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契約社員・派遣の営業の職務経歴書は雇用形態を書く?並記して同じ指標で示す

執筆 営業の履歴書作成ツール 編集部 公開 最終更新

この記事の結論

契約社員・アルバイト・派遣の営業の職務経歴書は、会社名の行に「(契約社員)」「(派遣社員)」と雇用形態を並記したうえで、実績は正社員と同じ指標で書きます。雇用形態を伏せると履歴書の職歴欄と食い違います。正社員と同じ算定式の目標を渡されていた期間は達成率と分母つきの順位まで書き、個人目標が無かった期間は担当社数と行動量に置き換えます。契約期間6か月・更新2回(記入例)のように、更新の単位と終わり方も1行で添えます。

この記事は契約社員・アルバイト・派遣で積んだ営業実績を、雇用形態を明記したまま正社員と同じ指標で書き切ることを決めきるためのものです。職務要約から自己PRまでの全体の型、実績指標の対応表、数字で示せる実績がない場合の書き方、社名や売上を書いてよいかの判断は、営業職の職務経歴書にまとめています。様式そのものを探している方は、そちらの入力フォームからそのまま作れます。

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契約社員・アルバイト・派遣の営業経験とは(職務経歴書での扱い)

契約社員・アルバイト・派遣の営業経験とは、期間の定めのある雇用契約を結んで営業職に就いた経験、または派遣元と雇用契約を結び、派遣先の営業部門で指揮命令を受けて働いた経験を指します。求人票や社内での呼び名は、契約社員・嘱託社員・有期社員・アルバイト・パート・登録型派遣・無期雇用派遣(常用型)・紹介予定派遣と幅がありますが、雇用契約があるという点は共通で、職務経歴書での扱い方も共通です。

本記事が扱うのは、雇用契約を結んで営業をした期間の書き方です。雇用ではなく請負・委任の契約で営業を受託した経験(フリーランス・営業代行・フルコミッション)は、職歴ではなく事業として書く形になるため業務委託・フリーランス営業の職務経歴書で扱います。また「派遣 営業」という言葉は2つの職業を指します。派遣会社に所属して派遣先を開拓し、スタッフの就業を管理する側の仕事は人材派遣営業・コーディネーターの職務経歴書の範囲で、本記事は派遣社員として派遣先で営業をした側です。

手が止まる場所は3つに絞られます。1つ目は雇用形態を書くかどうか、2つ目は正社員と同じ仕事をしていたのに実績を同じ土俵に乗せてよいのか、3つ目は契約更新と契約満了をどこに書くかです。派遣の場合は、会社名の欄に派遣元と派遣先のどちらを書くか、派遣先の売上を自分の実績と呼べるかが加わります。

正社員としての職歴が一度もなく、アルバイト経験だけで営業職に応募する場合の全体設計は営業未経験(異職種から営業へ)の職務経歴書にまとめています。履歴書と職務経歴書の役割の違いは営業職の履歴書と職務経歴書の違いで扱います。

職務経歴書の完成記入例(アルバイト・派遣・契約社員から正社員登用まで7年)

先に完成形を示します。営業歴7年0か月のうち、アルバイト1年6か月・派遣社員2年0か月・契約社員1年6か月・正社員2年0か月という経歴を、逆編年式でA4 2枚に収めた例です。数値はすべて記入例で、期間の合計と各行の掛け算が合うようにそろえています。

記入例

職 務 経 歴 書
○○○○年○月○日 現在

職務要約

法人向けの営業として7年0か月の経験があります(記入例)。内訳はアルバイト1年6か月、派遣社員2年0か月、契約社員1年6か月、正社員2年0か月で、雇用形態は変わりましたが、目標を渡されて達成率で評価される立場は契約社員の期間から変わっていません(記入例)。直近の会社には契約社員として入社し、1年6か月後に正社員へ登用され、在籍3年6か月で新規受注 通算99社、年度目標は初年度・前年度・直近年度のいずれも達成しています(記入例)。派遣社員として就業した2年0か月では、派遣先の既存顧客48社を担当し、年間受注576件・担当売上7,200万円(課内12名の1名あたり平均の102.9%)でした(記入例)。

職務経歴(新しい順)

株式会社〇〇〇〇(クラウドサービス・従業員約200名) ○○○○年○月〜現在(3年6か月) 営業部 法人営業課(記入例)

  • 【所属】営業部 法人営業課(課内9名)。○○○○年○月〜○○○○年○月は契約社員(契約期間6か月・更新2回)、○○○○年○月に正社員へ登用(記入例)
  • 【営業対象】従業員50〜500名規模の企業(サービス・小売・製造)の管理部長・総務課長(記入例)
  • 【商材】クラウド型の勤怠・労務管理サービス(無形・年間契約、1社あたり平均110万〜120万円)(記入例)
  • 【営業手法】問い合わせ対応6割・自己開拓4割。初回商談から契約・稼働支援まで一貫担当(記入例)
  • 【実績・成果】(すべて記入例)
    • 契約社員期(1年6か月):新規受注 通算36社(初年度24社+登用までの6か月12社)。初年度 新規契約額 2,640万円(目標2,400万円・達成率110.0%)、新規受注24社・1社あたり平均110万円(24社×110万円=2,640万円)(記入例)
    • 正社員期(2年0か月):新規受注 通算63社(前年度30社+直近年度33社)。前年度 新規契約額 3,300万円(目標3,200万円・達成率103.1%、30社×110万円=3,300万円)、直近年度 新規契約額 3,960万円(目標3,600万円・達成率110.0%)、新規受注33社・1社あたり平均120万円(33社×120万円=3,960万円)(記入例)
    • 個人目標は契約社員の期間から正社員と同一の算定式(課内9名に同じ式で配分)。直近年度は課内9名中2位(記入例)
    • 正社員登用:社内の登用試験と上長推薦により○○○○年○月に登用(記入例)

派遣元:株式会社〇〇〇スタッフ(人材サービス)/派遣先:〇〇〇〇株式会社(産業機器メーカー・従業員約900名) ○○○○年○月〜○○○○年○月(2年0か月) 派遣社員(記入例)

  • 【所属】派遣先 〇〇支店 営業課(課内12名、うち派遣社員3名)。契約期間3か月・更新7回(通算2年0か月)、派遣契約の期間満了により終了(記入例)
  • 【営業対象】派遣先の既存取引先48社(機械加工・金属加工の中小企業)の購買担当・工場長(記入例)
  • 【商材】産業機器の消耗部品・保守部材(有形・1件2万〜80万円、平均12.5万円)(記入例)
  • 【営業手法】既存顧客の定期訪問と電話・メールでの受注対応。見積作成、納期調整、生産管理部門との社内折衝まで担当。新規開拓と与信判断は派遣先の社員が担当(記入例)
  • 【実績・成果】(すべて記入例)
    • 担当48社、年間受注576件(1社あたり月平均1.0件)、担当売上 7,200万円(576件×平均12.5万円=7,200万円)(記入例)
    • 個人目標は設定されず。課の年間目標8億4,000万円(課内12名)に対する担当売上の構成比8.6%、1名あたり平均7,000万円に対し102.9%(記入例)
    • 担当48社のうち46社と取引継続(継続率95.8%)。2年間の担当替えなし(記入例)
    • 受注576件の内訳は電話・メール432件(75.0%)、訪問時144件(25.0%)(記入例)

株式会社〇〇(通信サービス販売代理店・従業員約150名) ○○○○年○月〜○○○○年○月(1年6か月) 法人営業部(アルバイト・週4日・1日6時間)(記入例)

  • 【所属】法人営業部 アポイント獲得チーム(チーム14名)。契約期間6か月・更新2回(通算1年6か月)、契約期間満了により退職(記入例)
  • 【営業対象】従業員10〜100名規模の企業(建設・運輸・飲食)の代表者・総務担当(記入例)
  • 【商材】法人向けの光回線・モバイル回線(月額1万〜8万円)(記入例)
  • 【営業手法】リストへの架電によるアポイント獲得を専任で担当。商談と契約は正社員の外勤担当が実施(記入例)
  • 【実績・成果】(すべて記入例)
    • 勤務 週4日・1日6時間(月平均96時間)。架電 月平均960件(1時間あたり10.0件)(記入例)
    • アポイント 月平均48件(架電960件に対し5.0%)。稼働時間に応じて設定された個人目標 月40件に対し達成率120.0%(記入例)
    • 通算18か月で 架電17,280件・アポイント864件(記入例)
    • 受注はアポイント後に外勤担当へ引き継ぐため、自分の数字はアポイント獲得までとして記載(記入例)

活かせる経験・知識・スキル

  • 法人向けの新規開拓(通算5年0か月・2社/アルバイト・契約社員・正社員として):新規受注 通算99社、アポイント獲得 通算864件(記入例)
  • 既存顧客の深耕と受注対応(通算2年0か月・1社/派遣社員として):担当48社、年間受注576件、継続率95.8%(記入例)
  • 雇用形態が変わっても同じ算定式の個人目標を担当:契約社員期の初年度、正社員期の前年度・直近年度とも年度目標を達成(記入例)
  • 実務:見積・提案書の作成、SFAでの案件管理、納期と生産管理部門との社内折衝、架電リストの作成と架電記録の集計

資格

  • 普通自動車第一種運転免許(○○○○年○月 取得)

記入例の算数を確かめます。在籍期間は1年6か月+2年0か月+3年6か月で7年0か月、雇用形態別の内訳(アルバイト1年6か月+派遣社員2年0か月+契約社員1年6か月+正社員2年0か月)も同じ7年0か月です(いずれも記入例)。24社×110万円=2,640万円、33社×120万円=3,960万円、576件×12.5万円=7,200万円、8億4,000万円÷12名=7,000万円という掛け算・割り算も行の中で確かめられます(いずれも記入例)。雇用形態が混ざった書類は、まず在籍期間の合計が疑われます。期間の足し算が2通り(在籍順と雇用形態別)で一致していることが、いちばん先に効く材料になります。

職務経歴書は、履歴書では書ききれない具体的な職務内容と実績を伝える書類だと、ハローワークインターネットサービスの「履歴書・職務経歴書の書き方」でも位置づけられています。有期雇用や派遣で働いた人にとっての「具体的」は、雇用形態を目立たせないことではなく、契約の形と担当した仕事と数字を、読み手が突き合わせられる状態で並べることです。職務要約そのものの組み立て方は営業職の職務経歴書の書き方にまとめています。

記入例を入力フォームに落とすときの対応は次のとおりです。様式は「逆編年式(新しい順)」を選び、職歴は3社ぶんを1社ずつ追加します。

  • 会社名の欄:契約社員・アルバイトは社名に続けて「(契約社員)」「(アルバイト)」を書きます。派遣は「派遣元:株式会社〇〇〇スタッフ/派遣先:〇〇〇〇株式会社(産業機器メーカー・従業員約900名)」と1つの欄に並記します(記入例)。
  • 入社年月・退社年月:登録型派遣は、派遣先での就業開始・終了に合わせると履歴書の職歴欄とそろいます。無期雇用派遣のように派遣元との雇用が就業の前後も続く形では、派遣元での在籍期間を入れ、派遣先ごとの就業期間は「業務内容と実績・成果」の欄に書きます。
  • 「業務内容と実績・成果」の欄は1つで、【所属】【営業対象】【商材】【営業手法】【実績・成果】の5ブロックを続けて書く形です。契約期間と更新回数、正社員登用の年月は【所属】の末尾に置きます。
  • 「活かせる経験・知識・スキル」:雇用形態をまたぐ経験は、1行1項目で束ねます。項目の末尾に「(アルバイト・契約社員・正社員として)」と添えると、束と職務経歴の対応が付きます(記入例)。

雇用形態は書かないといけないか。書かない選択はあるか?

書きます。書かないという選択はありません。職務経歴書は正社員を既定として組み立てられた書式なので、正社員のときだけ「(正社員)」の表記が省かれます。非正規の表記を省くと、読み手はその期間も正社員だったと読み、後から履歴書の職歴欄や在籍証明と突き合わせた段階で食い違いが出ます。伏せることで得られるものは、書類が通ったあとに全部返ってきます。

雇用形態別・会社名の行に添える表記と、同じ行に足す1点(記入例)
雇用形態会社名の行(記入例)同じ行または【所属】に足す1点省いたときに起きる誤読
契約社員株式会社〇〇〇〇(契約社員)契約期間と更新回数在籍1年6か月の理由が読めず、短期離職と受け取られる
嘱託社員株式会社〇〇〇〇(嘱託社員)契約期間と業務範囲呼称の指す範囲が会社ごとに違い、有期か無期かが読めない
アルバイト・パート株式会社〇〇(アルバイト)週の勤務日数と1日の勤務時間実績の分母になる稼働量が読めず、件数が過小にも過大にも見える
登録型派遣派遣元:株式会社〇〇/派遣先:〇〇株式会社派遣期間と契約更新の単位派遣先に直接雇用されていたと読まれる
無期雇用派遣(常用型)株式会社〇〇(無期雇用派遣)/派遣先:〇〇株式会社派遣元との雇用に期間の定めが無い旨登録型派遣と区別されず、期間の定めの有無が読めない
紹介予定派遣派遣元:株式会社〇〇/派遣先:〇〇株式会社(紹介予定派遣)直接雇用に切り替わった年月同じ職場での勤務が続いた事実が読めず、派遣期間と直接雇用後が別の経歴に見える

雇用形態を書く場所は3か所です。履歴書の職歴欄、職務経歴書の会社名の行、そして職務要約の内訳。3か所とも、書くのは契約の形だけで、その形になった事情は含みません。「正社員の求人が見つからず」「家庭の事情で」といった説明を書類に足すと、読み手の関心が仕事の中身から離れます。

採用選考は応募者の適性と能力にもとづいて行うという考え方が、厚生労働省の「公正な採用選考の基本」で示されています。応募者の側から見れば、家族の状況や生活上の事情など、職務と関係のない事柄を自分から書類に書く必要はないということでもあります。書くのは、契約の形、担当した仕事、渡された目標、出した数字の4つです。

株式会社〇〇〇〇 ○○○○年○月〜現在 営業部(記入例)※雇用形態の記載なし、在籍3年6か月のうち1年6か月は契約社員

会社名の行だけを見ると3年6か月の正社員に読めます。面接で契約社員の期間が出た時点で、書類全体が「都合の悪いところを省く書き方」として読み直され、達成率110.0%という数字(記入例)まで疑いの対象になります。

株式会社〇〇〇〇(クラウドサービス・従業員約200名) ○○○○年○月〜現在(3年6か月) 営業部 法人営業課/【所属】○○○○年○月〜○○○○年○月は契約社員(契約期間6か月・更新2回)、○○○○年○月に正社員へ登用(記入例)

契約の形、更新の単位、切り替わった年月が1行に収まり、読み手は在籍期間を疑わずに実績の行へ進めます。登用の事実が同じ行にあるため、契約社員だった期間が評価された期間として読まれます。

正社員と同じ業務をしていた。実績を同じ土俵に乗せるには?

雇用形態ではなく「どんな目標を渡されていたか」で書き分けます。有期雇用や派遣で営業をした人の実績が伝わらない原因は、雇用形態そのものではなく、目標の有無と算定式が書かれていないことにあります。目標の渡され方は3つに分かれ、それぞれ実績欄の1行目の形が変わります。

個人目標の渡され方3類型と、実績欄の1行目(記入例)
類型見分け方実績欄の1行目(記入例)同じ行に添える1点
A 正社員と同じ算定式の個人目標目標金額・件数が同じ式で配分され、同じ会議で進捗を見ていた新規契約額 2,640万円(目標2,400万円・達成率110.0%)「正社員と同一の算定式」と1語添え、分母つきの順位を続ける
B 個人目標はあるが基準が別稼働時間や担当範囲に応じて別に設定されているアポイント 月平均48件(個人目標 月40件・達成率120.0%)目標の決まり方(稼働時間に応じた設定など)と稼働量
C 個人目標が渡されていない課やチームの目標だけがあり、個人への配分がない担当48社、年間受注576件、担当売上7,200万円母数(担当社数・稼働時間)と、課の目標に対する構成比

A類型で「正社員と同一の算定式」と書けるのは、実際にそうだった場合だけです。確かめ方は2つあります。目標が同じ式で配分されていたか(記入例では課内9名に同じ式で配分)、そして順位表や評価会議に正社員と同じ母集団で載っていたかです。どちらも当てはまるなら、達成率110.0%・課内9名中2位という書き方がそのまま通ります(記入例)。片方だけなら、「課内9名中2位(派遣社員・契約社員を含む順位)」のように母集団の中身を1語で示します(記入例)。順位そのものの書き方は表彰歴・順位の職務経歴書で扱います。

C類型は、派遣とアルバイトでいちばん多く起きます。個人目標が無いことを理由に実績欄を空けると、営業として在籍した期間が丸ごと空白になります。代わりに置くのは、自分の稼働に紐づく3つです。担当した母数(担当48社)、そこから出た量(年間受注576件・担当売上7,200万円)、そして課の中での位置(課の年間目標8億4,000万円に対する構成比8.6%、1名あたり平均7,000万円に対し102.9%)です(すべて記入例)。構成比を出すときは、割った相手(課の年間目標と課の人数)を同じ行に置きます。

目標の話とは別に、受注が誰の名義だったかという問題があります。アルバイトでアポイントだけを担当した記入例では、受注は外勤の正社員に付くため、自分の数字はアポイント獲得までで止めています(記入例)。派遣で受注処理を担当した記入例では、担当48社の受注が自分の担当分として切り出せるので、担当売上まで書いています(記入例)。切り出せない数字をどこで止めるかの判断はチーム実績・個人の貢献が分けられないときの職務経歴書で扱います。目標も件数も手元に残っていない期間の埋め方は実績が数字にできない職務経歴書にまとめています。

契約社員でしたが、正社員と変わらない業務量をこなし、社員と同等の成果を上げていました(記入例)。

「変わらない」「同等」は書き手の評価で、読み手が確かめられる事実が1つもありません。契約社員だったことを打ち消そうとする文になっているため、かえって雇用形態に注意が集まります。

契約社員期(1年6か月)から個人目標は正社員と同一の算定式(課内9名に同じ式で配分)。初年度 新規契約額 2,640万円(目標2,400万円・達成率110.0%)、新規受注24社・1社あたり平均110万円。直近年度は課内9名中2位(すべて記入例)。

目標の算定式が同じだったという事実、達成率、分母つきの順位が3つとも書かれています。雇用形態を打ち消す言葉を使わずに、同じ土俵で評価されていたことが数字で読めます。

契約更新と契約満了は、どこにどう書くか?

更新の単位と回数は職務経歴書の【所属】の末尾に1行、退職理由は履歴書の職歴欄に「契約期間満了により退職」と書きます。職務経歴書に退職理由の欄をわざわざ作る必要はありません。更新回数は、細切れに見える契約が実は継続していたことの記録なので、書くほど有利に働きます。

有期契約・派遣契約の終わり方別の書き方(記入例)
終わり方履歴書の職歴欄(記入例)職務経歴書の【所属】に足す1行(記入例)押さえどころ
契約期間の満了株式会社〇〇 契約期間満了により退職契約期間6か月・更新2回(通算1年6か月)自分の意思で辞めたのではない事実が1行で伝わる
更新上限に達した株式会社〇〇 契約期間満了により退職契約期間1年・更新上限3回(通算4年0か月)上限が制度として決まっていた場合は「更新上限」と書く
自分から更新しなかった株式会社〇〇 一身上の都合により退職契約期間6か月・更新4回(通算2年6か月)理由は面接で聞かれたときに答える。書類には書かない
派遣契約の終了株式会社〇〇〇スタッフ 派遣契約の終了により退職契約期間3か月・更新7回(通算2年0か月)派遣元との雇用が続いた場合は退職と書かず、次の派遣先に続ける
正社員へ登用株式会社〇〇〇〇 同社 正社員登用○○○○年○月に正社員へ登用(契約社員期は契約期間6か月・更新2回)退職ではないので職歴欄は1社のまま、行だけ足す

更新回数の書き方には型があります。「契約期間〔契約1本の長さ〕・更新〔回数〕回(通算〔合計〕)」の形にそろえると、読み手は掛け算で検算できます。記入例では3か月契約・更新7回で通算2年0か月、6か月契約・更新2回で通算1年6か月です(いずれも記入例)。1本の契約の長さを書かずに「更新7回」(記入例)とだけ書くと、通算期間が推定できず、かえって回数の多さだけが目立ちます。

制度側の期間と、書類に書く数字を分けて考える

有期雇用と派遣には、本人の評価とは関係のない期間の区切りがあります。労働契約法には、有期労働契約が更新されて同一の使用者のもとで通算5年を超えたときに、労働者の申込みによって期間の定めのない契約へ転換できるしくみが置かれています(労働契約法(e-Gov法令検索)/2026年9月時点)。派遣については、労働者派遣法(e-Gov法令検索)に、派遣先の事業所単位と派遣労働者個人単位の受け入れ期間の制限が置かれています(同時点)。通算のしかた、特例、例外の扱いは条文と勤務先・派遣元の規程によって変わるため、自分の契約がどれに当たるかは勤務先や派遣元に確認してください。書類に書くのは制度の説明ではなく、「契約期間3か月・更新7回(通算2年0か月)」という自分の契約の事実だけで足ります(記入例)。ここに挙げた期間は制度側の数字で、記入例の売上・件数・達成率とは性質が違います。

就業期間が短く区切られた派遣が並ぶ経歴は、それだけで「続かなかった人」と読まれることがあります。防ぐ方法は、退職理由に事情を書き足すことではなく、就業期間と契約の単位を先に書いておくことです。「契約期間3か月・更新7回(通算2年0か月)、派遣契約の期間満了により終了」と書けば、8本の契約が途切れずにつながっていた事実が先に読まれます(記入例)。

契約満了から次の入社まで期間が空いた場合、空白そのものの扱いは離職ブランクからの再就職の職務経歴書で扱います。有期契約では、在籍が短いこと自体より、契約1本の長さと更新回数が書かれていないことのほうが問題になります。4か月契約を1回更新して満了した8か月の在籍と、1年契約を途中で辞めた8か月の在籍は、同じ8か月でも読み手にとって別の事実です(いずれも記入例)。前者は契約の設計どおりに終わった期間なので、「契約期間4か月・更新1回(通算8か月)、契約期間満了により退職」と書けば説明は済みます(記入例)。

株式会社〇〇 ○○○○年○月〜○○○○年○月(1年6か月) アルバイト ※契約更新を重ねましたが、諸事情により契約満了となりました(記入例)。

「諸事情」が入ることで、書かれていない何かがあると読まれます。更新の回数も1本の契約の長さも無いため、1年6か月(記入例)が1本の契約だったのか、細切れだったのかも分かりません。

株式会社〇〇(通信サービス販売代理店・従業員約150名) ○○○○年○月〜○○○○年○月(1年6か月) 法人営業部(アルバイト・週4日・1日6時間)/【所属】契約期間6か月・更新2回(通算1年6か月)、契約期間満了により退職(記入例)

契約1本の長さ、更新回数、通算、終わり方の4つが並び、6か月×3本という構造が掛け算で確かめられます(記入例)。週4日・1日6時間という稼働量が同じ行にあるため、続く実績の件数も読み手が評価できます。

派遣元と派遣先は、どう書き分けるか。派遣先の数字は自分の実績か?

会社名の行に派遣元と派遣先を並記し、実績は派遣先で使われていた指標で書きます。雇用契約は派遣元と結び、日々の指揮命令は派遣先から受けるという二重構造なので、片方だけを書くと経歴の確認ができません。派遣元だけを書けばどの業界で働いたか分からず、派遣先だけを書けば直接雇用されていたと誤読されます。

派遣で営業をした期間に並記する6項目と置き場所(記入例)
項目書く内容(記入例)置き場所省いたときの誤読
派遣元派遣元:株式会社〇〇〇スタッフ(人材サービス)会社名の欄の先頭派遣先に直接雇用されていたと読まれる
派遣先派遣先:〇〇〇〇株式会社(産業機器メーカー・従業員約900名)派遣元に続けて同じ欄にどの業界・規模で営業したかが読めない
就業期間○○○○年○月〜○○○○年○月(2年0か月)会社名の欄の末尾履歴書の職歴欄と突き合わせられない
所属と体制派遣先 〇〇支店 営業課(課内12名、うち派遣社員3名)【所属】課の中での立場と母集団の大きさが読めない
業務範囲の線既存顧客の受注対応まで。新規開拓と与信判断は派遣先の社員が担当【営業手法】実績がどこまで自分のものか判断できない
契約の単位契約期間3か月・更新7回(通算2年0か月)【所属】の末尾2年の就業が1本の契約に見える

派遣先の売上を自分の実績として書けるかどうかは、雇用形態ではなく切り出せるかどうかで決まります。担当社が決まっていて、その社からの受注が自分の担当分として集計されていたなら、担当売上7,200万円は自分の数字です(記入例)。担当が決まっておらず、課全体の受注を全員で処理していたなら、課の合計を自分の実績にはできません。その場合は処理件数・対応社数・稼働時間といった自分の作業量に置き換えます。業務範囲の線を【営業手法】に1行書いておくと、読み手はどこまでが自分の数字かを自分で判断できます。

派遣先の社名を出せない場合があります。派遣元との就業条件や派遣先との取り決めで社名の記載が制限されているときは、業種と規模に置き換えます。「派遣先:産業機器メーカー(従業員約900名・〇〇地区の支店)」と書けば、社名が無くても経験の再現性は伝わります(記入例)。守秘義務で社名や金額を出せないときの置き換えの型は守秘義務で社名・数値が書けないときの職務経歴書にまとめています。

派遣先が複数ある場合は、派遣元を1つの会社として並べ、その欄の中に派遣先ごとのブロックを作ります。派遣先ごとに会社を分けて追加すると、在籍社数が実際より多く見え、履歴書の職歴欄とも食い違います。「派遣元:株式会社〇〇(人材サービス) ○○○○年○月〜○○○○年○月(4年0か月)」を1社として立て、その中に「派遣先1:産業機器メーカー(2年0か月)」「派遣先2:食品商社(2年0か月)」と続ける形です(いずれも記入例)。派遣先が5つ以上あって欄が膨らむときの厚みの配分は転職回数が多い営業の職務経歴書で扱います。

〇〇〇〇株式会社 ○○○○年○月〜○○○○年○月(2年0か月) 営業課 産業機器の販売を担当し、年間7,200万円を売り上げました(記入例)。

派遣元が書かれていないため直接雇用に読まれ、後で事実が出たときに経歴詐称を疑われます。7,200万円(記入例)が担当分なのか課の合計なのかも書かれていないので、数字も判断材料になりません。

派遣元:株式会社〇〇〇スタッフ(人材サービス)/派遣先:〇〇〇〇株式会社(産業機器メーカー・従業員約900名) ○○○○年○月〜○○○○年○月(2年0か月) 派遣社員/【所属】派遣先 〇〇支店 営業課(課内12名、うち派遣社員3名)、契約期間3か月・更新7回/【営業手法】既存顧客の受注対応まで、新規開拓と与信判断は派遣先の社員が担当/【実績・成果】担当48社、年間受注576件、担当売上7,200万円(すべて記入例)

雇用の相手と指揮命令の相手が1行で分かり、担当48社という母数があるため7,200万円が自分の担当分だと確かめられます(いずれも記入例)。業務範囲の線が引かれているので、新規開拓の経験を過大に読まれることもありません。

同じ会社で正社員に登用されたとき、1社を2行に分けるか?

会社は1つのまま、同じ欄の中で期間を分けた2ブロックにします。会社を2つに分けて追加すると在籍社数が1社多く見え、履歴書の職歴欄とも食い違います。在籍は途切れていないので、会社名の行の期間は通しで書き、雇用形態が変わった年月だけを中に置きます。

契約社員から正社員へ登用されたときの、欄ごとの書き分け(記入例)
欄書き方(記入例)そう書く理由
履歴書の職歴欄株式会社〇〇〇〇 入社(契約社員)/次の行に 同社 正社員登用入社と退社の間に、雇用形態が変わった事実だけを1行置く
職務経歴書の会社名の行株式会社〇〇〇〇(クラウドサービス・従業員約200名) ○○○○年○月〜現在(3年6か月)在籍が途切れていないので、期間は通しで書く
【所属】○○○○年○月〜○○○○年○月は契約社員(契約期間6か月・更新2回)、○○○○年○月に正社員へ登用契約の形と切り替わった年月を1行に収める
【実績・成果】契約社員期(1年6か月)と正社員期(2年0か月)で行を分け、それぞれに目標と達成率を置く目標の基準が変わった場合に、どの数字がどの立場のものか読める
職務要約契約社員として入社し、1年6か月後に正社員へ登用選考を通った事実なので、要約の中で1度だけ触れる

登用に触れるのは1度だけにします。職務要約と【所属】と実績欄の3か所で繰り返すと、書類の主題が「登用されたこと」に寄り、営業実績の密度が下がります。触れ方も短いほうが効きます。「社内の登用試験と上長推薦により○○○○年○月に登用」という1行で、選考があったこと、通ったこと、時期の3つが伝わります(記入例)。登用制度が無く個別に切り替わった会社では、経緯を説明せず「○○○○年○月に正社員へ切り替え」とだけ書きます。

目標の基準が登用の前後で変わったかどうかは、実績欄の読み方を左右します。変わっていないなら「契約社員の期間から正社員と同一の算定式」と1語添えれば、契約社員期の達成率110.0%と正社員期の達成率110.0%を同じ列で読んでもらえます(いずれも記入例)。変わったなら、それぞれの目標金額を併記して達成率を出します。基準が変わったことを書かずに達成率だけを並べると、読み手が同じ条件だと誤解したまま面接に進み、そこで説明のやり直しになります。

登用に至らないまま契約が満了した場合、その経緯は書きません。登用試験に応募したかどうか、選考の結果がどうだったかは、応募先の判断材料にならないうえ、書けば書くほど弁明に見えます。書くのは契約の事実(契約期間6か月・更新2回、契約期間満了により退職)と、その期間に出した数字だけです(記入例)。同じ社内で部署異動や役職の変更が重なっている場合の書き分けは部署異動・昇進・降格・兼務の職務経歴書で扱います。

株式会社〇〇〇〇 ○○○○年○月〜○○○○年○月 契約社員 / 株式会社〇〇〇〇 ○○○○年○月〜現在 正社員(記入例)

同じ会社が2社に見え、在籍社数が1社多く数えられます。履歴書の職歴欄には退職の記載が無いため、職務経歴書だけが2社に分かれた状態になり、読み手は突き合わせで手が止まります。

株式会社〇〇〇〇(クラウドサービス・従業員約200名) ○○○○年○月〜現在(3年6か月) 営業部 法人営業課/【所属】○○○○年○月〜○○○○年○月は契約社員(契約期間6か月・更新2回)、○○○○年○月に社内の登用試験と上長推薦により正社員へ登用/【実績・成果】契約社員期 新規受注 通算36社(初年度 達成率110.0%)、正社員期 新規受注 通算63社(直近年度 達成率110.0%・課内9名中2位)(すべて記入例)

1社として在籍3年6か月が通しで読め、その中で契約社員期36社と正社員期63社が分かれています(いずれも記入例)。通算99社という足し算も確かめられ、登用が実績の伸びと結び付いた形で1度だけ登場します。

よくある質問

履歴書の職歴欄にも雇用形態を書きますか。職務経歴書だけではだめですか。

両方に書きます。履歴書の職歴欄は「株式会社〇〇 入社(契約社員)」のように社名の後ろに括弧で添え、退職の行に「契約期間満了により退職」と続けます(記入例)。職務経歴書だけに書くと、2枚の書類で在籍の条件が食い違い、どちらが正しいかを面接で確かめる手間が生まれます。逆に履歴書だけに書いた場合は、職務経歴書の実績が正社員の実績として読まれ、後から前提が変わります。2枚は同じ日に同じ人が読むので、表記は完全にそろえます。

派遣先が7社あります。全部書くと欄が埋まりません。

派遣元を1つの会社として立て、その欄の中に派遣先ごとのブロックを作ります。直近と、応募先に近い業界の派遣先を厚く(【営業対象】【商材】【営業手法】【実績・成果】まで)、それ以外は「派遣先:食品商社(従業員約400名) ○○○○年○月〜○○○○年○月(8か月) 受注処理と納期調整、担当32社」のように2行に圧縮します(記入例)。就業期間はすべての派遣先ぶん残します。期間を省くと合計が合わなくなり、派遣元での在籍年数そのものが確かめられなくなります。

無期雇用派遣(常用型)です。派遣元との契約に期間の定めがありません。どう書きますか。

会社名の欄に「株式会社〇〇(無期雇用派遣)」と書き、派遣先を続けて並記します。【所属】には「派遣元との雇用契約に期間の定めなし。派遣先での就業期間 ○○○○年○月〜○○○○年○月(2年0か月)」と1行置きます(記入例)。登録型派遣と同じ書き方にすると、契約が数か月ごとに切れていたと読まれます。派遣先が変わっても派遣元での在籍は続いているので、履歴書の職歴欄は派遣元1社で、派遣先の交代は職務経歴書の中だけで表します。

紹介予定派遣から直接雇用に切り替わりました。2社として数えますか。

派遣元と派遣先は別の会社なので、履歴書の職歴欄は2社に分かれます。ただし職務経歴書では、同じ職場で仕事が続いた事実が読めるようにします。派遣元の欄に「紹介予定派遣として〇〇株式会社へ就業(6か月)」、続けて直接雇用後の会社の欄に「同社へ〇〇〇〇年〇月に直接雇用(正社員)。派遣期間から同じ担当先を継続」と書きます(記入例)。切り替わりの年月を両方の欄に置くと、期間が重なっていないことも確かめられます。

「なぜ契約社員だったのか」を、あらかじめ書類で説明しておくべきですか。

書きません。書類に書くのは契約の形と担当した仕事と数字までです。理由を書き添えると、読み手の関心が仕事の中身から離れ、書いた内容がそのまま次の質問を呼びます。面接で聞かれたときに、その場で事実だけを短く答えれば足ります。採用選考は応募者の適性と能力にもとづいて行うという考え方が示されている以上、家族の状況や生活上の事情など職務と関係のない事柄を、自分から書類に開示する必要はありません。書類の側でできる先回りは、更新回数と達成率を書いて、続けて働き成果を出していた事実を先に読ませることです。

雇用形態と実績の土俵が整理できたら、あとは入力するだけです

ここまでの内容は、入力フォームの該当欄にそのまま書けます。登録なしで、PDFまで作れます。

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記事内の数値について 売上・件数・達成率・順位などの数値はすべて記入例です。当社サービスの実績や、特定の個人の経歴ではありません。

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