営業の履歴書作成ツール

人材派遣コーディネーターの職務経歴書は稼働数だけ?充足率と定着率で示す

執筆 営業の履歴書作成ツール 編集部 公開 最終更新

この記事の結論

人材派遣営業・派遣コーディネーターの職務経歴書は、担当稼働人数に加えて、充足率・契約更新率・スタッフ定着率を時点と分母つきで並べて書きます。稼働売上は稼働人数×単価×稼働時間で積み上がる会社の数字なので、年間平均稼働80名・充足率85.0%・更新率90.0%(記入例)のように、自分が動かせた指標で関与を示します。営業とコーディネーターが分業の会社では、オーダー獲得と充足のどちらを担当したかを先に1行で書きます。

この記事は人材派遣営業・派遣コーディネーターの実績を、稼働人数・充足率・定着率で書き切ることを決めきるためのものです。職務要約から自己PRまでの全体の型、実績指標の対応表、数字で示せる実績がない場合の書き方、社名や売上を書いてよいかの判断は、営業職の職務経歴書にまとめています。様式そのものを探している方は、そちらの入力フォームからそのまま作れます。

入力フォームへ

人材派遣営業・派遣コーディネーターとは(職務経歴書での扱い)

人材派遣営業とは、派遣先となる企業から人材の依頼(オーダー)を受け、自社に登録している就業希望者を就業させ、契約と稼働を維持する営業です。登録者との面談、仕事の紹介、就業後のフォローを担う役割は派遣コーディネーター(人材コーディネーター)と呼ばれ、会社によっては1人が両方を担います。売上は、稼働しているスタッフの人数×請求単価×稼働時間の積み上げでできているため、自分が売った金額という形にはなりません。

職務経歴書で手が止まるのは、その稼働売上を1行書いたあとです。稼働人数は会社が抱えている数字ではないか、決めたのはスタッフ本人と派遣先ではないか、辞めなかったことをどう成果と呼べばよいのか。本記事は、労働者派遣(登録型・無期雇用型)を扱う営業とコーディネーターを対象に、稼働人数・充足率・契約更新率・スタッフ定着率の書き方、営業とコーディネーターの分業と兼務の書き分け、労働者派遣法の期間制限に触れる場面の扱いをまとめます。

成功報酬型の人材紹介で決定数・決定単価を実績にする仕事は人材紹介営業(RA/CA)の職務経歴書、求人媒体の掲載枠を売る仕事は求人広告営業の職務経歴書で扱います。エンジニアの稼働を提供するSES・技術者派遣は、単価が社外秘になりやすい点と待機率の書き方が別の型になるためSES営業の職務経歴書にまとめています。自分が派遣スタッフとして就業していた側の経歴(派遣元と派遣先の並記)は、本記事の範囲外です。

求人票で「人材派遣営業」「人材コーディネーター」「派遣コーディネーター」「登録スタッフフォロー」「オフィス・製造・販売の人材サービス営業」と書かれている仕事は、本記事の範囲です。紹介予定派遣を扱っていた場合も稼働の型は同じなので、本記事の指標で書いたうえで、直接雇用に切り替わった件数を1行足します。

職務経歴書の完成記入例(人材派遣営業・コーディネーター兼務)

先に完成形を示します。支店で法人営業と派遣コーディネーターを兼務した7年間を、直近1年の数字を中心にまとめた例です。数値はすべて記入例で、稼働人数と稼働売上、オーダーと充足、契約と更新の分母がそれぞれ割り切れるようにそろえています。

記入例

職 務 経 歴 書
○○○○年○月○日 現在

職務要約

人材派遣会社の支店で7年間、事務・コールセンター・物流の人材サービスを担当し、直近4年は法人営業と派遣コーディネーターを兼務しています。担当は派遣先32社・年間平均稼働80名で、直近1年の稼働売上は2億8,800万円(目標2億6,400万円に対し達成率109.1%)、粗利7,200万円、支店6名中2位です(記入例)。受注したオーダー80名分に対する充足率は85.0%、契約更新率は90.0%、前年度に就業を開始したスタッフの6か月定着率は75.0%です(記入例)。稼働を増やすことと同じ重さで減らさないことを課題に置き、就業初日と1週間後の職場訪問を運用に加えてきました。

職務経歴

株式会社〇〇〇〇(人材派遣・人材紹介/従業員約600名・拠点24) ○○○○年○月〜現在 〇〇支店 主任(記入例)

  • 【所属】〇〇支店(営業・コーディネーター6名・支店長1名) 主任(○○○○年○月〜)(記入例)
  • 【営業対象】派遣先32社(事務・コールセンター・物流/従業員50〜3,000名の人事・総務・現場責任者)と、自社に登録している就業希望者(20〜50代、オフィスワーク中心)(記入例)
  • 【商材】労働者派遣(有期雇用の登録型が中心、一部は無期雇用型)。職種は一般事務・営業事務・コールセンター・軽作業。平均請求単価は時間2,000円、月平均稼働150時間(1名あたり月額30.0万円)(記入例)
  • 【営業手法】派遣先の人事・現場責任者からのオーダー受注と、登録者への仕事紹介・面談・職場見学の設定・就業後フォローを1人で担当(時間配分は法人営業40%・コーディネート60%)。新規開拓は電話と既存派遣先からの紹介、既存は月1回の定期訪問(記入例)
  • 【実績・成果】(直近1年・すべて記入例)
    • 稼働売上 2億8,800万円(目標2億6,400万円・達成率109.1%)、粗利 7,200万円(粗利率25.0%、粗利目標6,600万円・達成率109.1%)。支店6名中2位(記入例)
    • 年間平均稼働 80名(月末在籍の12か月平均/期初72名・期末84名)、1名あたり月額請求 平均30.0万円(時間単価2,000円×月150時間)(記入例)
    • 前年(年間平均稼働75名・平均月額29.0万円・稼働売上2億6,100万円)に対し、稼働人数106.7%・単価103.4%・売上110.3%(記入例)
    • 受注オーダー 80名分(32社/件数では52件)→ 就業開始 68名(充足率85.0%)。オーダー受領から就業開始まで 平均10日(前年13日)(記入例)
    • 登録面談 年200名(月平均およそ17名)→ 職場見学・顔合わせ 100名 → 就業開始 68名(顔合わせからの決定率68.0%)(記入例)
    • 契約更新 対象280件(3か月契約60名×4回=240件、6か月契約20名×2回=40件)のうち更新252件(更新率90.0%・前年86.0%)(記入例)
    • スタッフ定着 前年度に就業を開始した76名のうち6か月以上継続57名(定着率75.0%)。就業開始1か月以内の離職4名(就業開始68名の5.9%/前年は76名中7名で9.2%)(記入例)
    • 派遣先32社(前年の担当30社のうち継続26社・継続率86.7%、新規開拓6社・初年度稼働売上2,160万円・1社平均360万円)(記入例)
    • 派遣料金の改定 対象32社に申し入れ24社と合意(合意率75.0%)。合意先で就業中の30名の請求単価を平均+80円/時間(1名あたり月+1.2万円)に改定し、通期換算432万円(記入例)
    • 個人単位の期間制限による就業終了予定18名について、組織単位の変更9名・派遣先での直接雇用6名・別の派遣先への就業3名を調整(記入例)
    • キャリアアップのための教育訓練 対象64名へ案内し受講60名(受講率93.8%)。苦情・トラブルの一次対応 年36件(初動連絡は当日中)(記入例)
    • ※派遣先の社名・部署名、スタッフの氏名・個別の賃金は、守秘義務と個人情報保護のため、業種・規模・職種・単価帯で記載しています

活かせる経験・知識・スキル

  • 登録者との面談と仕事紹介(年200名・月平均およそ17名)(記入例)
  • 派遣先の人事・現場責任者からのオーダー受注と就業条件のすり合わせ(年80名分)(記入例)
  • 就業中スタッフのフォローと契約更新の交渉(対象280件・更新252件)(記入例)
  • 労働者派遣契約の締結・更新事務と、事業所単位の抵触日の管理(担当32社)(記入例)
  • 派遣料金の改定交渉(対象32社・合意24社)(記入例)

資格

  • キャリアコンサルタント(○○○○年○月 登録)
  • 普通自動車第一種運転免許(○○○○年○月 取得)

記入例の数字は、稼働人数×単価×期間が稼働売上と一致し、オーダーと充足、契約と更新の分母がそれぞれ閉じるように置いています。年間平均稼働80名×月額30.0万円×12か月=2億8,800万円、粗利は2億8,800万円×25.0%=7,200万円、達成率は2億8,800万円÷2億6,400万円=109.1%。オーダー80名分に対する就業開始68名=85.0%、契約更新は240件+40件=280件のうち252件=90.0%という関係です(いずれも記入例)。面接で最初に確かめられるのは率の高さではなく、稼働人数と売上が同じ前提で計算されていることです。

職務経歴書は、履歴書では書ききれない具体的な職務内容と実績を伝える書類だと、ハローワークインターネットサービスの「履歴書・職務経歴書の書き方」でも位置づけられています。人材派遣でいう「具体的」とは、扱った職種と単価の帯を書き、読み手が稼働人数を正しい時点で読めるようにすることです。入力フォームの「業務内容と実績・成果」は【所属】【営業対象】【商材】【営業手法】【実績・成果】の5ブロックを1つの欄に続けて書く形なので、人材派遣の情報は次のように振り分けます。

  • 【所属】支店名(または担当エリア)、営業・コーディネーターの人数、役職と就任時期。「〇〇支店(営業・コーディネーター6名)主任」(記入例)のように、順位の分母になる人数まで書きます。
  • 【営業対象】派遣先の業種・規模・話す相手(人事か現場責任者か)と、登録者側の層(職種・年代)の両方を書きます。顧客が2種類ある仕事なので、片方だけでは担当範囲が読めません。
  • 【商材】派遣の型(有期雇用の登録型か無期雇用型か)、職種、請求単価の帯、月平均稼働時間。稼働売上の根拠になる情報です。
  • 【営業手法】オーダー受注から就業開始までのどこを担当したか、面談・職場見学・就業後フォローの担当有無、新規開拓と既存維持の比率。分業か兼務かを1行目で先に書きます。
  • 【実績・成果】稼働人数と稼働売上を組にした行から始め、充足、歩留まり、更新、定着、取引先、単価改定の順に並べます。各行に時点・分母・期間を添えます。

職務要約の組み立て方そのものは営業職の職務経歴書の書き方、数字にできる実績が手元にない期間の扱いは営業職の職務経歴書(数字で示せる実績がない場合)にまとめています。

稼働人数と稼働売上は、どこまで自分の実績として書けるか

稼働人数は「年間平均」と「期末時点」の2つを数え方つきで書き、稼働売上は算式を添えて規模の情報として置きます。人材派遣の売上は、その月に働いていた人数と時間から自動的に積み上がるもので、契約1件ごとに金額が確定する営業とは性格が違います。数え方を書かずに「担当売上2億8,800万円」(記入例)とだけ書くと、単価の高い専門職を40名(1名あたり月60.0万円)動かした結果とも、短時間勤務の事務職を120名(同20.0万円)動かした結果とも読めてしまいます(いずれも記入例)。

人材派遣営業・コーディネーターの実績指標と書き方(記入例)
指標書き方(記入例)押さえどころ
年間平均稼働人数80名(月末在籍の12か月平均)主指標。数え方を必ず括弧で添える
期末時点の稼働人数84名(○○○○年○月末時点)到達点。年間平均と並べて初めて増減が読める
稼働売上2億8,800万円(80名×月額30.0万円×12か月)算式を添える。自分が売った金額ではないと分かる形に
粗利額・粗利率7,200万円(粗利率25.0%)粗利が本人の評価指標として開示されている会社に限る
1名あたり月額請求30.0万円(時間単価2,000円×月150時間)職種と地域の水準が同時に伝わる。単価の根拠になる
稼働の純増期初72名 → 期末84名(純増12名)次の行で入りと出に分ける
稼働の入りと出就業開始68名/就業終了56名純増12名の中身。68−56=12が合うように書く
目標達成率目標2億6,400万円に対し実績2億8,800万円(109.1%)人数目標か売上目標かを書く
支店内順位6名中2位(通年)分母(支店人数)と評価期間が必須
スタッフの賃金・派遣先別の請求単価(書かない)個人情報と取引条件。単価は帯で示す

稼働人数を1つの数字で書くと、増えた年なのか減った年なのかが消えます。期初72名から期末84名へ純増12名(記入例)と書けば、年間平均80名という数字が上り坂の途中の平均だと伝わります。純増を書いたら、その次の行に入りと出を置きます。就業開始68名・就業終了56名(記入例)と並べると、12名の純増が新しく決めた人数の積み上げによるものだと読め、たまたま辞める人が少なかった年ではないことが示せます。

稼働売上と粗利は、書ける会社と書けない会社があります。粗利率は請求単価と支払賃金の差から求まる数字なので、取引条件が逆算できるとして社外秘にしている会社もあります。粗利額と粗利率を書けるのは、粗利が本人の目標・実績として社内で開示されていて、就業規則や秘密保持誓約書に取引条件を伏せる定めがない場合に限られます。条件を満たさないときは、金額と率を外し、粗利目標に対する達成率(109.1%・記入例)だけを書きます。伏せる対象と置き換えの型は守秘義務で社名・数値が書けないときの職務経歴書にまとめています。

人材派遣営業として、担当エリアで年間2億8,800万円の売上を担当しました。(記入例)

何名を何か月動かした2億8,800万円なのかが読めません。稼働人数も単価も無いため、応募先の読み手は自社の水準に置き換えることができず、面接で一から説明することになります。

・年間平均稼働 80名(月末在籍の12か月平均/期初72名→期末84名)、1名あたり月額請求 平均30.0万円(時間単価2,000円×月150時間)(記入例)
・稼働売上 2億8,800万円(80名×30.0万円×12か月/目標2億6,400万円・達成率109.1%)、粗利7,200万円(粗利率25.0%)(記入例)
・就業開始68名・就業終了56名(純増12名)(記入例)

人数・単価・期間から売上が復元でき、80名×30.0万円×12か月=2億8,800万円と行の中で検算できます。入りと出が分かれているため、純増12名の中身も読めます(いずれも記入例)。

支店の稼働人数しか手元になく、自分の担当分を切り出せない場合は、担当した派遣先の社数か担当スタッフ数で割る方法を先に決めます。分け方の考え方はチーム実績しかない営業の職務経歴書にまとめています。分母と期間をそろえる一般的な考え方は営業職の職務経歴書(営業実績を数字でどう書くか)を参照してください。

充足率は、どの分母で書くと伝わるか

受注したオーダーを人数に換算して分母に置き、就業を開始した人数を分子にします。オーダーは1件で3名を依頼されることがあるため、件数で数えるか人数で数えるかによって率が変わります。記入例では、32社から受けた依頼が件数では52件、人数では80名分でした。どちらを分母にしたかを書かないまま「充足率85.0%」(記入例)とだけ置くと、読み手は自社の数え方で読み替え、面接で数字が食い違います。

オーダーから就業開始までの段階別の人数と率(記入例)
段階人数率と分母人材派遣での意味
登録面談年200名(月平均およそ17名)—(登録数は媒体と会社に依存)自分の実績ではなく供給側の母集団。行動量として書く
受注オーダー80名分(32社/件数では52件)—(会社の営業力にも依存)充足率の分母。人数と件数のどちらで数えたかを書く
職場見学・顔合わせ100名面談200名の50.0%派遣先が会う段まで運べたか。条件のすり合わせが出る段
就業開始68名充足率85.0%(68/80)主指標。オーダーを人数で埋めきった度合い
顔合わせからの決定率68名68.0%(68/100)紹介の精度。同じ支店の同僚と差がつく段
未充足12名分15.0%(12/80)理由の内訳を1行添えると率だけの主張にならない
決定までの日数平均10日(前年13日)オーダー受領から就業開始まで短さそのものが成果。派遣先が最も重く見る指標

顔合わせ100名と受注80名分が同じ数にならないのは、1名分のオーダーに複数の候補を紹介することがあるからです。分母が違う率を2つ並べるときは、割り算の中身を括弧で書きます。「充足率85.0%(68/80)」「顔合わせからの決定率68.0%(68/100)」(いずれも記入例)と並べれば、同じ68名が2つの分母で読まれていることが一目で分かり、読み手が計算をやり直す必要がなくなります。

未充足の行は、書かないほうが有利に見えて、実際には書いたほうが読まれます。12名分(15.0%)の内訳を、条件が合わず6名分・候補者が他社で決定4名分・派遣先の募集取り下げ2名分(いずれも記入例)と分けると、6+4+2=12で足し算が合い、埋まらなかった理由のうち自分に手が届く範囲がどこかまで示せます。条件が合わなかった分は単価と勤務時間の交渉、他社で決定した分は決定までの日数の短縮というように、次の打ち手と対応するためです。

派遣先からのご依頼に対し、高い充足率を維持しました。(記入例)

率の数字も分母もなく、依頼を人数で数えたのか件数で数えたのかも分かりません。同じ支店の誰が書いても同じ文になり、読み手が比較に使える情報が残りません。

受注オーダー80名分(32社/件数では52件)に対し、就業開始68名(充足率85.0%)。職場見学・顔合わせは100名で、顔合わせからの決定率68.0%。未充足12名分の内訳は、条件が合わず6名分・候補者が他社で決定4名分・派遣先の募集取り下げ2名分。オーダー受領から就業開始までは平均10日で、前年の13日から3日短縮(記入例)

分母が人数で固定され、68÷80=85.0%、68÷100=68.0%と行の中で検算できます。未充足の理由と日数の改善まで並んでいるため、都合の良い率だけを見せていないと判断されます(いずれも記入例)。

オーダーそのものを取ってくる新規開拓の工程を厚く書きたい場合は、リストの出どころと接触から受注までの歩留まりが論点になるため新規開拓営業の職務経歴書と合わせて読んでください。充足率が目標に届かなかった年度の書き方は目標未達・成績が悪いときの職務経歴書、率も件数も手元に残っていない場合の復元は実績が数字にできない職務経歴書にまとめています。

契約更新率とスタッフ定着率は、どう成果に翻訳するか

更新は契約の更新機会を分母に、定着は就業を開始した人数を分母にして、2つを別の行に置きます。人材派遣は、稼働を増やすことと同じ重さで減らさないことが成果になる仕事です。年間平均稼働80名を保つには、新しく68名を就業させるだけでなく、すでに働いている人が更新し続ける必要があります(いずれも記入例)。ところが「長く働いてもらえる関係をつくった」という書き方では、その働きが1行も数字になりません。

守りの指標と分母の置き方(記入例)
指標書き方(記入例)分母の置き方
契約更新率対象280件のうち更新252件(90.0%・前年86.0%)契約の更新機会が分母。契約期間を括弧で添える
スタッフ定着率前年度に就業を開始した76名のうち6か月以上継続57名(75.0%)期間をまたぐ指標。就業を開始した年度で区切る
早期離職率就業開始68名のうち1か月以内の離職4名(5.9%/前年は76名中7名で9.2%)低いほど良い指標。率だけでなく実数も書く
就業終了の内訳56名(契約満了・更新なし28名・自己都合10名・派遣先都合6名・直接雇用へ12名)「辞めた」と「終わった」を分ける。合計が就業終了と一致すること
定期フォロー就業中スタッフへ月1回の連絡(稼働80名・年960回)行動量。稼働人数×回数で数えられる
苦情・トラブルの一次対応年36件(初動連絡は当日中、平均2営業日で解決)件数と所要時間の両方。内容は書かない
直接雇用への切替12名(派遣先での正社員・契約社員としての採用)稼働は減るが、派遣先とスタッフ双方の満足の証拠
離職理由の詳細・面談記録(書かない)個人情報。件数と分類までにとどめる

更新率の分母は人数ではなく契約の更新機会です。3か月契約のスタッフは1年で4回、6か月契約なら2回の更新を迎えるため、稼働80名の内訳が3か月契約60名・6か月契約20名なら、更新機会は60名×4回=240件と20名×2回=40件で合計280件になります(いずれも記入例)。分母の作り方まで書くと、252件÷280件=90.0%(記入例)という計算が読み手の側で再現でき、稼働人数との整合も同時に確かめられます。

定着率は期間をまたぐ指標なので、就業を開始した年度で分母を区切ります。直近1年に就業を開始した68名(記入例)には、まだ6か月に達していない人が含まれるためです。前年度に就業を開始した76名のうち57名が6か月以上継続(75.0%・記入例)と書けば、分子と分母が同じ集団を指していることが伝わります。早期離職率は逆に直近の数字で書いて構いません。就業開始から1か月以内という短い期間なので、直近1年に就業を開始した人をそのまま分母にできます。

就業終了56名(記入例)の内訳は、「辞めた」と「終わった」を分けるために置きます。契約満了・更新なし28名は契約の区切りで終わったもので、更新対象280件のうち更新に至らなかった28件と同じ数です。自己都合10名と派遣先都合6名は契約期間の途中で切れたもの、直接雇用へ12名は派遣先に採用されたものです(いずれも記入例)。28+10+6+12=56と合計が閉じるように並べると、稼働の出入りと更新率が1つの表でつながります。直接雇用への切替は自分の稼働人数を減らす出来事ですが、派遣先とスタッフの双方が満足した結果でもあるため、件数を隠さずに書いたほうが読まれます。

就業中のスタッフと定期的に連絡を取り、長く働いてもらえる関係づくりに努めました。(記入例)

「努めました」で終わっているため、結果が読めません。連絡の頻度も、続いた人数も無く、同じ職種の誰が書いても同じ文になります。

・契約更新 対象280件(3か月契約60名×4回、6か月契約20名×2回)のうち更新252件(更新率90.0%・前年86.0%)(記入例)
・前年度に就業を開始した76名のうち6か月以上継続57名(定着率75.0%)。就業開始1か月以内の離職は68名中4名(5.9%/前年は76名中7名で9.2%)(記入例)
・就業中スタッフへ月1回の定期連絡(稼働80名・年960回)に加え、就業初日と1週間後の職場訪問を運用に加えて、1か月以内の離職を前年の9.2%から5.9%へ(記入例)

更新と定着が別の分母で書かれ、280件と76名がそれぞれ何を数えたのか読めます。率の改善が運用の変更に結び付いているため、たまたま辞めなかった年ではないと判断されます(いずれも記入例)。

営業とコーディネーターの分業・兼務は、どう書き分けるか

分業か兼務かを【営業手法】の1行目で宣言し、実績はオーダー獲得側と充足・フォロー側の2群に分けて並べます。人材派遣の会社は、法人にオーダーを取りに行く営業と、登録者を面談して就業まで運ぶコーディネーターを分ける会社と、1人が両方を担う一人担当制の会社に分かれます。どちらの会社にいたかを書かずに指標だけを並べると、自分が担当していない工程の数字を自分の成果として出したように読まれます。

担当の型ごとの主指標と書き方の注意(記入例)
担当の型自分の主指標(記入例)書き方の注意
営業専任(法人・オーダー獲得)新規派遣先6社、受注オーダー80名分、担当稼働80名、料金改定 対象32社・合意24社充足はコーディネーターの成果。充足率を主指標の位置に置かない
コーディネーター専任(登録・マッチング・フォロー)登録面談200名、就業開始68名、充足率85.0%、更新率90.0%、定着率75.0%稼働売上は規模の情報として1行にとどめる
兼務(一人担当制)営業側とコーディネーター側の両方+時間配分(法人営業40%・コーディネート60%)2群に分けて並べる。混ぜると担当範囲が読めない
内勤(登録受付・データ登録が中心)登録受付件数、就業条件明示書の作成件数、書類の不備率営業実績ではなく事務の精度と量で書く
無期雇用型(常用型)の担当在籍者数、配属件数、配属までの期間待機期間の指標はSES営業の型が近い

分業の会社にいた人が充足率を書けないわけではありません。営業専任でも、単価と勤務条件を派遣先とすり合わせた結果として充足率は動きます。ただし主指標の位置ではなく、「担当先の充足率85.0%(充足の実務はコーディネーター担当)」(記入例)のように、誰の実務かを括弧で添えた1行に置きます。逆にコーディネーター専任なら、稼働売上を先頭に置かず、「担当スタッフの稼働売上は支店合計8億6,400万円のうち2億8,800万円」(記入例)と規模の情報として後ろに回します。

兼務は、書き方を決めないと2つの仕事が混ざって薄くなります。時間配分を1行で示したうえで、実績を営業側とコーディネーター側の2群に分けて並べるのが手数の少ない型です。兼務の期間や役職名そのものの書き方、途中から兼務になった場合の期間の区切り方は部署異動・昇進・兼務のある職務経歴書にまとめています。

「オーダー」「充足」「顔合わせ」「マッチング」「抵触日」「タイムシート」「フォロー面談」といった言葉は、人材業界では通じますが、他業界の読み手には伝わりません。初出で「オーダー(派遣先からの人材の依頼)」「顔合わせ(派遣先での職場見学)」のように一般語を添えます(記入例)。社内KPIや業界語を一般語へ直す手順そのものは社内用語・社内KPIを翻訳する職務経歴書で扱っています。

労働者派遣法の期間制限に触れる場面は、何を実績に書くか

制度の説明ではなく、期間の満了を迎えた人数と、その後どう動かしたかの内訳を書きます。労働者派遣には受入期間の制限があり、派遣先の事業所単位と、派遣労働者が同じ組織単位で働く個人単位の2つの区切りが置かれています。いずれも原則3年とされ、制限に達する日は抵触日と呼ばれます(2026年9月時点)。無期雇用の派遣労働者や60歳以上の方など、期間制限の対象外とされる場合もあります。条文はe-Gov法令検索の労働者派遣法で確認できます。制度の中身そのものを職務経歴書に書く必要はなく、書くのは、その制度のもとで自分が何人分をどう動かしたかです。

制度に触れる場面と、職務経歴書に書ける行(記入例)
場面職務経歴書に書ける行(記入例)押さえどころ
個人単位の期間満了満了を迎える18名について、組織単位の変更9名・派遣先での直接雇用6名・別の派遣先への就業3名を調整人数の内訳で書く。制度の解説文にしない
事業所単位の抵触日の管理担当32社の抵触日を一覧化し、到来の3か月前に派遣先へ確認する運用に変更事務の正確さと前倒しの日数で示す
雇用の安定に向けた措置対象16名に就業先の提示や派遣先への直接雇用の依頼などを実施し、継続就業14名(87.5%)実施した内容と人数まで。法的評価の断定は避ける
キャリアアップのための教育訓練対象64名へ案内し受講60名(受講率93.8%)運用を担った場合に書く。時間数の制度説明は不要
派遣料金の改定交渉対象32社に申し入れ、24社と合意(合意率75.0%)。就業中30名の請求単価を平均+80円/時間に改定(通期換算432万円)交渉の実績として最も読まれる行。対象・合意・金額の3点で書く
契約・法定書面の実務労働者派遣契約の締結・更新 年320件(新規68件・更新252件)、同数の就業条件明示書の作成件数で書く。書面の名称は正確に
抵触日の日付・派遣先の社名(書かない)取引先が特定される。業種と規模に置き換える

期間制限に関わる行は、人材派遣の職務経歴書でしか書けない実績です。個人単位の満了を迎える18名を、組織単位の変更9名・直接雇用6名・別の派遣先への就業3名に振り分けた(記入例)と書けば、9+6+3=18で足し算が合い、担当稼働から外れたのは直接雇用に切り替わった6名だけだったことまで読めます。制度に沿って稼働を落とさずに着地させる調整は、派遣先とスタッフの両方に同時に説明する仕事で、法人営業だけの経験では身につきません。

制度側の数値と記入例の数値は、同じ行に混ぜないようにします。原則3年という期間や、教育訓練の実施時間の目安は、勤務先が決めたものではなく制度に由来する数字です。書類に書くのは自分が担当した人数・社数・件数で、制度そのものの解説は面接で聞かれたときに答えれば足ります。抵触日の日付や派遣先の社名は、書いた瞬間に取引先が特定される情報なので、業種と従業員規模に置き換えます。

派遣料金の改定交渉は、この数年に経験した人が多い割に、書かれずに落ちている行です。派遣先にとっては費用の増加なので、根拠の資料づくりと社内の承認取りが仕事の中身になります。対象32社に申し入れ、24社と合意(合意率75.0%)、合意先で就業中の30名の請求単価を平均+80円/時間に改定して通期換算432万円(いずれも記入例)のように、対象・合意・金額の3点で書きます。時間+80円は月150時間で月+1.2万円、30名×1.2万円×12か月=432万円という関係なので、行の中で検算ができます。合意に至らなかった8社(記入例)の扱い(契約内容の見直し、職種の変更提案)を1行添えると、通した数だけを見せていないことが伝わります。

労働者派遣法を遵守し、抵触日の管理を徹底しました。3年ルールにも適切に対応しました。(記入例)

法令を守るのは前提であり、成果ではありません。何社の抵触日を管理し、何人分の満了をどう処理したのかが無いため、担当した規模も判断の材料になりません。

・担当32社の事業所単位の抵触日を一覧化し、到来の3か月前に派遣先へ延長手続きの要否を確認する運用に変更(記入例)
・個人単位の期間満了を迎える18名について、組織単位の変更9名・派遣先での直接雇用6名・別の派遣先への就業3名を調整し、担当稼働から外れたのは直接雇用の6名にとどめた(記入例)
・労働者派遣契約の締結・更新 年320件(新規の締結68件・更新252件)と、同数の就業条件明示書の作成(記入例)

管理した社数、満了を迎えた人数、その後の振り分けが数字で並び、9+6+3=18、68+252=320と足し算が合います。稼働を落とさずに着地させた結果まで書かれているため、事務処理ではなく調整の実績として読まれます(いずれも記入例)。

よくある質問

稼働人数も売上も社内システムを見ないと分からず、手元に数字がありません。

人材派遣では担当した派遣先の社数と、1社あたりの受け入れ人数が記憶に残りやすいので、その2つから戻します。「担当32社、1社あたり平均2〜3名、常時およそ80名(概算)」(記入例)のように、復元した数字だと分かる形で書きます。単価が伏せられている会社なら金額の行を外し、稼働人数・充足率・更新率・定着率だけで組み立てて構いません。復元した数字には「約」や「概算」を添え、正確な値は在籍中の資料で確認して回答する旨を面接で伝えれば足ります。

コーディネーター専任で、売上目標を持っていませんでした。

目標を持っていなかったことを1行書いたうえで、会社が自分を測っていた指標を主指標に置きます。多くの場合は充足率、決定までの日数、定着率、更新率のいずれかです。「売上目標は支店単位で、個人の評価は充足率と決定までの日数で行われていました。充足率85.0%(68/80)、決定まで平均10日」(記入例)と書けば、目標の有無ではなく、何で測られていたかが伝わります。目標のない年度でも、分母と期間がそろっていれば応募先は比較できます。

派遣先の社名を書けず、扱った規模が伝わりません。

業種・従業員規模・受け入れ人数の帯に置き換えます。「従業員1,000名規模の通信サービス会社のコールセンター(常時12名受け入れ)」「従業員80名の物流会社の倉庫(常時6名受け入れ)」(いずれも記入例)のように書けば、社名がなくても取引の重さは伝わります。受け入れ人数を添えるのが人材派遣特有の書き方で、1社あたりの稼働人数が分かると、担当32社(記入例)という数字の意味も同時に読めるようになります。伏せ方の型は守秘義務で社名・数値が書けないときの職務経歴書にまとめています。

支店全体の稼働しか数字がなく、自分の担当分が切り出せません。

担当した派遣先か担当スタッフで切り、構成比を添えます。「支店の稼働240名のうち自分の担当80名(構成比33.3%)、支店の稼働売上8億6,400万円のうち自分の担当2億8,800万円」(記入例)のように書くと、支店の成果と自分の担当が分かれます。240名の3分の1が80名、8億6,400万円の3分の1が2億8,800万円という関係です(いずれも記入例)。構成比を出すときは、支店の合計と自分の数字を同じ単位でそろえ、どの母数で割ったのかが読み手に分かるようにします。

人材派遣から人材紹介や事業会社の人事へ応募するとき、何を前に出しますか。

人材紹介へ進むなら、登録面談200名・就業開始68名・決定まで平均10日(いずれも記入例)のように、人を動かした量と速さを前に出します。決定数と決定単価の書き方は人材紹介営業(RA/CA)の職務経歴書の型に載せ替えます。事業会社の人事へ進むなら、定着率75.0%、1か月以内の離職5.9%、教育訓練の受講率93.8%、労働者派遣契約と就業条件明示書の実務(記入例)を前に出します。採用してから辞めないところまで見てきた経験として読まれるためです。

稼働人数と充足率まで整理できたら、あとは入力するだけです

ここまでの内容は、入力フォームの該当欄にそのまま書けます。登録なしで、PDFまで作れます。

職務経歴書の入力フォームへ

運営 オルグロー株式会社(運営会社)。この記事は、当社が運営する履歴書・職務経歴書作成ツール「営業の履歴書作成ツール」の編集部が制作し、当社が編集責任を負います。外部ライターへの委託や、他社記事の転載はしていません。

記事内の数値について 売上・件数・達成率・順位などの数値はすべて記入例です。当社サービスの実績や、特定の個人の経歴ではありません。

制作方法 構成と下書きに生成AIを使い、当社の担当者が数値の検算、入力フォームの欄名・並びとの整合、参照情報との照合を行っています。詳しくは編集方針に記載しています。

更新 公開 /最終更新 。記入例・表・結論を変えたときだけ最終更新日を上げています。募集要項に指定がある場合は、そちらが優先されます。

無料で職務経歴書を作成する