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食品メーカー営業の職務経歴書は売上前年比だけ?配荷率と本部商談で示す

執筆 営業の履歴書作成ツール 編集部 公開 最終更新

この記事の結論

食品・消費財メーカー営業の職務経歴書は、担当チェーンの売上前年比だけでなく、本部商談で決めた定番採用SKU数と、店頭に並んだ配荷率を分けて書きます。売上は店頭のレジで決まるため個人に帰属しにくく、新商品の導入店舗720店/担当1,200店(配荷率60.0%)、提案24SKU→定番採用18SKU(記入例)のように、自分が動かした数字を置きます。販促費の投入額と数量の伸びを組にすると、条件で買った棚かどうかまで読めます。

この記事は食品・消費財メーカー営業の実績を、本部商談の採用と店頭の配荷に分けて書き切ることを決めきるためのものです。職務要約から自己PRまでの全体の型、実績指標の対応表、数字で示せる実績がない場合の書き方、社名や売上を書いてよいかの判断は、営業職の職務経歴書にまとめています。様式そのものを探している方は、そちらの入力フォームからそのまま作れます。

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食品・消費財メーカー営業とは(職務経歴書での扱い)

食品・消費財メーカー営業とは、自社が製造した食品・飲料・日用品・化粧品などを、量販チェーンの本部と食品卸を通じて店頭まで運び、売場を確保する営業です。求人票では量販店営業、流通営業、広域営業、チェーンストア営業とも呼ばれます。特徴は、商談する相手(チェーン本部のバイヤー)と、請求先(帳合の卸)と、実際に買う人(店頭の消費者)が全員違うことです。売上はレジで決まるため、自分が何を動かしたのかが数字に出にくくなります。

職務経歴書で手が止まるのは、担当売上と前年比を書いたあとです。売れたのは新商品が当たったからなのか、テレビで紹介されたからなのか、自分が棚を取ったからなのか。読み手も同じ疑問を持つので、売上の行だけでは実力が読めません。本記事は、本部商談で決まる「採用」と、店頭に並ぶ「配荷」と、レジで決まる「売上」を3層に分けて書く型を扱い、売価設定と販促投資の書ける範囲、取引先の型ごとの書き分け、化粧品メーカー営業のセルインとセルアウトを節で受けます。

代理店・商社を経由する間接販売の総論、売上と粗利のどちらを主指標にするか、既存深耕型の実績の並べ方はメーカー営業の職務経歴書(総論)の範囲です。店舗を巡回して棚を作り、POPを貼り、欠品を埋める実務そのものを主務とする立場はラウンダー・量販店巡回の職務経歴書で扱います。メーカーから仕入れて小売へ売る食品卸・食品商社は、取扱高と粗利額の書き分けという別の型を持つため商社営業(総合・専門)の職務経歴書にまとめています。

食品・飲料・菓子・調味料に加えて、トイレタリー、文具、ペット用品、家庭用品といった日用消費財も本記事の型で書けます。化粧品メーカー営業は、出荷と店頭販売の二重の指標と美容部員の教育という固有の論点があるため、後半に節を立てて扱います。

職務経歴書の完成記入例(食品・消費財メーカー営業)

先に完成形を示します。調味料・加工食品を担当し、量販チェーン6社の本部商談と、一次卸3社を通じた出荷調整を担当した7年間を、直近1年の数字を中心にまとめた例です。数値はすべて記入例で、店舗数・配荷店舗数・チェーン別売上の合計がそれぞれ一致するようにそろえています。

記入例

職 務 経 歴 書
○○○○年○月○日 現在

職務要約

食品メーカーの量販店営業として7年間、調味料・加工食品を担当し、量販チェーン6社(計1,200店)の本部商談と、一次卸3社を通じた出荷・在庫の調整を担ってきました。直近1年は担当売上6億円(目標5億7,000万円に対し達成率105.3%)、前年5億5,000万円に対し109.1%、広域営業部10名中3位です(記入例)。各チェーン年2回の棚替え商談(6社で年12回)では24SKUを提案して18SKUが定番採用され(採用率75.0%)、新商品2品の配荷は720店/担当1,200店(配荷率60.0%)でした(記入例)。販促費は売上比8.4%から8.0%へ下げながら、出荷数量を220万個から240万個(109.1%)へ伸ばしています(記入例)。

職務経歴

株式会社〇〇〇〇(食品メーカー・調味料/加工食品/従業員約1,200名・東証プライム上場) ○○○○年○月〜現在 営業本部 広域営業部 第一課 主任(記入例)

  • 【所属】広域営業部 第一課(営業10名・課長1名) 主任(○○○○年○月〜)(記入例)
  • 【営業対象】量販チェーン6社の本部バイヤー6名と商品部の統括担当(総合スーパー2社420店・食品スーパー2社480店・ドラッグストア1社240店・ディスカウントストア1社60店、計1,200店)、および一次卸3社の仕入・物流部門(記入例)
  • 【商材】調味料・加工食品(店頭想定売価100〜500円台の定番品と季節品、担当48SKU)(記入例)
  • 【営業手法】自社(メーカー)→ 一次卸3社(帳合)→ 量販チェーン6社・計1,200店 → 消費者。商談はチェーン本部のバイヤーと直接、請求と物流は卸経由。年2回の棚替え商談と月次の特売企画商談を担当し、店頭の実施状況は巡回担当への指示書で管理(記入例)
  • 【実績・成果】(直近1年・すべて記入例)
    • 担当売上(出荷ベース)6億円(目標5億7,000万円・達成率105.3%)。前年5億5,000万円に対し109.1%。広域営業部10名中3位(記入例)
    • 出荷数量 240万個(前年220万個・前年比109.1%)、平均出荷単価 250円(前年と同額)。伸びはすべて数量によるもの(記入例)
    • チェーン別:総合スーパー2社 2億4,000万円(構成比40.0%)/食品スーパー2社 1億8,000万円(30.0%)/ドラッグストア1社 1億800万円(18.0%)/ディスカウントストア1社 7,200万円(12.0%)(記入例)
    • 定番採用:年2回の棚替え商談で24SKUを提案し18SKUが採用(採用率75.0%)。前年採用15SKUのうち2SKUがカット、新規採用5SKUで18SKU(記入例)
    • 棚シェア:担当カテゴリーの棚12フェイスのうち自社5フェイス→6フェイス(41.7%→50.0%)(記入例)
    • 新商品の配荷:2品の導入店舗 720店/担当1,200店(配荷率60.0%)。業態別は総合スーパー378/420店(90.0%)、食品スーパー240/480店(50.0%)、ドラッグストア84/240店(35.0%)、ディスカウントストア18/60店(30.0%)(記入例)
    • 売場の獲得:エンド・企画什器による展開 年96回(本部商談で決めた全店展開24回、店舗単位の交渉72回)(記入例)
    • 販促投資:販促費 年4,800万円(売上比8.0%、前年4,620万円・8.4%)。特売 年36回(1チェーン平均6回)、特売による出荷 72万個(総数量240万個の30.0%)(記入例)
    • 本部商談 年48回(6社×平均8回、内訳は棚替え商談12回・特売企画商談36回)(記入例)
    • 卸3社との調整:月次の需要予測と発注量の擦り合わせにより、返品率 1.2%→0.7%(記入例)
    • 取引先への商品規格書の提出・改訂 年72件、取引先による品質監査の受け入れ 年4件(記入例)
    • 店頭フォロー:自身の店舗巡回 年240店(月平均20店)、巡回担当12名への実施指示書の作成 月1回(記入例)
    • ※取引先名・仕切価格・リベート率・製品原価は、守秘義務のため業態・店舗数・比率で記載しています

活かせる経験・知識・スキル

  • 量販チェーン本部との棚替え商談(年12回・提案24SKU/定番採用18SKU)(記入例)
  • 新商品の配荷計画と実行(担当1,200店・配荷率60.0%、業態別の配荷差の設計)(記入例)
  • 一次卸を経由する商流での需要予測と在庫・返品の調整(卸3社・返品率0.7%)(記入例)
  • 販促費の配分設計と特売企画の立案(年4,800万円・売上比8.0%)(記入例)
  • 商品規格書の作成・改訂と、取引先による品質監査への対応

資格

  • 普通自動車第一種運転免許(○○○○年○月 取得)
  • 食品衛生責任者(○○○○年○月 取得)
  • リテールマーケティング(販売士)検定2級(○○○○年○月 合格)

記入例の数字は、どの切り口で足しても合計が動かないように置いています。店舗数は420店+480店+240店+60店=1,200店、チェーン別の売上は2億4,000万円+1億8,000万円+1億800万円+7,200万円=6億円、配荷店舗は378店+240店+84店+18店=720店で担当1,200店の60.0%です(いずれも記入例)。出荷数量240万個×平均出荷単価250円=6億円、本部商談は棚替え12回+特売企画36回=48回、定番採用は前年15SKU−カット2SKU+新規5SKU=18SKUという関係になります(いずれも記入例)。面接で最初に確かめられるのは率の高さではなく、切り口を変えても合計が合うことです。

職務経歴書は、履歴書では書ききれない具体的な職務内容と実績を伝える書類だと、ハローワークインターネットサービスの「履歴書・職務経歴書の書き方」でも位置づけられています。食品・消費財メーカー営業でいう「具体的」とは、商品名を並べることではなく、何店舗を分母にした何%なのか、その棚を誰との商談で取ったのかを読み手が追える状態にすることです。入力フォームの「業務内容と実績・成果」は【所属】【営業対象】【商材】【営業手法】【実績・成果】の5ブロックを1つの欄に続けて書く形なので、情報は次のように振り分けます。

  • 【所属】部・課名(または担当エリア)、営業人数、役職と就任時期。「広域営業部 第一課(営業10名)主任」(記入例)のように、順位の分母になる人数まで書きます。
  • 【営業対象】チェーン名ではなく、業態と社数と店舗数で書きます。店舗数はあとで配荷率の分母になるため、必ず数字で入れます。商談相手の役職(バイヤー・商品部の統括担当)も添えます。
  • 【商材】カテゴリー、店頭想定売価の帯、担当SKU数。定番品と季節品の別を書くと、商談の周期が読めるようになります。
  • 【営業手法】商流の1行を置きます。「自社→一次卸3社(帳合)→量販チェーン6社・1,200店→消費者」(記入例)のように矢印でつなぎ、商談相手と請求先が違うことを示します。
  • 【実績・成果】売上と数量を組にした行から始め、チェーン別、定番採用、配荷、売場、販促投資、卸との調整の順に並べます。各行に分母と期間を添えます。

職務要約の組み立て方そのものは営業職の職務経歴書の書き方、数字にできる実績が手元にない期間の扱いは営業職の職務経歴書(数字で示せる実績がない場合)にまとめています。

本部商談で決まる売上を、自分の実績としてどう書くか

決まる場所ごとに行を分け、本部商談で自分が決めた「採用」を先に置き、レジで決まる「売上」は規模を示す情報として扱います。食品・消費財メーカー営業の成果は、二層で決まります。上の層はチェーン本部のバイヤーで、定番の採用可否・取引条件・全店の企画をここで決めます。下の層は店舗で、エンドの場所や追加の発注をここで決めます。そして最終的な売上は、そのどちらでもない消費者が決めます。3つを1つの「担当売上6億円」(記入例)に押し込むと、自分が動かした部分が消えます。

決まる場所と、自分の実績になる行(記入例)
決まる場所決める人自分の実績になる書き方(記入例)押さえどころ
本部商談チェーン本部のバイヤー・商品部提案24SKU→定番採用18SKU(採用率75.0%)、全店企画の採用24回自分が決めきった層。件数と採用率で書く
帳合の卸卸の仕入・物流部門需要予測の擦り合わせにより返品率1.2%→0.7%請求先であって商談相手ではない。1行で分ける
店舗の売場店長・売場担当エンド展開96回のうち店舗単位の交渉72回本部指定分と店舗交渉分を分けて数える
店頭のレジ消費者担当売上6億円(前年比109.1%)規模の情報。出荷ベースか店頭ベースかを明記
自社の生産・物流工場・SCM部門欠品回避 年8件、需要急増時の増産調整売上の裏側にある働き。件数で書ける
広告・商品開発マーケティング・開発部門(自分の行には書かない)売上の伸びの一部。営業の成果と混ぜない

「担当売上」を書くときは、出荷ベースか店頭ベースかを必ず添えます。メーカーの営業が社内で追う数字は、多くの場合は卸への出荷金額です。一方、チェーン本部と話すときはPOSデータに基づく店頭の販売金額を見ます。同じ担当でも、出荷は季節品の先行出荷で膨らみ、店頭はその翌月に立ちます。「担当売上(出荷ベース)6億円」(記入例)と1語を足すだけで、どちらの物差しで働いてきた人かが伝わります。

売上の伸びの理由も、営業の行と、営業以外の行に分けます。記入例では、数量が前年比109.1%に伸びた一方で平均出荷単価は250円で横ばいです(記入例)。単価が動いていないので、伸びは値上げによるものではなく、配荷と売場と特売の回数によるものだと読めます。テレビ広告や商品リニューアルが効いた年度は、その事実を隠さずに1行で書き、そのうえで自分が取った棚の数字を並べます。伸びた理由を全部自分の手柄にした書類は、面接で1つ質問されると崩れます。

量販店営業として、担当チェーンの年間売上6億円(前年比109.1%)を達成しました。新商品の拡売にも注力しました。(記入例)

6億円がどこで決まった数字なのかが読めません。本部商談をしていたのか、店舗を回っていたのかも分からず、「拡売に注力」は結果が書かれていないため、同じ会社の営業なら全員が書ける文になっています。

担当売上(出荷ベース)6億円・前年比109.1%(出荷数量240万個/前年220万個、平均出荷単価250円で横ばい)。本部商談では24SKUを提案し18SKUが定番採用(採用率75.0%)、新商品2品の配荷は720店/担当1,200店(配荷率60.0%)。エンド展開96回のうち72回は店舗単位の交渉によるもの(記入例)

売上・数量・単価が並ぶため、伸びが値上げではなく数量によることが読めます。採用・配荷・売場という自分が決めた3つの数字があり、6億円が誰の力で立った数字かを説明できる状態になっています(いずれも記入例)。

課やチームの合計しか手元になく、自分の担当分を切り出せない場合は、担当チェーン数と店舗数で按分する方法を先に決めます。分け方の考え方はチーム実績しかない営業の職務経歴書にまとめています。

配荷率・定番採用SKU・フェイス数は、どんな分母で書くか

配荷率は担当店舗数、採用SKUは提案SKU数、フェイス数はカテゴリー全体のフェイス数を分母にし、分母を同じ行に書きます。棚の指標は、分母を書かないと数字として成立しません。「新商品を720店に導入」だけでは、担当が1,200店なのか5,000店なのかで意味が変わります(いずれも記入例)。逆に分母さえ添えれば、業界の外の読み手にも「担当の6割の店に並べた人」という理解が届きます。

棚の指標と、その分母(記入例)
指標分母書き方(記入例)何が伝わるか
配荷率(導入店舗率)担当チェーンの総店舗数新商品2品の導入 720店/1,200店(60.0%)採用を店頭まで運びきる力
業態別の配荷率業態ごとの店舗数総合スーパー378/420店(90.0%)、ドラッグストア84/240店(35.0%)得意な業態と、伸ばせていない業態
定番採用SKU数提案したSKU数提案24SKU→採用18SKU(採用率75.0%)本部商談の打率
カット(棚落ち)前期の採用SKU数前年採用15SKUのうち2SKUがカット、新規5SKU採用守りの数字。書くと採用18SKUの中身が読める
フェイス数・棚シェアカテゴリー全体のフェイス数12フェイス中 5→6フェイス(41.7%→50.0%)競合との場所の取り合いの結果
エンド・企画什器担当店舗数・年間の回数年96回(本部指定24回・店舗単位72回)定番以外の売場を取れるか
棚替えの周期年間の商談回数年2回(春夏・秋冬)、商談は改定の3か月前仕事の周期と準備期間が読める
店頭の実施率導入店舗数企画の実施確認 216店/導入720店(30.0%を抜き取り確認)やりっぱなしにしていないこと

配荷率は、業態別に割ると情報量が一気に増えます。記入例では全体60.0%ですが、総合スーパーは90.0%、ドラッグストアは35.0%です(記入例)。この差は、本部との関係の深さ、棚のスペース、そのチェーンの取扱方針の違いから生まれます。全体の1行だけを書くと平均的な人に見えますが、業態別に割ると「主力業態では9割を取れる」「新しい業態は開拓の途中」という現在地が伝わり、応募先が伸ばしたい業態と自分の経験が合うかも判断できます。

カット(棚落ち)は、書かないほうが得に見えて、実は書いたほうが強い数字です。採用18SKUだけを書くと、前年から積み上がった結果なのか、入れ替えの多い年だったのかが分かりません。「前年採用15SKUのうち2SKUがカット、新規5SKUを採用して18SKU」(記入例)と書けば、守った分と取った分が両方読めます。カットされた2SKUについて、代替の提案をしたか、他の売場で受け皿を作ったかを1行添えると、失注のあとの動き方まで伝わります。

棚を作り、POPを貼り、欠品を補充する店頭の実務そのものを主務としていた場合は、巡回店舗数と実施率が中心の指標になります。その型はラウンダー・量販店巡回の職務経歴書の範囲なので、本部商談を担当していた人は、店頭の行を「巡回担当12名への指示書の作成 月1回」「自身の巡回 年240店」(記入例)のように、指示と確認の範囲にとどめます。担当を引き継いだ年の前年比をどの年を基準に取るか、売上が横ばいだった年に何を成果として書くかは、既存顧客を担当する営業に共通する論点で、基準年の決め方はルート営業・既存深耕の職務経歴書にまとめています。

「定番」「エンド」「フェイス」「配荷」「帳合」「建値」「カット」は、業界内では通じますが、人事や他業界の読み手には伝わりません。初出で「定番採用(チェーンの棚に常時置く商品として登録されること)」「帳合(請求と物流を通す卸のこと)」のように一般語を添えます(記入例)。社内KPIや業界語を一般語へ直す手順そのものは社内用語・社内KPIを翻訳する職務経歴書で扱っています。

新商品の配荷拡大に取り組み、多くの店舗で導入いただきました。棚割りの提案では自社商品のフェイス数を増やすことにも成功しました。(記入例)

「多くの店舗」「増やすことに成功」に数字がなく、分母もありません。棚の指標は業界の外から見ると意味が取りにくいため、数字と分母がないと、業界語を並べただけの文として読み飛ばされます。

新商品2品の導入店舗 720店/担当1,200店(配荷率60.0%)。業態別は総合スーパー378/420店(90.0%)、食品スーパー240/480店(50.0%)、ドラッグストア84/240店(35.0%)、ディスカウントストア18/60店(30.0%)。棚替え商談では24SKUを提案し18SKU採用(採用率75.0%、うち新規5SKU)、担当カテゴリー12フェイス中の自社フェイスは5→6(棚シェア41.7%→50.0%)(記入例)

すべての率に分母が付き、業態別の合計720店が全体と一致します。得意な業態と手薄な業態が分かれて見えるため、面接で「ドラッグストアはどう伸ばすつもりか」という具体的な話に進めます(いずれも記入例)。

売価設定と販促投資(特売・リベート)は、どこまで書けるか

店頭の売価を決めるのは小売なので、自分の行は「販促費をいくら、どこに配分し、数量と売上がどう動いたか」に置きます。食品・消費財メーカー営業の仕事で大きな比重を占めるのが、販促費の配分です。特売の協賛、チラシの掲載、企画什器の費用、期間限定の条件といった費目を、どのチェーンのどの時期に配ると1年間の数量が最大になるかを設計するのが営業の判断であり、他の業界の営業経験では代替できない部分です。ところが職務経歴書では、この仕事が「販促企画の立案」の一言で終わりがちです。

売価・販促投資まわりの書ける項目と書かない項目(記入例)
項目職務経歴書での扱い書き方(記入例)
販促費の年間額と売上比自分が配分を決めた範囲で書ける年4,800万円(売上比8.0%、前年4,620万円・8.4%)
特売の実施回数書ける年36回(1チェーン平均6回)
特売比率(数量ベース)書ける特売による出荷72万個/総数量240万個(30.0%)
平均出荷単価社内の評価指標として扱われている場合に書ける250円(前年と同額)
店頭想定売価帯で書く100〜500円台(定番品と季節品)
企画什器・売場の獲得書けるエンド・企画什器の展開 年96回
仕切価格・建値・リベート率(書かない)製品原価と取引条件が逆算できるため
取引先別の取引条件(書かない)相手方の条件でもあるため、面接でも触れない
物流条件・センターの取り決め関与の有無だけ書く卸3社との物流条件の見直しに同席

販促費は、金額だけでなく売上に対する比率で書くと、投資の効率が伝わります。記入例では、販促費を前年の4,620万円から4,800万円へ増やしていますが、売上が5億5,000万円から6億円に伸びたため、売上比は8.4%から8.0%へ下がっています(記入例)。増えた金額だけを見れば投資を厚くした年ですが、比率で見れば効率を上げた年です。金額と比率の両方を書くのは、どちらか一方だけでは判断を誤らせるからです。

特売への依存度も、数量で示すと正確になります。「特売による出荷72万個(総数量240万個の30.0%)」(記入例)と書けば、残る70.0%は定番の棚から通常価格で売れた分だと読めます。特売比率が高いこと自体は悪ではありませんが、比率を書かずに売上の伸びだけを見せると、値引きで積んだ数字ではないかと疑われます。比率を先に開示したうえで、定番の配荷と棚シェアを伸ばした行を並べるのが、いちばん誤解の少ない順番です。

仕切価格・建値・リベート率・製品原価は、職務経歴書には書きません。1つの率から取引条件と原価が逆算できてしまうためで、取引先の側の情報でもあります。伏せたうえで規模を伝えるには、金額そのものではなく、対象社数・回数・比率に置き換えます。伏せる対象と置き換えの型は守秘義務で社名・数値が書けないときの職務経歴書にまとめています。

取引条件や協賛金の取り決めについては、独占禁止法が定める優越的地位の濫用の規定が関わる場面があるとされています(2026年9月時点)。条文はe-Gov法令検索の私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律で確認できます。制度側の内容は記入例の数字とは別のものとして扱い、書類には条件そのものではなく、自分が合意形成に関わった範囲と、その結果として動いた数量・売上を書きます。

販促企画を立案し、特売やキャンペーンを通じて売上拡大に貢献しました。バイヤーとの価格交渉にも粘り強く対応しました。(記入例)

扱った販促費の規模も、企画の回数も、結果として動いた数量もありません。「価格交渉に粘り強く対応」は、条件を出したのか守ったのかが逆に読めるため、粗利を落とした人にも見えます。

販促費 年4,800万円の配分を担当(売上比8.0%、前年4,620万円・8.4%)。特売は年36回(1チェーン平均6回)で、特売による出荷は72万個・総数量240万個の30.0%。平均出荷単価250円を前年と同額に保ったまま、出荷数量を220万個から240万個(109.1%)へ伸ばしました(記入例)

扱った予算の規模と、その効率の変化が数字で並んでいます。単価を落とさずに数量を伸ばしたことが分かるため、「販促費を積んだだけの伸び」ではないと読めます(いずれも記入例)。

量販店・卸・コンビニ・業務用は、取引先ごとに何を書き分けるか

取引先の型ごとに分母と商談の周期が変わるため、店舗数(または食数)・帳合の有無・商談の周期の3点を型ごとに1行ずつ添えます。同じ食品メーカーの営業でも、量販チェーンの本部を回る仕事と、卸の支店を回る仕事と、外食チェーンにメニュー提案をする仕事では、成果の測り方がまったく違います。取引先の型を書かないまま「担当売上6億円」(記入例)とだけ書くと、読み手は自社に近い型を勝手に想像し、面接の最初の5分がその訂正で終わります。

取引先の型別の分母と主指標(記入例)
取引先の型分母になるもの主指標(記入例)商談の周期
量販チェーン本部チェーンの店舗数(1,200店)定番採用18SKU、配荷率60.0%、棚シェア50.0%年2回の棚替え+月次の特売企画
食品卸(帳合)卸の支店数・センター数需要予測の精度、返品率0.7%、欠品の発生件数月次の需給会議・四半期の方針すり合わせ
コンビニエンスストア本部チェーンの店舗数採用の可否、週間発注数、製造ロットの調整週次・期間限定品の企画サイクル
ドラッグストア・ディスカウント店舗数(240店・60店)配荷率35.0%、単品量販の実施回数月次〜四半期
業務用(外食・給食・中食)店舗数・1日あたりの食数採用メニュー数、月間使用量、規格の適合メニュー改定(年2〜4回)
EC・通販掲載SKU数・出荷数量販売数量、在庫回転、まとめ売り単位の設計随時
生協・専門店・地場スーパー組合員数・店舗数企画採用回数、地域限定品の提案数企画のカタログ締切に合わせる

取引先の規模は、相手の年商ではなく業態と店舗数で書きます。チェーンの年商は相手の数字であり、自分の担当売上と並べると、どちらが自分の実績なのか読めなくなります。「総合スーパー2社420店を担当し、担当売上2億4,000万円(構成比40.0%)」(記入例)と書けば、規模と自分の取り分が同じ行で完結します。取引先名を出せない場合でも、業態・社数・店舗数の3点があれば、応募先は自社のチェーンと近いかどうかを判断できます。

担当の型が「広域担当(本部専任)」なのか「地区担当(支店・地区卸と店舗)」なのかも、1行で書きます。広域担当は本部商談で全店の採用を決め、地区担当は卸の支店を回りながら地域の店舗の売場を作ります。どちらも食品メーカーの営業ですが、応募先が求めるのはたいてい片方です。「広域営業部で本部商談を専任(担当6チェーン)」「地区担当として卸3支店と担当エリア180店を巡回」(いずれも記入例)のように、最初の1行で立場を確定させます。

取引先に提出する商品規格書と表示の確認は、食品の営業に固有の実務です。食品の表示事項は食品表示法に基づく基準で定められており(2026年9月時点)、条文はe-Gov法令検索の食品表示法で確認できます。営業が取引先へ出す規格書はその内容を写す書類なので、「商品規格書の提出・改訂 年72件、取引先による品質監査の受け入れ 年4件」(記入例)のように件数で書けます。売上の行だけでは見えない、取引を続けるための実務が伝わります。

化粧品メーカー営業は、セルインとセルアウトをどう書き分けるか

出荷(セルイン)と店頭販売(セルアウト)を2行に分け、その差にあたる流通在庫の消化率を添えます。化粧品メーカーの営業は、ドラッグストア・バラエティショップ・化粧品専門店・百貨店といった販路へ、代理店や卸を通じて商品を届けます。出荷した時点で自社の売上は立ちますが、店頭で売れなければ次の発注は来ず、在庫は返品として戻ってきます。出荷の数字だけを書くと、押し込んだだけの数字と読まれかねません。

化粧品メーカー営業の指標と書き方(記入例・担当24社/480店の場合)
指標分母書き方(記入例)押さえどころ
セルイン(出荷)—1億2,000万円(前年1億円・120.0%)自社の売上計上ベース。必ず語を添える
セルアウト(店頭販売)セルイン1億800万円(消化率90.0%)在庫の残り方まで見える。強い1行
新規導入店担当店舗数60店/480店(12.5%)販路を広げた実績
新商品の配荷担当店舗数288店/480店(60.0%)量販店営業と同じ型で書ける
美容部員への製品研修回数・延べ人数年24回・延べ216名(1回平均9名)化粧品の営業に固有の役割
店頭応援・イベント日数年36日、1日あたりの店頭売上 平均18万円販売職としての経験と分けて書く
販促什器の導入担当店舗数96店/480店(20.0%)棚以外の売場を取った実績
返品・在庫の調整セルイン返品率 2.4%→1.5%消化率とセットで読まれる

消化率は、セルアウトをセルインで割った数字です。記入例では、出荷1億2,000万円に対して店頭販売1億800万円なので消化率90.0%、差の1,200万円が流通在庫として残った計算になります(記入例)。この1行があると、出荷の数字が実需に裏づけられていることが伝わります。店頭の販売データを見られない会社にいた場合は、無理に書かず、「セルアウトのデータは取引先の一部からのみ共有」(記入例)と条件を添えるか、返品率と再発注の周期で代替します。

美容部員の採用支援と教育は、化粧品メーカー営業に固有の仕事です。店頭に立つのは取引先の従業員か自社の派遣スタッフで、その人たちが商品を説明できなければ売れません。「新商品発売のたびに製品研修を実施 年24回・延べ216名」「研修実施店の消化率は未実施店より高く推移」(いずれも記入例)のように、回数と人数で書きます。自分が美容部員として店頭に立った経験がある場合は、営業としての行と販売職としての行を分けて書きます。混ぜると、営業への転職でも販売職への転職でも、どちらの経験も薄く見えます。

化粧品の販路は、代理店や卸への卸売が中心になる会社が多くあります。代理店を開拓し、稼働させ、支援する活動そのものが評価対象になっている場合は、稼働代理店数や代理店の売上構成が主指標になるため、その型は代理店営業・パートナーセールスの職務経歴書で扱っています。本記事の範囲は、店頭の棚と消化率で成果を測る消費財としての書き方です。

化粧品メーカーの営業として、担当エリアの売上1億2,000万円を達成し、店頭での販売促進にも力を入れました。(記入例)

出荷と店頭のどちらの数字か分かりません。「販売促進に力を入れた」は回数も対象店舗数もないため、店頭に立ったのか、教育をしたのか、什器を入れたのかが読めません。

担当24社・480店。セルイン(出荷)1億2,000万円に対し、セルアウト(店頭販売)1億800万円で消化率90.0%、返品率は2.4%から1.5%へ改善。新規導入60店(担当480店の12.5%)、新商品の配荷288店(60.0%)、販促什器の導入96店(20.0%)。美容部員向けの製品研修 年24回・延べ216名(記入例)

出荷と店頭が分かれ、その差が消化率と返品率で説明されています。導入店・配荷・什器・研修と、自分が動かした対象がすべて分母つきで並んでいるため、押し込んだ数字ではないと読めます(いずれも記入例)。

よくある質問

新商品が出ず、既存品の維持だけだった年度はどう書きますか。

守った数字を主役にします。「前年採用15SKUのうちカットを2SKUにとどめ、主力品の配荷は前年713店/1,150店(62.0%)から720店/1,200店(60.0%)」(記入例)のように分母の変化まで書くと、率が下がったのは担当チェーンの出店で分母が50店増えたためで、配荷店舗数そのものは7店増えていることが読めます。加えて、棚シェアの維持、返品率の改善、卸の在庫日数の短縮といった、売上に出ない守りの成果を件数と率で並べます。新商品がない年度は、業界の読み手なら誰でも経験しているので、隠すより分解して書くほうが評価されます。

本部商談の経験がなく、店舗と地区卸だけの担当でした。

担当の型を最初の1行で明示し、地区で決められる範囲の成果を書きます。「地区担当として卸3支店と担当エリア180店を巡回、店舗単位のエンド交渉 年144回、地区限定企画の採用 年6回」(記入例)のように、店舗と地区卸で決まる指標に絞ります。本部商談の有無は応募先が確かめたい点なので、無い場合は「本部商談は担当外(広域営業部が担当)」と書き添えます。無いことを書かずにいると、面接で「本部との商談は何回でしたか」と聞かれた時点で、書類全体の読まれ方が変わります。

販促費の予算を自分で決めていませんでした。実績に書けますか。

「決めた」ではなく「配分を提案し、実施と検証を担当した」と、関与の段階を正確に書きます。「担当チェーン分の販促費 年4,800万円について、チェーン別・時期別の配分案を作成して課内で承認を得たうえで実施、実施後は出荷数量と特売比率で検証」(記入例)のように書けば、決裁権がなくても設計に関わっていたことが伝わります。予算の総額に触れられない場合は、特売の回数、企画の採用回数、実施店舗数といった行動の数字に置き換えます。

POSデータが見られない会社だったので、店頭の数字が書けません。

出荷ベースだけで書き、その旨を1語添えれば十分です。「担当売上(出荷ベース)6億円」(記入例)と書けば、店頭の数字を持っていないことは読み手に伝わります。そのうえで、店頭側の状況は再発注の周期、返品率、欠品の発生件数、巡回時の棚の確認結果といった、自分が把握できた事実で補います。持っていないデータをそれらしく書くより、把握できた範囲を明示するほうが、面接での説明が最後まで崩れません。

担当チェーンや担当カテゴリーが毎年変わり、前年比が続きません。

担当が変わった時点で期間を区切り、期間ごとに売上と主指標を並べます。「調味料カテゴリー(○○○○年○月〜○月)担当売上4億2,000万円」「調味料・加工食品カテゴリー(○○○○年○月〜)担当売上6億円」(記入例)のように書き、前年比は担当が続いた期間にだけ付けます。担当替えの直後は「引き継ぎ1年目のため前年比は付けていません」と1行添えます。数字そのものが手元に残っていない場合の復元の仕方は実績が数字にできない職務経歴書にまとめています。

配荷率と定番採用まで整理できたら、あとは入力するだけです

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