自動車ディーラー営業の職務経歴書は台数だけ?付帯粗利と代替サイクルで示す
この記事の結論
自動車ディーラー営業の職務経歴書は、年間販売台数に「台当たり粗利」と付帯の獲得率を足して書きます。販売96台(目標90台・達成率106.7%)、総粗利2,160万円、台当たり22.5万円、うち付帯粗利864万円(構成比40.0%)(記入例)のように、車両と付帯を分けた行を作ります。担当した保有顧客480名からの代替36台(代替率7.5%)と車検入庫216件、来店・代替・紹介の経路別内訳も別の行に置きます(記入例)。
この記事は自動車ディーラー営業の実績を、台数・台当たり粗利・付帯の獲得率・保有顧客の代替で書き切ることを決めきるためのものです。職務要約から自己PRまでの全体の型、実績指標の対応表、数字で示せる実績がない場合の書き方、社名や売上を書いてよいかの判断は、営業職の職務経歴書にまとめています。様式そのものを探している方は、そちらの入力フォームからそのまま作れます。
入力フォームへ自動車ディーラー営業とは(職務経歴書での扱い)
自動車ディーラー営業とは、メーカー系の正規販売店や中古車販売店に所属し、新車・中古車の販売を軸に、下取りの査定、登録・納車の手続き、自動車保険やオートローン・点検パックといった付帯商品の提案、納車後の入庫案内までを一人で担当する営業です。求人票では「カーディーラー営業」「自動車販売」「セールススタッフ」などと書かれます。1台売って終わりではなく、納車した相手が次に乗り換えるまでの数年間を担当し続ける点が、ほかの個人向け営業と最も違うところです。
職務経歴書で手が止まるのは実績欄です。社内で毎月見ていた数字が「販売台数」「目標達成率」「店舗内順位」の3つに集約されているため、そのまま書き写すと3行で終わります。ところが評価面談では、台数と同じくらい台当たりの粗利や保険・点検パックの獲得率を見られていたはずで、書類に残った3行はその半分しか写していません。本記事は、台数に粗利と付帯を足して実績欄を組み立てる型と、保有顧客の代替サイクル・車検入庫の書き方を扱います。
本記事が対象にするのは、車を売る側に立つ営業です。買い取り専門店や査定の側に立ち、査定件数・買取成約率・買取総額で評価される仕事は買取営業の職務経歴書で扱います。完成車メーカーやTier1へ部品・建機を納める法人営業は自動車部品・建機メーカー営業の職務経歴書の範囲で、「自動車業界の営業」で検索したときに混ざりやすい別の職種です。来店したお客様の接客件数を分母に置いて成約率・客単価で書く型そのものは内勤営業・カウンターセールスの職務経歴書が持っているため、本記事では車の商売に固有の粗利と代替の指標に絞ります。
記入例は、メーカー系正規ディーラーの店舗(営業8名)で個人のお客様を担当し、新車と中古車を併売した想定で置いています。中古車専門店や輸入車正規ディーラーとの書き分けは、後半の節で受けます。
職務経歴書の完成記入例(自動車ディーラー営業)
先に完成形を示します。郊外型の店舗で7年間、個人のお客様への新車・中古車販売を担当し、直近1年の数字を中心にまとめた例です。数値はすべて記入例で、台数と粗利、経路別の内訳、付帯の件数が、いずれも合計と一致するようにそろえています。
記入例
職務要約
自動車ディーラーの営業として7年間、個人のお客様への新車・中古車販売を担当してきました。直近1年は販売96台(新車72台・中古24台/目標90台・達成率106.7%)、総粗利2,160万円(目標2,000万円・達成率108.0%)、台当たり粗利22.5万円で、店舗の営業8名中2位です(記入例)。粗利のうち864万円(40.0%)は保険・ローン・点検パック・用品の付帯によるもので、前年の630万円から137.1%に伸ばしました(記入例)。担当する保有顧客480名の車検入庫と満了案内から代替36台を獲得し、来店に頼らない販売の比率を上げてきました(記入例)。
職務経歴
株式会社〇〇〇〇(自動車販売/従業員約900名・県内28拠点) ○○○○年○月〜現在 〇〇〇店 チーフ(記入例)
- 【所属】〇〇〇店(営業8名・サービス工場併設/店舗年間販売640台) チーフ(○○○○年○月〜)(記入例)
- 【営業対象】個人のお客様(20〜70代)。初めての購入、乗り換え(代替)、増車まで担当。法人・個人事業主の社用車も一部担当(記入例)
- 【商材】新車(車両価格150万〜400万円)、中古車(同80万〜250万円)、および自動車保険・オートローン・残価設定型クレジット・定期点検パック・純正用品・コーティング(記入例)
- 【営業手法】ショールームでの来店対応と、保有顧客への訪問・電話・案内状の併走。査定と下取り、登録・納車手続き、納車後の点検・車検入庫の案内まで一貫担当(記入例)
- 【実績・成果】(直近1年・すべて記入例)
- 販売96台(新車72台・中古24台/月平均8.0台)。目標90台に対し達成率106.7%、店舗の営業8名中2位(記入例)
- 総粗利2,160万円(目標2,000万円・達成率108.0%)、台当たり粗利22.5万円。内訳は車両粗利1,296万円(台当たり13.5万円)+付帯粗利864万円(構成比40.0%)(記入例)
- 付帯の獲得率(分母は自分の販売96台):定期点検パック90件(93.8%)、自動車保険72件(75.0%)、用品・コーティング72件(75.0%)、オートローン60件(62.5%/うち残価設定型クレジット36件)(記入例)
- 前年比:台数114.3%(84台→96台)、総粗利122.4%(1,764万円→2,160万円)、台当たり粗利107.1%(21.0万円→22.5万円)、付帯粗利137.1%(630万円→864万円)(記入例)
- 経路別:来店商談72件→48台(66.7%)/保有顧客の代替商談144件→36台(25.0%)/紹介商談24件→12台(50.0%)。商談240件・成約96台(記入例)
- 保有顧客480名を担当。年間の代替36台(保有に対する代替率7.5%)、車検対象240名に対する自社入庫216件(入庫率90.0%)(記入例)
- 下取り査定108件→下取り成約72台(66.7%/販売96台の75.0%)。うち48台を自社の中古車として展示・再販、24台をオークション出品(記入例)
- 案内活動 年1,440件(月平均120件)=訪問480件・電話720件・案内状240件。車検、保証満了、残価設定型クレジットの据置期限を起点に実施(記入例)
- 納車後アンケートの回収84件(96台の87.5%)、5段階評価の平均4.6(記入例)
- 新人2名の同行研修を担当(1名あたり同行30商談・独り立ちまで平均3か月)(記入例)
- ※お客様の氏名・車台番号・個別の値引き額は、個人情報保護と守秘義務のため、年代・用途・価格帯で記載しています
活かせる経験・知識・スキル
- 新車・中古車の個人向け販売(年96台・台当たり粗利22.5万円)(記入例)
- 付帯商品の同時提案(点検パック93.8%・自動車保険75.0%・用品75.0%の獲得率)(記入例)
- 保有顧客480名の管理と代替提案(車検入庫率90.0%、代替36台)(記入例)
- 下取り査定と、中古車としての再販可否の判断(年108件の査定)(記入例)
- 登録・納車・保険手続きの書類作成と、期日どおりの登録処理(月平均8件)(記入例)
- サービス工場・整備部門との連携(入庫日程の調整、代車手配、追加整備の説明)
- 新人営業の同行研修と、商談記録の店内共有
資格
- 普通自動車第一種運転免許(○○○○年○月 取得)
- 損害保険募集人一般試験 基礎単位・自動車保険単位 合格(○○○○年○月)
- 中古自動車査定士(小型車)(○○○○年○月 取得・○○○○年○月 更新)
記入例の数字は、台数×台当たり粗利=総粗利、車両粗利+付帯粗利=総粗利という関係で置いています。96台×22.5万円=2,160万円、1,296万円+864万円=2,160万円、経路別は48台+36台+12台=96台という足し算です(いずれも記入例)。読み手が最初に確かめるのは粗利の大きさではなく、台数と粗利と付帯が同じ96台という分母の上で計算されているかどうかです。
職務経歴書は、履歴書では書ききれない具体的な職務内容と実績を伝える書類だと、ハローワークインターネットサービスの「履歴書・職務経歴書の書き方」でも位置づけられています。自動車ディーラー営業でいう「具体的」とは、販売台数を年度ごとに並べることではなく、その台数が何の粗利をいくら生み、そのうちどれだけが自分の提案で積み上がった付帯なのかを読み手が追える状態にすることです。入力フォームの「業務内容と実績・成果」は【所属】【営業対象】【商材】【営業手法】【実績・成果】の5ブロックを1つの欄に続けて書く形なので、情報は次のように振り分けます。
- 【所属】店舗名(または立地の性格)、店舗の営業人数、サービス工場の併設有無、役職と就任時期。順位の分母と、入庫を自社で受けられたかどうかの前提になります。
- 【営業対象】お客様の層と、購入の動機(初回購入・代替・増車)。法人名義の取り扱いがあれば、内数であることを添えて1行入れます。
- 【商材】新車・中古車の車両価格帯と、付帯商品の種類。台当たり粗利と付帯粗利の根拠になる欄です。
- 【営業手法】来店対応と保有顧客への訪問・電話のどちらをどれだけ持っていたか、査定・登録・納車のどこまで自分で担当したかを工程で並べます。
- 【実績・成果】台数・目標達成率・順位を1行目に置き、続けて総粗利と台当たり粗利、付帯の獲得率、前年比、経路別、保有顧客、下取りの順に並べます。各行に分母と期間を添えます。
職務要約そのものの組み立て方は営業職の職務経歴書の書き方、数字にできる実績が手元にない期間の扱いは数字で示せる実績がない場合にまとめています。
販売台数だけを書くと、なぜ半分しか伝わらないか
台数は「売った量」しか示さず、ディーラー営業の評価のもう半分である粗利(車両粗利と付帯粗利)が抜け落ちるためです。同じ96台でも、台当たり粗利が16万円の人と22.5万円の人では、店舗に残る粗利が600万円以上変わります(記入例)。台数だけを並べた実績欄は、車を売れる人だとは伝えますが、いくら残せる人かは伝えません。中途採用で見られているのは後者です。
| 指標 | 書き方(記入例) | 押さえどころ |
|---|---|---|
| 年間販売台数 | 96台(新車72台・中古24台/月平均8.0台) | 新車と中古を分ける。合算だけだと単価も粗利も読めない |
| 目標達成率 | 目標90台に対し106.7% | 台数目標か粗利目標かを明記する。両方あるなら両方書く |
| 総粗利 | 2,160万円(目標2,000万円・達成率108.0%) | 売上(車両価格の合計)ではなく粗利で書くのが業界の言葉 |
| 台当たり粗利 | 22.5万円(2,160万円÷96台) | 台数と粗利をつなぐ1行。前年か店舗平均と並べる |
| 車両粗利と付帯粗利 | 車両1,296万円+付帯864万円(付帯構成比40.0%) | 2つに割って初めて提案の幅が読める |
| 店舗内順位 | 営業8名中2位(通年・粗利ベース) | 分母(店舗の営業人数)と何のベースかを必ず添える |
| 店舗内の構成比 | 店舗年間販売640台のうち96台(15.0%/1名平均の120.0%) | 順位より再現性が読める。営業人数を同じ行に置く |
| 車両売上(車両価格の合計) | (実績欄の1行目には置かない) | 単価の高さで大きく見えるだけ。書くなら粗利の後ろに |
| 値引き額・仕入価格 | (書かない) | 店舗の裁量枠や仕入条件が逆算される |
粗利が個人単位で開示されていない店舗もあります。その場合は、台当たり粗利を推定で置かず、開示されている数字だけで組み立てます。「販売96台(新車72台・中古24台)。粗利は個人別の開示が無いため、付帯の獲得率(点検パック93.8%・自動車保険75.0%)で記載」(記入例)と書けば、数字が無い理由と、その代わりに何を見てほしいかが同時に伝わります。順位を書くときの分母と評価期間の付け方は表彰歴・社内順位の職務経歴書、分母と期間をそろえる一般的な考え方は営業実績を数字でどう書くかにまとめています。
「台粗利」「バック」「登録」「フリー客」「据置」といった店頭の言葉は、店舗の中では通じますが、他業種の人事や役員には伝わりません。初出で「台当たり粗利(1台あたりの粗利)」「登録(陸運局への新規登録の手続き)」のように一般語を添えます。社内KPIや業界用語を一般語へ直す手順そのものは社内用語・社内KPIを翻訳する職務経歴書で扱っています。
年間販売台数96台を達成し、目標を達成しました。店舗内でも上位の成績を維持しています。(記入例)
台数と「上位」しかないため、粗利をいくら残したのか、店舗の何人中の上位なのかが分かりません。同じ店舗の営業なら誰でも書ける行になっています。
販売96台(新車72台・中古24台/目標90台・達成率106.7%)、総粗利2,160万円(目標2,000万円・達成率108.0%)、台当たり粗利22.5万円。粗利の内訳は車両1,296万円(台当たり13.5万円)と付帯864万円(構成比40.0%)。店舗の営業8名中2位、店舗年間販売640台のうち15.0%(記入例)
台数と粗利が同じ96台の上で計算され、96台×22.5万円=2,160万円、1,296万円+864万円=2,160万円と行の中で検算できます。付帯が粗利の4割を占める事実まで読めるため、車を並べて売る人ではなく、1台ごとに積み上げる人だと伝わります(いずれも記入例)。
保険・ローン・点検パック・用品は、どこまで自分の実績にできるか
自分が提案して契約に至った件数を、分母を自分の販売台数にそろえた獲得率で書きます。付帯商品は、店舗のキャンペーンや本部の商品設計に支えられている面がありますが、契約するかどうかを決めるのは商談の場での提案です。台数が同じでも付帯の獲得率で粗利が変わるため、ディーラー営業の書類ではここが最も差の出る場所になります。
| 付帯商品 | 件数と獲得率(記入例) | 粗利(記入例) | 押さえどころ |
|---|---|---|---|
| 定期点検パック | 90件(93.8%) | 216万円(1件2.4万円) | 入庫を自社に戻す商品。代替率にも効くので必ず書く |
| 自動車保険 | 72件(75.0%) | 180万円(1件2.5万円) | 新規・切替の件数。継続の管理件数は別行にする |
| 用品・コーティング | 72件(75.0%) | 360万円(1件5.0万円) | 付帯粗利の最大項目になりやすい。装着率で書く |
| オートローン | 60件(62.5%) | 108万円(1件1.8万円) | 残価設定型と通常ローンの内訳を添える |
| うち残価設定型クレジット | 36件(ローン60件の60.0%) | (ローンの内数) | 据置期限が次の代替の起点になるため件数を残す |
| 付帯粗利の合計 | — | 864万円(総粗利の40.0%) | 4項目の合計と一致させる。二重に数えない |
| 保険の継続管理 | 担当契約192件・継続180件(93.8%) | (別行で書く) | 新規獲得と混ぜない。管理している母数を書く |
| メーカーの販売キャンペーン期間 | (実績にしない。前提として1行) | — | 値引き原資や特別金利が出た期間は、粗利の前提として断る |
獲得率の分母は、店舗の販売台数ではなく自分の販売台数にそろえます。「点検パック90件」だけでは多いのか少ないのか判断できませんが、「販売96台のうち90件(93.8%)」(記入例)なら、ほぼ全件で提案していたことが伝わります。獲得率が低い項目も隠さずに並べたほうが読まれます。「オートローン60件(62.5%)。現金購入の比率が高い客層のため、残価設定型の据置額を示した見積を標準で添える運用に変えてから、前年の42件(84台の50.0%)から改善」(記入例)のように、低いほうに理由と打ち手が付いている行のほうが、面接で説明できる実績になります。
付帯粗利は、車両粗利と足し合わせて1つの数字にしません。記入例では総粗利2,160万円の内訳として、車両1,296万円と付帯864万円を分けています。会社の集計が車両と付帯を一本化している場合でも、「総粗利2,160万円(うち付帯は約4割)」(記入例)のように概算であることを添えて分けます。読み手が最初に確かめるのは金額の大きさではなく、同じ粗利が二重に数えられていないかどうかです。
付帯のうち自動車保険については、制度の側の条件があります。保険の募集は、保険業法により、保険会社やその役員・使用人のほか、登録を受けた保険代理店とその役員・使用人など、法令で定められた立場の人に限られています(2026年9月時点)。ディーラーの営業担当者は、勤務先が保険会社の代理店として登録を受けたうえで、その所属者として募集にあたる形が一般的です。職務経歴書では、自分が持っている資格(損害保険募集人一般試験の基礎単位・自動車保険単位など)を資格欄に書き、実績欄には獲得件数を書く、という分け方にします。資格の正式名称と、合格・登録・更新の書き分けは営業の免許・資格欄の書き方にまとめています。
車両販売に加え、保険やローン、メンテナンス商品の提案にも力を入れ、店舗の収益向上に貢献しました。(記入例)
件数も率も粗利もないため、提案していたのか結果が出ていたのかが分かりません。「力を入れた」「貢献した」は、成果ではなく姿勢の自己申告として読まれます。
付帯粗利864万円(総粗利2,160万円の40.0%/前年630万円・137.1%)。分母は自分の販売96台で、定期点検パック90件(93.8%)、自動車保険72件(75.0%)、用品・コーティング72件(75.0%)、オートローン60件(62.5%/うち残価設定型36件)(記入例)
4項目の粗利が付帯合計と一致し、獲得率の分母が自分の台数にそろっています。前年比が付いているため、店舗の商品設計ではなく自分の提案で伸びた分だと読めます(いずれも記入例)。
保有顧客の代替サイクルと車検入庫は、どう数字にするか
担当している保有顧客数を分母に置き、年間の代替率・車検入庫率・代替提案の対象数と成約数を3段で書きます。ディーラー営業の販売台数の相当部分は、過去に自分が納車したお客様の乗り換えで積み上がります。ところが職務経歴書では、この積み上げが「既存顧客のフォロー」という一言に圧縮されがちで、数年かけて維持した関係が実績として残りません。
| 指標 | 書き方(記入例) | 職務経歴書での意味 |
|---|---|---|
| 担当保有顧客数 | 480名(引き継ぎ分を含む) | すべての率の分母。引き継ぎと自分の納車分を分けると強い |
| 代替(乗り換え)台数 | 36台(保有480名に対し代替率7.5%) | 来店に頼らずに作った台数。販売96台の内数だと明記する |
| 代替提案の対象数 | 144名(保有の30.0%/車検2回目・保証満了・据置期限) | 対象の定義を括弧で添える。分母がないと率が読めない |
| 代替の成約率 | 対象144名に対し36台(25.0%) | 提案の広さと決め切る力を1行で示せる |
| 車検の自社入庫 | 年間の車検対象240名に対し216件(入庫率90.0%) | 車検には周期があり分母は保有の一部になる。その理由を1行添える |
| 入庫からの代替 | 代替36台のうち30台(83.3%)は入庫のあった顧客 | 入庫を維持することが台数につながる筋道が読める |
| 保険の継続 | 担当契約192件のうち継続180件(93.8%) | 離脱していない証拠。件数と率を組にする |
| 「顧客管理を徹底した」 | (書かない) | 件数の無い自己申告は読み飛ばされる |
代替は、対象・提案・成約の3つを分けて書きます。何名が満了や据置期限を迎え、そのうち何名に提案し、何台が決まったか、という並びです。記入例では、保有480名のうち代替提案の対象144名(30.0%)に対して商談144件を持ち、36台(25.0%)を成約しています。抽出の条件を1行添えておくと、率が母集団の作り方まで含めて説明できる数字だと読まれます。「車検2回目を迎える方、新車保証が満了する方、残価設定型クレジットの据置期限が1年以内の方を毎月抽出」(記入例)のように、期日を条件にして書く形です。
車検入庫率を書くときは、分母のとり方を必ず説明します。自家用乗用車の車検の有効期間は、初回3年・以降2年とされています(2026年9月時点。車種・用途によって異なります)。周期がある以上、保有480名(記入例)の全員が毎年の対象になるわけではありません。「年間の車検対象240名(保有480名のうち当年に満了を迎える方)に対し自社入庫216件・入庫率90.0%」(記入例)と書けば、分母が半分である理由が読み手に伝わります。分母の説明を省いて「入庫率90.0%」(記入例)とだけ書くと、保有全体の9割が入庫したように読まれ、面接で確認された時点で信用が下がります。
保有顧客を引き継いだ場合は、引き継ぎ分と自分が納車した分を分けて書きます。「保有480名(前任者からの引き継ぎ288名・自分の納車分192名)」(記入例)のように分けると、7年間で積み上げた分が読み取れます。引き継ぎ分を含めた数だけを書くと、店舗の資産を自分の成果として見せたと読まれることがあります。既存顧客を担当し続ける売り方に共通する指標の整理はルート営業・既存深耕の職務経歴書にまとめています。
既存のお客様との関係を大切にし、車検やメンテナンスのご案内を通じて、乗り換えのご相談をいただけるよう努めてきました。(記入例)
担当していた顧客数も、案内の件数も、そこから何台になったかもありません。ディーラー営業で最も価値のある「数年かけて維持した関係」が、姿勢の説明に変わってしまっています。
担当保有顧客480名(引き継ぎ288名・自分の納車分192名)。当年に車検満了を迎える240名に対し自社入庫216件(入庫率90.0%)。車検2回目・保証満了・据置期限を条件に抽出した144名へ代替提案を行い、36台を成約(対象の25.0%/保有に対する代替率7.5%)。代替36台のうち30台は入庫のあった顧客からです(記入例)
分母が3種類(保有480名・車検対象240名・提案対象144名)とも明示され、それぞれの率が何に対する率か迷いません。入庫を維持することが代替につながるという筋道まで数字で示されています(いずれも記入例)。
来店と訪問を併走していた事実は、どう書き分けるか
販売台数を経路別に割り、来店・保有顧客の代替・紹介の3つに内訳を付けたうえで、保有顧客への案内活動の件数を手段別に別行へ置きます。ディーラー営業はショールーム当番と外回りを同じ週の中で行き来する仕事で、どちらか一方だけを書くと実像から外れます。来店だけを書けば集客に乗っただけの人に見え、訪問だけを書けば店頭での接客力が伝わりません。
| 経路 | 商談件数(件・記入例) | 成約台数(台・記入例) | 成約率(記入例) | 職務経歴書での意味 |
|---|---|---|---|---|
| 来店(ショールーム・店頭イベント) | 72件 | 48台 | 66.7% | 店舗の集客が分母。率で同僚との差が出る段 |
| 保有顧客の代替 | 144件 | 36台 | 25.0% | 自分の案内が作った台数。分母が広いぶん率は下がる |
| 紹介 | 24件 | 12台 | 50.0% | 納車後の満足が数字に出る段。件数そのものが成果 |
| 合計 | 240件 | 96台 | 40.0% | 実績欄の1行目と一致させる |
| うち法人・個人事業主名義 | — | 12台(12.5%) | — | 3経路の内数。社用車の取り扱いがある場合だけ書く |
経路別に割ると、来店の成約率66.7%と代替の成約率25.0%という差が出ます(いずれも記入例)。率だけを見ると代替が弱く見えますが、代替は満了前の方へ幅広く声をかけるため分母が大きく、来店は購入の意思を持って足を運んだ方が分母になります。分母の性格が違うことを1行添えると、率の低さが弱点ではなく設計の違いだと読まれます。「代替は満了1年前から対象者全員に提案するため分母が広く、来店は購入検討中の方が分母」(記入例)という書き方です。
保有顧客への案内活動は、手段別に件数を割ると実績の行になります。記入例では、案内活動を年1,440件(月平均120件)とし、訪問480件・電話720件・案内状240件に分けています。案内の起点は車検・保証満了・残価設定型クレジットの据置期限という自動車に固有の期日で、来店の有無にかかわらず月の予定として先に組める行動です。手段ごとに分けるのは、応募先が訪問中心の営業なら訪問の件数を、内勤中心なら電話の件数を見るためで、合計だけを書くとどちらの経験を持つ人か読み手が判断できません。
広告・情報サイトからの問い合わせを受けて来店につなげるまでの歩留まりを、媒体別の反響数と来店率で組み立てる書き方は反響営業の職務経歴書の範囲です。本記事が扱うのは、販売台数を来店・代替・紹介という自動車の販売に固有の3経路へ割るところまでで、来店1件ごとの接客の質を接客件数と客単価で示す部分は範囲の外に置いています。法人開拓や飛び込みを別に担当していた期間がある場合は、その期間だけを分けて1ブロック立て、訪問件数と新規取引社数を経路の表とは別に置きます。
ショールームでの接客に加え、既存のお客様への訪問活動も行い、幅広く販売機会を確保しました。(記入例)
来店と訪問のどちらが何台につながったのかが無いため、96台(記入例)がどう作られたか読めません。「幅広く」は、どちらの経験も浅い人と区別が付かない書き方です。
販売96台の経路内訳は、来店48台(商談72件・成約率66.7%)、保有顧客の代替36台(商談144件・25.0%)、紹介12台(商談24件・50.0%)。あわせて車検・保証満了・据置期限を起点に保有顧客への案内を年1,440件(訪問480件・電話720件・案内状240件/月平均120件)行いました(記入例)
96台の作られ方が3つの経路に分解され、それぞれの分母と率が付いています。案内活動が手段別に割ってあるため、訪問中心の求人にも内勤中心の求人にも、必要な行をそのまま示せます(いずれも記入例)。
新車ディーラーと中古車販売店では、実績欄の何が変わるか
1行目に置く指標が変わります。新車の正規ディーラーは台数と付帯粗利、中古車販売店は在庫の回転と仕入れが加わり、輸入車正規ディーラーは1台あたりの単価と商談期間が前に出ます。同じ「自動車の販売」でも評価の重心が違うため、応募先の業態に合わせて実績欄の並び順を組み替えます。
| 業態 | 1行目に置く指標(記入例) | 続けて書く指標 | 注意 |
|---|---|---|---|
| メーカー系 新車正規ディーラー | 販売96台・総粗利2,160万円・台当たり22.5万円 | 付帯の獲得率、保有顧客数と代替率、車検入庫率 | 台数と粗利を必ず組にする |
| 中古車販売店(小売) | 販売台数・総粗利・台当たり粗利 | 在庫回転日数、展示台数、仕入れの関与範囲 | 仕入れを担当したかどうかを1行で断る |
| 輸入車 正規ディーラー | 販売台数・総粗利・車両価格帯 | 商談から成約までの期間、指名・紹介比率 | 単価が高く台数は少ない。台数だけだと過小に見える |
| 軽自動車中心の販売店 | 販売台数・付帯の獲得率 | 台当たり粗利、代替率、地域の担当範囲 | 台数が多く単価が低い。付帯の率で差を示す |
| サブスクリプション・リース併売 | 販売台数・契約件数(台数と分ける) | 月額の合計、契約期間、途中解約の有無 | 売り切りと月額を1つの数字に足さない |
| 買い取り専門(仕入れ側) | (本記事の型ではない) | — | 査定件数・買取成約率・買取総額で書く |
下取りは、販売側にいる人が仕入れに関わる数少ない工程です。記入例では、下取り査定108件から下取り成約72台(66.7%)を取得し、販売96台の75.0%に下取りが付いています。そのうち48台を自社の中古車として展示・再販に回し、24台をオークションに出品しました(いずれも記入例)。査定の件数と、再販に回せた台数を分けて書くと、値付けの精度まで読める行になります。48台と24台を足すと72台で、下取り成約の数と一致します(記入例)。
買い取り専門店で仕入れの側に立っていた期間がある場合は、同じ実績欄に混ぜません。売る側の指標(台数・粗利・付帯)と、仕入れ側の指標(査定件数・買取成約率・買取総額・再販粗利)は分母が違うため、1つの表に並べると読み手が比較できなくなります。在籍していた会社や期間で区切り、仕入れ側の期間は買取営業の職務経歴書の型で別ブロックとして書きます。
歩合の割合が大きい給与体系のため、年収の書き方でも迷いが出ます。実績欄に歩合の支給額を書いて台数の裏付けにするのは避けます。支給率は会社ごとに違い、同じ96台(記入例)でも支給額は大きく変わるため、読み手にとっては比較できない数字になるためです。年収欄での歩合込みの書き方はインセンティブ・歩合込み年収の職務経歴書にまとめています。
新車・中古車の販売、下取り査定、買取まで幅広く経験し、累計500台以上を取り扱いました。(記入例)
売った台数と、下取りで取得した台数と、買い取った台数が1つの数字にまとめられています。「取り扱い」は販売とも仕入れとも読めるため、面接で必ず内訳を聞かれ、そこで数字が崩れます。
販売96台(新車72台・中古24台)。あわせて下取り査定108件を担当し、下取り成約72台(査定の66.7%/販売96台の75.0%)。うち48台を自社の中古車として再販、24台をオークション出品。仕入れの相場判断は下取りの範囲で、買い取り専門の査定業務は担当していません(記入例)
売った台数と下取りで取得した台数が分けて書かれ、48台と24台が下取り72台に収まっています。担当していない範囲を1行で断ってあるため、経験を大きく見せた書類とは読まれません(いずれも記入例)。
よくある質問
ディーラー営業の経験は、法人営業や無形商材の営業への応募で通用しますか。
通用しますが、前に出す行が変わります。法人向けの求人が見ているのは、決裁者の見極めと、検討期間の長い商談を自分で進める力です。代替提案の3段(対象144名→商談144件→成約36台)は、名簿から対象を抽出して継続的に働きかける工程そのもので、法人営業のパイプライン管理と同じ構造として読まれます(記入例)。付帯の獲得率は、1つの商談で複数の商品を組み合わせて提案した実績なので残します。一方、来店対応の細部や車種知識の行は圧縮し、店舗の集客に関する行は分母の説明として1行にとどめます。
販売台数が前年より落ちた年度があります。書かないほうがよいですか。
書きます。自動車の販売台数は、供給の状況や新型車の投入時期、店舗の集客に大きく左右され、読み手もその構造を知っています。未達の台数と達成率を書いたうえで、台当たり粗利や付帯の獲得率が前年より上がっていれば、その行を並べます。台数が落ちた年度は、前半の記入例とは別の年度として、「販売78台(前年88台/目標90台・達成率86.7%)。台当たり粗利は20.0万円から23.0万円へ、定期点検パックの獲得率は前年88台中66件(75.0%)から78台中72件(92.3%)へ改善」(いずれも記入例)と書けば、台数が伸びなかった年に何を守ったかが伝わります。未達だった年度の書き方は目標未達・成績が悪いときの職務経歴書にまとめています。
店舗が異動になり、立地も客層も変わりました。どう並べますか。
会社は1つにまとめ、店舗ごとに期間を分けて実績を並べます。郊外の大型店と市街地の小型店では、来店数も車種構成も保有顧客数も違うため、同じ表に立地・営業人数・保有顧客数を置くと差が説明できます。「〇〇〇店(営業8名・保有480名)販売96台・台当たり粗利22.5万円」「〇〇店(営業4名・保有300名)販売72台・台当たり粗利24.0万円」(いずれも記入例)のように書けば、台数の差が店舗の規模によるものだと伝わり、どの立地でも粗利を作れる人として読まれます。異動の理由が昇格や立て直しであれば、その1行を添えます。
保有顧客の名簿は持ち出せませんが、実績として書いてよいですか。
件数と率を書くことと、名簿を持ち出すことは別です。職務経歴書に書けるのは、担当していた顧客数、代替率、入庫率、案内の件数といった自分の働き方を示す数字までで、個々のお客様の氏名・車種・購入時期は書きません。書類でも面接でも「前職のお客様を連れて来られます」という趣旨をほのめかさないことが重要で、その一文は採用側に「自社を辞めるときも同じことをする人」と読まれます。書くのは、対象の抽出条件、案内の頻度と手段、提案の型といった再現できる方法までにとどめます。記入例のように「※お客様の氏名・車台番号・個別の値引き額は記載していません」と1行断っておくと、扱いを分かっている人だと伝わります。
販売スタッフとして入社し、営業職としての在籍だったか自信がありません。
肩書ではなく、担当した工程で判断します。要望の聞き取り、車種と見積の提示、下取りの査定、契約手続き、登録と納車、納車後の入庫案内まで持っていたのであれば、職務経歴書では営業職の型で書いて差し支えありません。【営業手法】の欄に工程を並べれば、社内での呼び名が販売スタッフであっても、読み手には営業の仕事として伝わります。逆に、接客と商品説明までで契約手続きは別担当だった場合は、担当していた範囲を正確に書きます。店頭の接客経験を営業の工程に読み替える一覧は販売・接客・飲食から営業への職務経歴書にまとめています。
参照した情報
- ハローワークインターネットサービス「履歴書・職務経歴書の書き方」 — 確認日 2026年9月6日
運営 オルグロー株式会社(運営会社)。この記事は、当社が運営する履歴書・職務経歴書作成ツール「営業の履歴書作成ツール」の編集部が制作し、当社が編集責任を負います。外部ライターへの委託や、他社記事の転載はしていません。
記事内の数値について 売上・件数・達成率・順位などの数値はすべて記入例です。当社サービスの実績や、特定の個人の経歴ではありません。
制作方法 構成と下書きに生成AIを使い、当社の担当者が数値の検算、入力フォームの欄名・並びとの整合、参照情報との照合を行っています。詳しくは編集方針に記載しています。
更新 公開 /最終更新 。記入例・表・結論を変えたときだけ最終更新日を上げています。募集要項に指定がある場合は、そちらが優先されます。