ブランクのある営業の職務経歴書は不利?空白の1行と復帰後の戦力像で解決
この記事の結論
ブランクのある営業の職務経歴書は、空白の理由を長く説明するのではなく、期間を1行の事実として書き、直前の年度実績と復帰後に担える範囲を厚く書きます。3か月以内なら年月の並びだけで足り、1年前後なら職務経歴に1ブロック、3年以上ならそこに実績が在籍時のものだと分かる年度表記を足します。療養・介護・家庭の事情は、病名や続柄まで書く必要はなく、期間と分類、そして週5日・フルタイム勤務が可能(記入例)といった就業条件までで足ります。
この記事は離職ブランクのある営業の職務経歴書で、空白期間の1行と復帰後に担える範囲を書き切ることを決めきるためのものです。職務要約から自己PRまでの全体の型、実績指標の対応表、数字で示せる実績がない場合の書き方、社名や売上を書いてよいかの判断は、営業職の職務経歴書にまとめています。様式そのものを探している方は、そちらの入力フォームからそのまま作れます。
入力フォームへ離職ブランクのある営業とは(職務経歴書での扱い)
離職ブランクとは、前の勤務先を退職してから次の勤務先に入るまでの、どこにも在籍していない期間を指します。求人票や応募書類の場面では「空白期間」「離職期間」とも呼ばれます。在籍したまま休んだ期間(産休・育休・私傷病休職・時短勤務)は雇用契約が続いているため、離職ブランクにはあたりません。本記事が扱うのは、雇用契約が切れた状態で3か月以上が経過し、その期間を職務経歴書のどこに、どう書くかで手が止まっている場合です。
営業職のブランクには、他の職種と違う事情が2つあります。1つは、実績の単位が年度だということです。営業の書類は「○○○○年度 達成率106.7%」(記入例)のように年度で並ぶため、離職期間があるとその年度が抜け、書ける数字がまるごと2年前・3年前のものになります。もう1つは、売り方そのものが数年で変わることです。初回商談のオンライン化、インサイドセールスとの分業、営業支援システムでの案件管理といった進め方の変化に、離職中は触れていません。読み手が気にするのは、ブランクの長さそのものよりこの2点です。
在籍したまま産休・育休・休職・時短勤務を経た場合の書き方は産休・育休・休職のある営業の職務経歴書、在籍が1年に満たない社を書くかどうかは短期離職(1年未満)の営業の職務経歴書で扱います。ブランクの前後で在籍社数が増え、社ごとの厚みの配分に迷う場合は転職回数が多い営業の職務経歴書が受けます。履歴書と職務経歴書の役割の違いは営業職の履歴書と職務経歴書の違いにまとめています。
本記事の記入例は、情報機器の販売会社で法人営業を7年2か月務めたのち家族の介護のために退職し、1年8か月の離職を経て同じ法人営業へ応募する想定で置いています(記入例)。商材や業界が違っても、離職期間のブロックの立て方、実績に年度を添える書き方、復帰後の担当範囲の示し方は同じ形で使えます。
職務経歴書の完成記入例(1年8か月の離職を挟んだ法人営業)
先に完成形を示します。営業歴9年2か月・2社、直前職を退職したあとに1年8か月の離職期間があり、同じ法人営業へ応募する例です。数値はすべて記入例で、内訳と合計、在籍期間の足し算がそろうようにしています。
記入例
職務要約
法人向けの営業として、2社・9年2か月の経験があります(記入例)。直前職では情報機器の販売会社で中小企業の総務担当と経営者を担当し、在籍最終年度は担当粗利5,760万円(目標5,400万円・達成率106.7%)、支店14名中3位でした(記入例)。○○○○年○月に家族の介護のため退職し、1年8か月の離職期間があります。現在は週5日・フルタイムでの勤務が可能で、離職期間中にITパスポート試験に合格し、公共職業訓練を修了しました(記入例)。復帰後は、在籍時と同じ従業員20〜300名規模の中小企業を対象に、新規開拓と既存顧客の維持を併走で担当できます。
職務経歴(新しい順)
離職期間 ○○○○年○月〜○○○○年○月(1年8か月)(記入例)
- 家族の介護に専念していました。現在は週5日・フルタイムでの勤務が可能です(記入例)
- 期間中にITパスポート試験に合格(○○○○年○月)、公共職業訓練(3か月)を修了(記入例)
- ○○○○年○月から、法人向け営業職に絞って求職活動を行っています(記入例)
株式会社〇〇〇〇(情報機器の販売・従業員約400名) ○○○○年○月〜○○○○年○月(7年2か月) 営業部(記入例)
- 【所属】〇〇支店 営業部(営業14名・支店長1名)(記入例)
- 【営業対象】従業員20〜300名規模の中小企業(製造・建設・士業事務所)の総務担当・経営者(記入例)
- 【商材】複合機・ビジネスフォン・ネットワーク機器(有形・1件40万〜300万円)と保守契約(記入例)
- 【営業手法】新規開拓(架電・紹介・既存顧客からの横展開)と、既存顧客80社の更新・追加提案を併走。見積作成から設置立ち会い、保守契約の更新まで一貫担当(記入例)
- 【実績・成果】(在籍最終年度・すべて記入例)
- 担当粗利 5,760万円(目標5,400万円・達成率106.7%)、支店14名中3位(記入例)
- 内訳:新規 32社・3,840万円(1社あたり平均粗利120万円/32社×120万円=3,840万円)+ 既存80社の更新・追加提案 1,920万円(記入例)
- 新規アプローチ320社 → 受注32社(受注率10.0%)(記入例)
- 訪問 年1,440件(営業日240日・1日平均6.0件/月平均120件)(記入例)
- 既存80社のうち74社が保守契約を更新(更新率92.5%)(記入例)
- 直近3年の担当粗利:○○○○年度 4,800万円(目標4,800万円・達成率100.0%)→ 翌年度 5,130万円(目標5,400万円・達成率95.0%)→ 在籍最終年度 5,760万円(目標5,400万円・達成率106.7%)(記入例)
- 在籍7年2か月の新規受注 通算186社(直近3年は26社→28社→32社)(記入例)
- 入社から初受注まで3か月(記入例)
株式会社〇〇(事務機器商社・従業員約60名) ○○○○年○月〜○○○○年○月(2年0か月) 営業課(記入例)
- 小規模事業所120社を担当するルート営業。事務用品・消耗品(有形・1件0.5万〜10万円)(記入例)
- 最終年度 担当売上 2,640万円(目標2,400万円・達成率110.0%)、課内6名中2位(記入例)
活かせる経験・知識・スキル
- 法人向けの新規開拓(7年2か月):新規受注 通算186社。直近3年は年26社→28社→32社、受注率10.0%(記入例)
- 既存顧客の維持・更新:直前職で担当80社・更新率92.5%、その前の職で担当120社・目標比110.0%(記入例)
- 見積と稟議資料の作成:導入費用と保守費を並べた比較表、投資回収の試算表を商談ごとに作成
- 営業支援システムでの案件管理:進捗と受注予測を週次で更新し、支店の週次会議で報告(記入例)
- 離職期間中の学習:ITパスポート試験 合格(○○○○年○月)、公共職業訓練(3か月)修了(○○○○年○月)(記入例)
- 就業条件:週5日・フルタイム勤務が可能。〇〇市を拠点に、車で片道90分圏の訪問に対応(記入例)
記入例の算数を確かめておきます。担当粗利5,760万円は、新規3,840万円(32社×120万円)と既存1,920万円の合計と一致し、目標5,400万円に対する達成率106.7%も5,760÷5,400から出ています(いずれも記入例)。訪問1,440件は、営業日240日×1日6.0件、月平均120件×12か月と、3通りの数え方で同じ数になります(記入例)。在籍7年2か月と2年0か月を足すと営業歴9年2か月で、職務要約の1文目と合います(記入例)。ブランクのある書類で最初に疑われるのは空白の長さではなく、離職を挟んだ古い数字の足し算が合っているかどうかです。
職務経歴書は、履歴書では書ききれない具体的な職務内容と実績を伝える書類だと、ハローワークインターネットサービスの「履歴書・職務経歴書の書き方」でも位置づけられています。離職期間のある人にとっての「具体的」は、空白の事情を詳しく書くことではなく、在籍していた期間に何をどこまでやったかを、年度つきで残すことです。職務要約そのものの組み立て方は営業職の職務経歴書の書き方にまとめています。
記入例を入力フォームに落とすときの対応は次のとおりです。様式は「逆編年式(新しい順)」を選び、職歴は3件(離職期間・直前職・その前の職)を1件ずつ追加します。離職期間も1件の職歴として追加し、会社名の欄に「離職期間(家族の介護に専念)」、入社年月・退社年月に離職の開始と終了の年月を入れます(記入例)。
- 「業務内容と実績・成果」の欄は1つで、【所属】【営業対象】【商材】【営業手法】【実績・成果】の5ブロックを続けて書く形です。在籍した2社はこの5つを立てます。
- 離職期間のブロックでは5つの見出しを立てず、期間の分類と現在の就業可能条件で1行、期間中の学習・資格で1行、求職活動の状況で1行の計3行を同じ欄に書きます。
- 資格・訓練の修了・就業条件は、「活かせる経験・知識・スキル」に1行1項目で置きます。職務経歴書側に資格専用の欄はありません。
空白期間は何か月から書くのか。3か月・1年・3年以上で何が変わるか?
3か月以内なら職務経歴書には書かず、3か月を超えたら1行、6か月を超えたら職務経歴に1ブロック、3年以上ならそこに実績の年度を明示する1行を足します。長さで変わるのは「書くか書かないか」ではなく、割く行数と、実績の鮮度への手当ての有無です。
| 離職期間の長さ | 職務経歴書での置き方 | 書く内容 | 職務要約での扱い |
|---|---|---|---|
| 3か月以内 | 独立したブロックを作らない | 退職年月と入社年月の並びだけ | 触れない |
| 3〜6か月 | 直前職のブロックの末尾に1行 | 期間と分類(転職活動に専念など) | 触れない |
| 6か月〜1年 | 職歴として1ブロック(2行) | 期間と分類、現在の就業可能条件 | 末尾に1文 |
| 1〜3年 | 職歴として1ブロック(3行) | 2行の内容に、期間中の学習・資格・就業や求職活動の状況を1行追加 | 末尾に1文 |
| 3年以上 | 職歴として1ブロック(4行) | 3行の内容に、実績が在籍時のものだと分かる年度表記と、現在の売り方への追いつきを1行追加 | 1文目のあとに年数と復帰後の担当範囲 |
3か月に線を引くのは、応募書類の職歴が年月単位で並ぶからです。○○○○年3月退職・同年6月入社という並びの3か月は、引き継ぎと有給休暇の消化、次の会社の入社時期の調整で埋まる範囲に収まり、読み手も空白として数えません(記入例)。逆に、同じ3か月でも年をまたいで並ぶと目に付きやすくなるため、年末年始を挟む場合は1行を足しておくと迷いが消えます。
6か月を境に1行から1ブロックへ増やすのは、営業の書類が年度で並ぶためです。半年を超えた離職は、必ずどこかの年度の実績を欠けさせます。欠けた年度について何も書かないと、読み手はその年度に何かがあったと考えながら残りを読むことになります。期間・分類・現在の就業可能条件の3点を先に置いてしまえば、読み手の関心は在籍していた年度の実績に戻ります。
3年以上のときだけ行が1つ増えるのは、実績の古さに手当てが要るからです。3年前の達成率は事実として有効ですが、そのまま置くと「いつの数字か」が分からず、読み手は最も新しい在籍年度のものかどうかを確かめられません。年度を書き添え、当時の担当エリアと顧客数を1行残すことで、数字が再現できる条件まで含めて伝わります。
○○○○年○月 株式会社〇〇〇〇 退職
(1年8か月の離職について職務経歴書には記載なし・記入例)
履歴書の職歴欄と突き合わせた読み手は、1年8か月の説明がないまま次の行に進みます。分類の1行があれば済むところを、読み手が推測で埋めながら残りを読むことになります。空白を書かないことは、空白を消すことにはなりません。
離職期間 ○○○○年○月〜○○○○年○月(1年8か月)/家族の介護に専念していました。現在は週5日・フルタイムでの勤務が可能です。期間中にITパスポート試験に合格し(○○○○年○月)、公共職業訓練(3か月)を修了しました(すべて記入例)。
期間・分類・現在の就業可能条件・期間中の活動が4つの短文で並び、読み手が推測する余地がなくなります。3行で終わるため、直前職の実績が読まれる前に紙面を使い切りません。
療養・介護・学習・家庭の事情は、どこまで書くか?
期間と「何に時間を使ったか」の分類までを書き、病名・診断名・続柄・要介護度・家族構成といった内訳は書きません。厚生労働省は、採用選考を「応募者の基本的人権を尊重すること」と「応募者の適性・能力に基づいた基準により行うこと」の2つを基本として行うよう求めており、厚生労働省「公正な採用選考の基本」では、家族に関すること(職業、続柄、健康、病歴など)を応募用紙で把握することが、就職差別につながるおそれのある事項として挙げられています。選考の判断材料にすべきでないとされている情報を、応募者の側から自分で詳しく書き添える理由もありません。
書く範囲を決める基準は1つだけです。その情報が、入社後の勤務条件に影響するかどうか。影響するなら勤務条件の形で書き、影響しないなら分類だけで止めます。「通院のため月1回、半日の休みが必要です」(記入例)は勤務条件なので書く価値がありますが、その通院が何の治療なのかは、勤務条件が決まったあとに残る情報ではありません。
| 事情 | 書く(記入例) | 書かない | 添える1行(記入例) |
|---|---|---|---|
| 家族の介護 | 家族の介護に専念(○○○○年○月〜○○○○年○月) | 続柄、要介護度、家族の病名、施設名 | 現在は週5日・フルタイムでの勤務が可能です |
| 自身の療養 | 療養に専念(○○○○年○月〜○○○○年○月) | 病名、診断名、治療の内容、通院先 | 就業に支障はありません/通院が要る場合は必要な休みの頻度だけ |
| 学習・資格取得 | ○○の学習に専念し、○○試験に合格(○○○○年○月) | 不合格だった試験、学習時間の自己申告 | 復帰後は〇〇の聞き取りの場面で使います |
| 転居 | 転居に伴い退職(○○○○年○月) | 同居家族の職業・勤務先、今後の転勤予定の推測 | 現在の居住地は〇〇市で、当面転居の予定はありません |
| 家庭の事情(その他) | 家庭の事情により退職(○○○○年○月) | 事情の内訳 | 現在は週5日・フルタイムでの勤務が可能です |
| 転職活動の長期化 | 転職活動に専念(○○○○年○月〜) | 応募社数、不採用の経緯 | 法人向け営業職に絞って活動しています |
分類をどの粒度で書くかは、本人が選べます。介護・療養・家庭の事情のいずれであっても、「家庭の事情により退職」とだけ書き、期間と就業条件を添える形で書類としては成立します。事情の内訳は、応募用紙で把握することが就職差別につながるおそれのある事項として挙げられている情報で、選考の判断材料にすべきものとはされていません。書くかどうかを迷う場合は、応募先が就業条件を判断できる範囲だけを残し、それ以外は聞かれたときに答える範囲にとどめます。
「また辞めるのではないか」という懸念への先回りも、事情の説明ではなく就業条件で行います。転居に伴う退職の場合、離職の理由をどれだけ丁寧に説明しても、次に同じことが起きるかどうかの答えにはなりません。答えになるのは、現在の居住地と、当面の転居予定の有無という2つの事実だけです(記入例)。介護や療養も同じで、いま週何日・何時間働けるかが書いてあれば、読み手は事情を尋ねずに判断できます。
職務経歴書に退職理由そのものを並べる必要もありません。理由と意欲は履歴書の志望動機欄が受ける内容で、職務経歴書に混ぜると実績の密度が下がります。営業職の志望動機の組み立て方は営業職の志望動機の書き方にまとめています。職務経歴書に書くのは、離職期間のブロックにある期間・分類・就業条件の3行までです。
母の介護のため退職いたしました。要介護3で在宅介護が必要な状態でしたが、○○○○年○月に施設への入所が決まり、介護から離れられることになりましたので、再就職を希望しております(記入例)。
続柄・要介護度・家族の健康状態という、選考の判断材料にすべきでないとされている情報が3つ入っています。文が長いぶん読み手の関心も家庭の事情に向かい、直前職の実績にたどり着くのが遅れます。
離職期間 ○○○○年○月〜○○○○年○月(1年8か月) 家族の介護に専念していました。現在は週5日・フルタイムでの勤務が可能で、宿泊を伴う出張にも対応できます(記入例)。
期間と分類、そして採用側が本当に必要とする就業条件だけが残ります。対応できる範囲を自分から書いておくと、事情を尋ねずに配属の判断ができます。
復帰後にどう戦力になるかを、どの順で書くか?
職務要約の1文目に営業歴と直前の年度実績、2文目に離職期間の事実、3文目に「復帰後に担当できる範囲」を置き、3文目を最も具体的に書きます。空白の説明を先頭に置くと、読み手は空白そのものを書類の主題だと受け取り、残りを補足として読みます。順番だけで、書類の主題は変わります。
| 項目 | 書く内容 | 書き方(記入例) |
|---|---|---|
| 担当できる顧客と商材 | 在籍時の帯を、応募先の求人票の言葉に合わせて言い換える | 従業員20〜300名規模の中小企業に、1件40万〜300万円の有形商材を新規開拓と既存深耕の併走で |
| 立ち上がりの見込み | 過去の入社から初受注までの月数 | 直前職では入社から3か月で初受注 |
| 就業条件 | 勤務日数・時間・訪問できる範囲 | 週5日・フルタイム勤務が可能。〇〇市を拠点に車で片道90分圏 |
| すぐ再現できる実務 | 資料作成と案件管理の型 | 投資回収の試算表を商談ごとに作成、営業支援システムを週次で更新 |
| 埋める必要がある差 | 追いつく対象と、いつまでに追いつくか | 初回商談のオンライン化に、復帰後1か月で自社の手順を合わせます |
5項目のうち、いちばん効くのは最後の「埋める必要がある差」です。離職期間があるかぎり、追いつく対象が1つも無いということはありません。自分から1行書いておくと、読み手は差の大きさを自分で見積もる必要がなくなります。逆に、差を書かずに「早期に戦力になります」とだけ置くと、読み手は差を最大に見積もったうえで判断します。
立ち上がりの見込みは、在籍時の初受注までの月数で置き換えます。記入例では、直前職の入社から初受注までが3か月だったという事実が根拠になります(記入例)。この数字は在籍社数が多い人ほど強くなるため、離職を挟んで複数社ある場合は、社ごとに初受注までの月数を並べる書き方が使えます。社ごとの厚みの配分は転職回数が多い営業の職務経歴書で扱っています。
ブランクがありますが、営業への熱意は誰にも負けません。1日も早く戦力になれるよう努力いたします(記入例)。
熱意も努力も、配属や担当を決める材料になりません。何を任せられるかが1つも書かれていないため、9年2か月の実績(記入例)と結びつかず、読み手は在籍時の数字を評価に使えません。
復帰後は、従業員20〜300名規模の中小企業を対象に、1件40万〜300万円の有形商材を新規開拓と既存深耕の併走で担当できます。直前職では入社から3か月で初受注に到達しました。週5日・フルタイム勤務が可能で、〇〇市を拠点に車で片道90分圏を訪問できます。初回商談のオンライン化については、復帰後1か月で自社の手順に合わせます(すべて記入例)。
顧客の規模帯・単価帯・売り方・立ち上がりの月数・訪問範囲・追いつく対象が、4文に収まっています。読み手は、配属先と初年度の目標をこの4文だけで組み立てられます。
2年前・5年前の達成率は、いまも実績として通用するか?
通用しますが、年度を書き添えて「いつの数字か」を先に確定させ、単年ではなく3年分の推移で並べます。年度のない達成率は、在籍最終年度のものか、いちばん良かった年度を選んだものかを読み手が区別できないため、良い年を選んだ可能性を織り込まれます。
| 添えるもの | 書き方(記入例) | 効く理由 |
|---|---|---|
| 年度 | ○○○○年度(在籍最終年度) | いつの数字かが確定し、選び取った1年ではないと分かる |
| 3年分の推移 | 100.0% → 95.0% → 106.7% | 未達の年を含む並びは、実測値として読まれる |
| 順位の分母 | 支店14名中3位 | 順位の意味が確定する |
| 商材と単価帯 | 有形・1件40万〜300万円 | 応募先の帯と重なるかを読み手が判断できる |
| 当時の担当条件 | 担当エリア〇〇市内、既存顧客80社 | 数字が再現できる条件まで伝わる |
推移を3年分にするのは、未達の年を残せるからです。記入例では真ん中の年度が達成率95.0%で、前後は100.0%と106.7%です(記入例)。1年だけを抜き出すなら106.7%を選ぶのが自然ですが、3年並べて95.0%を残したほうが、離職前の数字であっても実測値として受け取られます。届かなかった年度の書き方は目標未達・成績が悪いときの職務経歴書にまとめています。
手元に資料が残っておらず、達成率も順位も思い出せない場合は、無理に数値を作らず、当時の担当条件(担当社数・担当エリア・訪問頻度・扱った単価帯)に置き換えます。離職から時間が経つほど記憶より記録が薄れるため、退職時の評価シートや表彰の記録が残っていれば先に確認しておきます。数字が手元にないときの置き換えは実績が数字にできない職務経歴書で扱います。
離職中に定着した進め方への追いつきは、できないことの告白ではなく、在籍時のどの経験が置き換えになるかを書く形で受けます。
| 進め方 | 弱い書き方 | 書き方(記入例) |
|---|---|---|
| 初回商談のオンライン化 | オンライン商談は未経験ですが勉強します | 在籍時は訪問前の要件確認をWeb会議で実施(月平均8件)。復帰後1か月で初回商談のオンライン化に合わせます |
| 営業支援システムでの案件管理 | 使っていた製品名をそのまま並べる | 営業支援システムで案件の進捗と受注予測を週次更新し、支店会議で報告 |
| インサイドセールスとの分業 | 分業体制の経験はありません | 架電と紹介による商談化を自分で行い、新規アプローチ320社から受注32社(受注率10.0%)。引き渡しを受ける側の運用は復帰後に合わせます |
| 見積・契約書類の電子化 | パソコン操作には慣れています | 見積から発注書までの作成を担当(月平均26件)。離職期間中にITパスポート試験に合格 |
営業支援システムの行だけは、製品名を書かないことが答えになります。応募先が別の製品を使っていれば製品名は意味を持たず、同じ製品でも版によって画面が違います。書くべきは「案件の進捗と受注予測を週次で更新していた」という運用のほうで、運用の型は製品が変わっても再現できます。月平均8件・月平均26件といった件数は、在籍時の記録に基づく範囲で置きます(いずれも記入例)。
ブランク中の学習・資格は、職務経歴書のどこに書くか?
合格・修了と言い切れるものだけを、離職期間のブロックに1行、「活かせる経験・知識・スキル」に1行の計2か所に置きます。職務経歴書側の入力フォームには資格専用の欄がなく、会社名・入社年月・退社年月・「業務内容と実績・成果」の繰り返しと、「活かせる経験・知識・スキル」「職務要約」「自己PR」で構成されているためです。
資格の一覧そのものは履歴書の免許・資格欄が持ちます。職務経歴書に載せるのは、応募先の仕事で実際に使うものだけに絞り、正式名称と合格年月を書きます。免許・資格欄への正式名称の書き方は営業の免許・資格欄の書き方にまとめています。
| 活動 | 職務経歴書に書くか | 書き方(記入例) |
|---|---|---|
| 合格した国家資格・検定 | 書く(離職期間と「活かせる経験」の2か所) | ITパスポート試験 合格(○○○○年○月) |
| 修了した職業訓練・講座 | 書く(1行) | 公共職業訓練(3か月)修了(○○○○年○月) |
| 学習中・受験予定 | 職務経歴書には書かない | 履歴書の免許・資格欄に「○○試験 ○○○○年○月 受験予定」 |
| 業務委託・単発の営業代行 | 職歴として1件立てる | 契約形態・取引先の業種と規模・受注件数を1件ぶんの職歴に |
| アルバイト・パート | 就業していた事実として1行 | 〇〇(小売)で接客・レジ業務(週3日・○○○○年○月〜○○○○年○月) |
| 家族の介護・自身の療養 | 期間と分類のみ | 家族の介護に専念(○○○○年○月〜○○○○年○月) |
| 修了証の出ない自己啓発 | 書かない | — |
離職期間中に業務委託や営業代行で仕事を受けていた場合は、空白として扱わず職歴として1件立てます。契約形態・取引先の業種と規模・受注件数を1件ぶんの欄にまとめると、離職期間そのものが短くなります。案件別の書き方は業務委託・フリーランス・営業代行の職務経歴書で扱います。復帰にあたって契約社員や派遣を選ぶ場合の雇用形態の書き方は契約社員・アルバイト・派遣の営業経験の職務経歴書が受けます。
資格を書くときは、取得の事実に「何に使うか」を半行だけ添えます。営業の書類で資格が効くのは、顧客との会話で使う場面が具体的に想像できるときだけです。添える半行がないと、資格名は空白期間を埋めるために並べたものに見えます。
離職期間中は、資格の勉強や業界の情報収集を続け、営業の勘が鈍らないようにしていました(記入例)。
合格・修了という確定した事実が1つもなく、「勘が鈍らないように」は読み手が確かめられません。学習の姿勢だけを長く書くほど、就業していなかった期間の長さのほうが印象に残ります。
離職期間中の学習:ITパスポート試験 合格(○○○○年○月)。復帰後、顧客のネットワーク構成やセキュリティ要件を聞き取る場面で使います。公共職業訓練(3か月)修了(○○○○年○月)(すべて記入例)。
合格と修了という確定した事実に、応募先のどの場面で使うかが1行ずつ付いています。離職期間が学習の期間として説明され、しかも2行で終わります。
よくある質問
履歴書と職務経歴書で、離職期間の書き方をそろえる必要はありますか?
期間(年月)は必ずそろえます。理由の書き方は、書類の役割が違うため同じ文である必要はありません。履歴書の職歴欄は在籍の記録なので、退職年月と入社年月が並ぶだけで期間が読み取れます。職務経歴書では、その期間に1ブロックを立て、分類と現在の就業可能条件を足します。食い違いが出やすいのは年月のほうで、退職年月を履歴書で「○○○○年3月」、職務経歴書で「○○○○年4月」と書くような1か月のずれは、確認の連絡を1往復増やします(記入例)。
離職期間中に短期のアルバイトをしていました。職歴に書きますか?
期間が1か月を超えていれば、就業していた事実として1行書きます。書くのは、勤務先の業種・担当した業務・勤務日数・在籍期間の4点までで、応募先の営業職と関係が薄くても構いません。目的は業務内容のアピールではなく、空白として数えられる期間を短くすることです。逆に、数日単位の単発の仕事まで並べると行数だけが増えるため、1か月未満は離職期間のブロックに「短期の就業あり」と1行添える形にとどめます。
ブランクが5年を超えます。営業の経験を書いても意味がありますか?
意味はありますが、書き方を変えます。達成率や順位は年度を明記したうえで、当時の担当条件(担当社数・エリア・単価帯・訪問頻度)を必ず添えます。5年前の数字は、市場も売り方も変わっている前提で読まれるため、数字そのものより「その数字を出した進め方」が評価の対象になります。加えて、離職期間のブロックに現在の売り方への追いつきを1行入れます。5年を超える場合は、職務要約の1文目に営業歴と直前の年度を置き、2文目で離職年数と復帰後の担当範囲をまとめて示すと、読み手が最初に持つ疑問が先に片付きます。
退職理由は、職務経歴書に書いたほうがよいですか?
職務経歴書に退職理由の欄を作る必要はありません。離職期間のブロックにある分類の1行が、事実として理由を兼ねています。理由を詳しく書くほど、読み手の関心は在籍時の実績から離れます。例外は、事業所の閉鎖や希望退職の募集など本人の意思によらない離職で、その場合だけ会社名の行末に「(事業所閉鎖に伴う会社都合)」と1行添えます(記入例)。応募の動機と、なぜこの会社なのかは履歴書の志望動機欄が受けます。
離職期間に、年代による書き方の違いはありますか?
離職期間のブロックの立て方は年代で変わりません。期間・分類・就業可能条件の3行と、実績への年度表記という型は同じです。変わるのは、直前職までの厚みの配分のほうで、営業歴が長いほど直近の担当範囲を具体的に書き、古い在籍社は行数を削ります。年齢そのものを書き添えたり、年齢に触れて自分を説明したりする必要もありません。営業歴の長い層での厚みの配分は50代以上の営業の職務経歴書で扱っています。
参照した情報
- 厚生労働省「公正な採用選考の基本」 — 確認日 2026年9月6日
- ハローワークインターネットサービス「履歴書・職務経歴書の書き方」 — 確認日 2026年9月6日
運営 オルグロー株式会社(運営会社)。この記事は、当社が運営する履歴書・職務経歴書作成ツール「営業の履歴書作成ツール」の編集部が制作し、当社が編集責任を負います。外部ライターへの委託や、他社記事の転載はしていません。
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制作方法 構成と下書きに生成AIを使い、当社の担当者が数値の検算、入力フォームの欄名・並びとの整合、参照情報との照合を行っています。詳しくは編集方針に記載しています。
更新 公開 /最終更新 。記入例・表・結論を変えたときだけ最終更新日を上げています。募集要項に指定がある場合は、そちらが優先されます。