまとめているので、店舗の数字を段階の形に並べ替えるときの参考になります。自分から客先へ出向く売り方に応募するなら、外販や近隣訪問のように「来店を待たずに取った売上」がどれだけあるかが要点になります。工程を分解して書く型は新規開拓営業の職務経歴書、既存顧客を維持して数字をつくる型はルート営業・既存深耕の職務経歴書で扱っています。
並べ替えても、書いてある事実は変えません。同じ1年の実績から、応募先に効く行を上に持ってくるだけです。数字を足したり、担当していない範囲を書いたりすると、面接での説明が崩れます。応募先ごとに順番を変えた書類を出す場合は、どの応募先へどの順番で出したかを手元に控えておくと、面接前に自分の書類を読み返せます。
よくある質問
販売の経験を「営業経験あり」と書いてよいですか?
職歴欄には求人票や社内での正式な職種名(販売職・店長など)をそのまま書き、営業に当たる要素は工程と数字で示します。個人予算を持っていた、法人へ外販していた、会員や顧客名簿を自分で運用していたという事実があれば、職種名を言い換えなくても営業の経験として読まれます。職種名を「営業」と書き換えると、在籍証明や前職への確認と食い違う可能性があるため避けます。
アルバイトや契約社員での店舗経験しかありません。書いてよいですか?
書けます。雇用形態を明記したうえで、在籍期間・役割・数字を正社員の職歴と同じ形で書きます。「〇〇店(アルバイト・週4日勤務/リーダー)」(記入例)のように、勤務日数と役割まで書くと、責任の範囲が伝わります。時給で働いていた期間でも、個人売上・買上率・後輩の指導人数は自分の実績です。正社員としての職歴が無い期間も、店舗での役割と数字がそろっていれば実績欄は埋まります。
退職済みで、個人売上も客数も手元に残っていません。
店舗ならではの記録に当たり直し、概算だと分かる形で書きます。日次の売上表を写した手帳、朝礼で共有された店舗内順位、会員登録やセット率の月次目標、社内報や販売会の結果報告など、退職後も手元に残っている記録はいくつもあります。拾えた数字には「月平均200万円前後、年間およそ2,400万円(自分の手帳の日次記録から集計・概算)」(記入例)と出どころを添えます。復元の算式そのものと、どうしても数字が出ないときの行動量への置き換えは実績が数字にできない・覚えていないときの職務経歴書にまとめています。
土日勤務・シフト制から平日中心の営業へ変わる点は、書類で触れますか?
職務経歴書では触れず、履歴書の志望動機で扱います。職務経歴書は経験と実績を示す書類なので、働き方の希望を混ぜると実績の行が薄まります。志望動機では「勤務条件を変えたい」ではなく、来店を待つ売り方から自分で見込み客をつくる売り方へ移りたい、という仕事の中身の話に寄せます。書き方は営業職の志望動機(履歴書)で扱っています。
複数の店舗を異動しており、店ごとに客層も単価も違います。どう並べますか?
会社は1つにまとめ、店舗ごとに期間を分けて実績を並べます。駅ビル店と郊外モール店では客数も客単価も違うため、同じ表に立地と客単価の行を置くと差が説明できます。「〇〇店(駅ビル・客単価2万円)個人売上2,400万円」「〇〇店(郊外モール・客単価1万2,000円)個人売上1,800万円」(いずれも記入例)のように書けば、売上の増減が商圏の違いによるものだと伝わり、どの立地でも数字をつくれる人として読まれます。
参照した情報
- ハローワークインターネットサービス「履歴書・職務経歴書の書き方」 — 確認日 2026年9月6日
運営 オルグロー株式会社(運営会社)。この記事は、当社が運営する履歴書・職務経歴書作成ツール「営業の履歴書作成ツール」の編集部が制作し、当社が編集責任を負います。外部ライターへの委託や、他社記事の転載はしていません。
記事内の数値について 売上・件数・達成率・順位などの数値はすべて記入例です。当社サービスの実績や、特定の個人の経歴ではありません。
制作方法 構成と下書きに生成AIを使い、当社の担当者が数値の検算、入力フォームの欄名・並びとの整合、参照情報との照合を行っています。詳しくは編集方針に記載しています。
更新 公開 /最終更新 。記入例・表・結論を変えたときだけ最終更新日を上げています。募集要項に指定がある場合は、そちらが優先されます。